Don't worry
―ザンッ―一気に反対側に居た武藤が動いた。
「カッ!敬えよっ」
素手の拳で殴りかかった武藤。素手素足。何の装備もしていない状態。普通の喧嘩ならば気にすることがない状態が、今回は逆に意識させた。
――コイツ、遂に狂ったのか……?
正直、龍馬にこれと言った大技はない。全ての術の応用技で大きく見せているだけだ。だが、その分位の高い術は発動できない。できてB位程度だ。
「激爆破、第3炎技! 縛炎!」
龍馬は武藤にカウンターを入れようとし、地面から体を取り巻くように炎を生やした。
「そーやって体に触れさせないよぉにすんのかぁ!? でもよぉ、神な俺様サマに、んな小細工きくわけねぇだろ!」
「そーか?それにしては、さっきよりもスピード落ちてるぜぇ」
若干の落ちを、龍馬は見逃さなかった。
「そぉやって勝ってに死んでろ」
そんな龍馬に、武藤は今だ余裕の笑みを浮かべていた。
「!! 何時のまに……」
龍馬にとって、考えもしていなかった出来事が起こった。武藤の体が一気に硬直し、岩と化した。
「石化鉱石!! スピードが落ちたのは術の発動条件! やっぱ俺様サマが最高だっ」
「ぐっ!」
石化した武藤の体が龍馬を襲う。―ブチブチッ― 龍馬の体が吹き飛ぶと同時に、植え付けてあった炎も奇妙な音をたてて抜けた。
「おらおらおらぁぁぁ!!! てめぇの力はんなもんかよ!?ひょうし……」
「抜けか?」
龍馬の眼が赤く染まった。充血したのではない。黒の部分が赤色に染まり、白の部分が黒く染まった。
「な、何だよ……!?」
―ブォォン!!!―龍馬の体が一気に燃え上がり、炎が龍と具現化された。
校長室では、莉藤が驚きを隠せていなかった。
「まさか……こんなにも早く……?!」
「何ですか? あの技もセレモニーの1つでしょ?」
「ふざけるなっ! そんな簡単なものではないっ。コレは……龍の怒りだ」
桐方の言葉に、莉藤は怒りを露にした。
「そんなことより、ふざけている場合じゃない。ここは一旦休戦だ。強制終了……するしかない。」
「何を言ってるんですか? 強制終了をするのは、周りの地形に変動を起こすときのみですよ?」
「だから!それが今だというのが見えないのか!?」
莉藤は炎を噴出している龍馬の方向に指をさして叫んだ。
「貴方のとことはまた再戦するので……強制終了しますよ」
「は、はい」
桐方は、莉藤の声の圧力に押し負けて、強制終了を認めた。
「強制終了!!!!!」
莉藤は掌を合わせると叫んだ。―ギンッ!!―途端に、金属音が当り一帯に響いた。
「!!!なに、この違和感?」
その場にいたものは全て力の放出をやめた。龍馬も。
「ちっ。一旦休戦だ。またな」
「……次は本気でまってますよ。『先輩』」
「ふん。憎たらしい餓鬼が」
武藤は倒れている2人を持ち上げると帰った。
「ふん……次は、俺も本気しかないっしょ?」
そこには、いつもの龍馬がいた。
えっとぉ。本当にもっと続きますが。若干スランプになったので一旦終了です。何か打ち切り漫画状態になってしまいすみませんでした。
自分の力不足を改めて実感しました。今度は恋愛もの等に戻ろうとおもいます。
できれば見捨てて欲しくないなぁ……って、強欲すぐますね(笑)
それでは、たまぁ~に更新すると思いますので。
ありがとう