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アイドル茶  作者: ハミル
1/3

1 CHAILO


ケプカはリュックからペットボトルのほうじ茶を取り出して一飲みした

透き通る茶が喉を潤して、臨戦体制を整えた


アイドルデュオCHAILOのライブに参戦する

キャメとブラウの2人は茶を基調としたアイドルだ


茶色・焦茶・黄土

キャメル・ブラウン


ライブ中はスポーツ飲料などではなく、お茶を飲む

ほうじ茶だ

茶系の衣装を身に纏い、透き通る茶を飲む姿がファンの心を鷲掴みにした


鷲と鷹になって大空を強く"かっこよく"飛び回れ


・・・・


挿絵(By みてみん)


ほうじ茶がケプカの喉を過ぎてCHAILOを心に染み込ませた

小岩から総武線に乗る

黄色の電車に20分弱揺られて秋葉原で降車した

電気街の中を抜けていく


一方あるアベックがこの地へ来ていた


「どんな炊飯器買うの、女ちゃん」

「うーん普通の5合炊きくらいの」

「急に壊れちゃったんでしょ、炊飯器」

「うん、安いのでいいんだけど。男くん」


人混みを掻き分ける紛れの内で、男女の間をケプカが裂いた


そんな電気街の喧騒をすり抜けて

裏通りに入ったところで、ライブハウスGUZOに辿り着いた


チケットを提示して入場した

開演15分前のホールで20人ほどの人影の中に溶け込んだ

駆け出しのCHAILOのコアなファンは20人程度で、他のアイドル推しや発掘組が数人参戦する

ライブの観客はいつも30人前後だった


ケプカは今日で5回目のライブだった

顔見知りになった3、4人と会釈程度の挨拶を交わした


リュックからペットボトルを取り出して一飲みした

そのままほうじ茶を握りしめた


回りの男たちも

ほうじ茶を口や手にしていた


・・・・


照明が落ちた


CHAILOの2人にスポットライトが当たる



ステージはデビュー曲から始まった


ファルコン〜

イーグル〜

ホーク〜

フェニックス〜


一番強いのは誰〜


デビュー曲

「フクロウ」


20人のファンがペットボトルを振り回す

お茶の残像と泡立ちを照明が照らした


キャメルとブラウンの衣装で決めたアイドル2人は

ファンを煽って更に茶を沸かした


ケプカは茶を一心不乱にほうじ茶を振った


興奮と熱狂の茶会が催された


CHAILO


茶を点てた

かっこよきアイドルに、なろうぜ


挿絵(By みてみん)


#HAMIRU

#キャメ

#ブラウ

#ケプカ

#CHAILO

#アイドル茶

#20241030


ライブが終わって

ケプカは泡だち残るペットボトルのほうじ茶を一気に飲み干した


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