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借金事情

 手紙に来かかれていた日がやってきた。討伐に参加した面々には伝達を終えているので、時間があればみんな来るはずだ。といってもイゼなんかは来なくてもおかしくないし、アズリアは予定があると言っていた。

 まあそれに、報奨金をくれるのだとしたらアズリアは受け取りたがらないだろうから、出席を無理強いする理由もない。


 ひとまずは、同じ場所から出発することになるミーアトリア、ハトリール、マシロとともに役所へと向かっていた。


「結構ラフな格好出来ちゃったけどいいのカナ」

「ラフって言うか仕事着だからな。正装なんてないし」

「私はこの服しか持ってないでございます」

「マシロも鎧無いですからねぇ」


 ドラゴン討伐と聞けばすごいことのようにも聞こえるが、懸賞金も出ていなかった地方の子ドラゴンを倒した程度じゃ、そこまで話題にもならない。

 今回はマシロが丸腰だったから苦労したが、鎧をちゃんと持ってればもっと楽に倒せただろうし。


「そういえば先輩はまだ剣を新調しないんですか?」

「金がないからな。今回、それなりの額をもらえるなら新調しようと思ってる」

「マシロの分も買ってくれません?」

「なんでだよ」

「マシロ、借金を返したら鎧と盾は返してもらえるんですけど、剣は返してもらえないんですよ」

「……理由は?」

「なんか利子ってことらしいです」

「なんかってな……」


 要するになかなか返さな過ぎて利息がたまりにたまり、その分を払ってもらわないといけないから剣を担架にしようってわけだ。


「お前なぁ……ちなみにいくらなんだ? 俺は別に安物の剣でもいいから、余った金で」

「20です」

「銀貨20枚か? そのくらいなら返せるな」

「いえ、金貨、20枚です」

「……詐欺じゃないか!」


 利子だけで借りた金と同等ってどうなってるんだよ。


「いやぁ、マシロ知らなかったですよ。お金を借りるのって良くないんですね」

「最初から言ってるだろうが……はぁ。まあ、せいぜい頑張って返すんだな」

「いやですね先輩。もちろん手伝ってもらいますよ?」

「なんでだよ」

「だって、マシロの装備がないと困りますよね? ドラゴン戦だって苦労したじゃないですか。マシロの装備があれば楽ちんですよ?」

「自分で無くしといてよく言えるな……」


 相変わらずこいつの図々しさには感心してしまう。


「まあ、そんな話は後回しだ、後回し。とりあえずそろそろ時間だ。……見えてきたな」


 しかし表彰か。いつぶりだろうか。


 なんか少し、昔を思い出してしまうな。

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