サプライズ
「「ドラゴン討伐と!!」」
「「「ふたりの誕生日を祝して(テ)(にゃ)!」」」
「「……は?」」
爆発音とともに紙吹雪が飛び散り、扉の向こうで待ち構えていた5人が飛び出してきた。
俺とミーアトリアは訳が分からず、思わず素で返事した。
「ちょっと何突っ立ってるんですか! せっかくお祝いしてあげてるんだからもっと驚いてくださいよ!」
「そうソウ。せっかく準備してたんだかラ」
「お、おめでとうございます!」
「誕生日だなんて知りませんでしたよ。言ってくださればよかったのに」
「これからもよろしくにゃ」
唖然とする俺たちに、みんなが思い思いの言葉をかけてくる。それでようやく、少しずつ状況を把握してきた。
「……じゃあつまり、今日を俺たちの誕生日ってことにしたわけか」
「はい! お祝いできるし2人一緒だしで一石二鳥ですよ!」
「いやまあ、別にいいけどよ」
いつだったか、俺とミーアトリアには決まった誕生日が無いと話したことがあった気がする。近いうちにミーアトリアの誕生日会を計画しているとも。
どうやら俺は一本取られたらしいな。
「え? あれ? もしかしてお話しからするとお2人の誕生日では、ない?」
「元々2人は身元不明だからネ。今日ってことにしちゃおうってコト」
「けど一緒にすると豪華にゃご飯の回数が減るにゃ。もったいにゃいにゃ」
「師匠、考えががめついですよ……」
「豪華なご飯? いやいや、ミーアトリアが買い物してきたが?」
手に持った荷物を見せながらそう言うと、ミーアトリアから訂正が入った。
「いえその、今日はドラゴン討伐の祝勝会をする、という話を聞いておりましたので。食事の支度はこれからする予定でした。しかし、誕生日を祝っていただけるだなんて、思っていませんでした」
「ああ、そういうことか。というか、お前ら祝う相手に料理させるつもりかよ」
酷い奴らだ、と睨んでみせるとハトリールが首を振る。
「流石にそんなわけないっテ。料理は私とクォカインとれいれいがやる。2人は寛いでていいよ。もうそろそろ特別ゲストも来るはずだし」
「特別ゲスト? 俺たちが主役じゃないのかよ」
「もちろんそうダヨ。じゃなくて、祝い事と言ったら、って人が来ることになっててネ」
「祝い事と言えば……?」
はて誰のことだろう。そんなことを考えながら買い物袋をキッチンまで運ぶ。料理は任せていいとのことなのでキッチンを離れ、リビングのソファにミーアトリアと並んで座る。
対面に、今か今かと食事の時間を待つマシロとイゼが座った。




