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レッツ夜営

「ってわけで、早速出発!」

「いきなりすぎない!?」

 

 おお、アズリアはいい突っ込み役になるな。


「今から行って、洞窟の前に拠点張るんだよ。それにあいつ夜行性だから。夜営して朝攻め込む」

「なるほど、筋は通ってるわね」

「ってわけで荷物マシロ、荷物頼んだぞ」

「サーイエッサー!」


 勢いよく敬礼したマシロを連れて俺たちは出発した。


「みなさま、夜営の準備を始めましょうか」

「おーっ!」


 戦闘に参加できない自覚があるのか、戦闘以外で活躍できるとあってマシロが元気だったが、あんまり大きな声を出さないで欲しい。ドラゴンが出てきたらどうする。


「夜営って言っても、誰か経験あるの?」

「俺はあるぞ。ちなみにミーアトリアはプロだ」

「この子が……って、いろいろ属性持ちすぎじゅない? 戦いとか夜営とか」

「ミーアは凄いゾ。料理も掃除も洗濯もできるシ、事務作業も交渉だってお手のモノ」

「うっそ何者?」

「俺が育て上げた優秀な家政婦兼戦闘員だ。この上なくできるやつだよ。正確には難があるけどな」

「主様一言余計でやがります。殺されたがっていらっしゃるのですか?」

「あと言葉遣いもおかしいなって寄って来るな噛むなひっかくな! さっさと準備してくれよ!」


 ああもうめんどくさいな! 構ってちゃんってことも追加してやろうか!


「それはそうと、この猫また寝てるんだけど、いいの?」


 アズリアが、落ち葉を集めて作ったベッドの上で眠るイゼを指差して言った。まあいつものことだし大丈夫だろ。


 それからしばらく経って日が暮れた。


「メ、メイゲルさん! 準備できました!」

「お食事の支度ができました。冷める前に食いやがれください」

「おう、レイアもミーアトリアもありがとな」

「やったー! ご飯ですっ!」

「ましろん、珍しく準備で働いてたからネ。お腹空いてるんじゃないカナ」


 ミーアトリア、レイア、ハトリールの3人に任せていたご飯が完了したらしい。

 マシロと一緒にテント設営をしていた俺も香りに釣られてそちらに向かう。


「あ、レイア、塞いどいてくれたか?」

「はい、ばっちりです!」

「料理の香りにドラゴンが釣られてこないようにって、そんな理由で洞窟を塞ぐのは流石にどうかと思うのよね」


 アズリアが呆れた視線を浮かべてみるのは同靴の入り口。そこは今、レイアの《守り手》で作られた壁で蓋をされていた。


「仕方ないだろ。ドラゴンが空を飛べる関係上、狭い洞窟の方がこっちには有利なんだよ。出てこられたら困るから、極力洞窟の中にいてもらいたい」

「いや、それは分かるんだけどね? 勇者候補とさえ言われるレイア・ヒノーラの力を、ただの匂い防止のために使うって言うのが、ちょっと複雑なのよ」


 流石は勇者を神聖視する聖竜教会の助祭、勇者関連にはうるさいらしい。


「そんなことより早く食べるにゃ、せっかくのご飯が冷めちゃうにゃ」

「……ねえ、その子さっきまで寝てた猫よね? なんでそんな何ともなさそうに座ってられるの?」

「にゃ? おみゃーは誰にゃ?」

「聖竜教、ニバール教会で助祭を務めるアズリアよ。じゃなくて、あなたこそ、ずっと寝てたくせに何堂々とご飯を食べようとしているのよ。働かざるもの食うべからず、よ」

「んにゃ? だって、にゃーの仕事は戦うことにゃ。つまり、これから仕事がやって来るんだにゃー。そこの桃髪、おかわりにゃ」

「お代わり早すぎない!?」

「桃髪って僕ですか!? ちゃ、ちゃんとレイアって名前で呼んでください! 師匠、僕ですよ忘れたんですか!?」

「匂い防止した意味を忘れるなよ……?」

「まったくだネ、騒がしすぎル」

「静かに食べやがれください、飯が不味くなりやがります」


 ちょっとだけ騒がしい夜営になったのは言うまでもない。

 ご感想等頂けると嬉しいです!


 どうもシファニーです。

 実は私受験生なのですが。今回、今タイトル『追放勇者は毒を吐く』の作品ストックが無くなったので、受験関連で忙しくて継続的な執筆は難しいというのもあり、連載を休止させていただこうと思います。

 応援してくださっている読者の皆様、ご理解いただけると幸いです。受験が済んだら連載を再開する予定ですので、楽しみに待っていてもらえると嬉しいです。


 それでは!

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