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依頼再び

「サプライズパーティー?」

「ああ、協力してもらえないかと思ってな」

「もちろん協力するけど、めいめいがそんなこと提案するなんて珍しいナ」


 同日の晩、ミーアトリアの入浴中のタイミングでマシロとハトリールに計画を説明した。


「たまにはな。こっちに越して来てやっと落ち着いて来たし、それらしいことは今まで一度もしてやれてなかったからな」

「そうなんですね。ちなみに私の誕生日は九月十九日です」

「私は一月四日だナ」

「おいコラふざけんな」


 こいつら、さりげなくプレゼントを要求してきやがった。


「ミーアトリアちゃんだけなんてずるいですし」

「だナ。まあしてヨ、めいめいの誕生日も盛大に祝ってあげるから」

「その気持ちは嬉しい限りだが、生憎と俺は誕生日が分からないからな。別に祝われなくたって気にしないさ」


 誕生日どころか生まれも親も分からない育ちをしているからな。ナミエル様は俺と出会った日を祝ってくれていたが、今となってはそれすらも曖昧だ。夏の、いつ頃だっただろうか。


「そうなのカ。ま、覚えていたら適当に決めようナ。どうせ長い付き合いになるんだから、あったほうが何かと面白いシ」

「それもそうですね。また今度イゼちゃんやクォンさんの誕生日も聞いてみましょうか。そういえばレイアちゃんの誕生日も分かりませんね」

「まあ、楽しみが増えるってことデ。それはそうと、めいめいの言いたいことは分かったよ。早速明日から頑張ってみるカ」

「ああ、頼んだ」


 そして翌朝、俺たちは朝一番で役所を訪れていた。


「え? わ、私もしかして一週間くらい気絶してましたか!?」

「俺たちが一日しか休まなかったのがそんなに驚きか」

「まあ日頃のことを考えるとあんまり文句も言えませんね……」


 俺たちの顔を見た途端驚きの声を上げたクォンは、慌てた様子で居住まいを正す。


「えっと、依頼を受けてくださるということでよろしいんですよね? ドッキリとか無いですよね?」

「あー分かったもう今度から定期的に来るから疑ってかかるのはやめてくれ、時間がかかる」

「は、はい! やる気になってくれたみたいで、私も嬉しいです!」


 本当に嬉しそうだった。まあ出来高でボーナスが出る仕事なので、俺たちが働けばクォンも得するわけだしな。


「では、溜まっている高難易度討伐依頼を片っ端から――」

「ふざけんな」


 体よく面倒事を押し付けるつもりか。


「だ、だって! 今ここの所属で一番実力があるのは皆さんなんですよ! 他の方々に任せることが出来ないんです! そもそも辺境なのにこれ以上危険な魔物を放置したらどうなってしまうか!」

「……マシロ、行けるか?」

「マシロですか? あんまり問題はありませんけど、報酬は金貨おいくら枚ですか?」


 俺たちで高難易度討伐依頼を受けようとしたとき、要はマシロになって来る。

 どうしたって遠距離で戦うしかない上に攻撃力の無いハトリール、近距離戦特化ではあるが得物が重量級過ぎて小回りは聞かないミーアトリア、辛うじて柔軟な立ち回りは出来るが危険度高い魔物相手に近接戦を挑めるほどの実力はない俺。


 近接で確実に攻撃を耐え、反撃できるマシロは必須の存在となって来るのだ。

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