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朝方

 昨日はミーアトリアに殺されかけたが何とか生き延び、俺は無事陽の光を拝むことが出来た。


「はぁ、生きた心地がしなかった」

「先輩の自業自得じゃないですか。まったく、デリカシーがないんですよ先輩には」


 ニヤニヤと笑みを浮かべるマシロがウザい。


 そのにやけ面に嫌気がさして視線を下げると、いつもよりラフな格好のマシロの体がよく見えた。


「あれ~? 先輩どうしたんですか~? そんなに私の胸元が気になりますか?」

「はぁっ!? んなわけねぇだろ!? 誰がお前みたいな子どもにその気になるか!」

「必死になってて先輩、変態みたいですよ~?」

「こ、こいつ……っ!」


 クソ、実際胸元に視線が行っていたのは事実だから反論の余地もない。

 このマシロ、ハトリールよりも一つ年下のくせして胸はある。頭はないが胸はある。


「それはそうと、今日はどうしますか? 流石に何日も連続でお仕事サボるとクォンさんが怖いですよ?」

「まあ、そうだな。……って、そういえばマシロ、お前鎧はどうしたんだ?」


 気になってはいたが、マシロは確か昨晩何も荷物を持っていなかった。となると装備もないことになる。マシロのことだから宿に忘れたとかそんなところだろうか。


「ああいえ、借金の担保として全部押収されたんですよ」

「お前本当にろくでもないな」

「ろ、ろくでもないとはなんですか! マシロだって必死だったんです!」

「必死に働いてるやつはそんなことには普通ならないんだよ……」


 何をどうしたらそこまでの借金を抱えられるのか。

 マシロの鎧と言えばそこらの安物ではなく特殊な加工を施された一級品だったはずだ。部位一つ一つをとっても相当値の張るものだし、全身剥がれることはそうないと思うが。


「それで? 幾ら借金したんだ」

「金貨二十枚ほど」

「どうしてそうなったか言ってみろ」

「食べたいご飯があったんです」

「……それだけでそんなに借りる必要あるか?」

「この半年借り続けてその度滞納してました」

「やっぱり馬鹿だなお前」

「や、やっぱりってなんですか! マシロのこと、ずっとそんな風に思ってたんですか!?」

「ああ」

「酷い!?」


 逆に自覚無かったのか。


「あれ、というかお前、そういえば昨日俺に金を借りに来たよな?」

「ああ、それはもう貸してくれないと言われたので」

「……マシロ、お前はもう一人前だ、今日から一人で活躍できることを祈って――」

「見捨てないでください!」

「時限爆弾をいつまでも抱えるのはごめんだ! 自分で何とかしろ!」

「お願いです何でもしますだから助けてください他に頼る当てなんてないです!」

「は、離れろ! 俺は借金とは関わり合いになりたくないんだ!」


 こいつ、華奢な体してるくせにタンクやってるだけあって力が強い! 


 本気で引き離そうとしてるのに抗って来るマシロに苦戦していると、朝の散歩に出かけていたらしいハトリールが玄関を開ける音が聞こえた。


「めいめい、そこにいるんだロ? お客さんだヨ」

「ん? ああ、今行……だ、だから放せって言ってるだろ!」

「逃がしはしません、絶対です!」

「分かったから一旦離れろ! 客人だって言ってるだろ!」

「嫌です!」


 聞きわけが悪すぎる!

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