表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/251

19 西海岸へ

その後、ゴットンが大盾を()しなっている事


誰も食料も持っていない事


賢者ムゥが歩く事はおろか立ち上がる体力もない事


ルックも魔力欠乏寸前である事が判明し、急ぎ彼らは【転移魔法陣】で帰還する



ナナシたちが帰還した迷宮出口もたいへんな混乱をしていた


【ダンデライオン】の姉弟は無事【転移魔方陣】で帰還しハンター組合に驚愕の報告をもたらした

10階層以下で【魔物暴走】が複数発生している事


多数のハンターがそれに巻き込まれ全滅している事


【サンシャイン】臨時メンバーが【転移魔方陣】の異常で帰還できない事


そして黒騎士が迷宮内で目撃された事


迷宮の町アンラクハンター組合はすぐさま【迷いの森】迷宮を閉鎖し、ハンター組合本部及びルーン西地区教会本部に救援を求める


それに対してハンター本部は複数の三つ星ハンターをアンラクの町に派遣し、ルーン西地区教会本部もルーンの槍騎士を派遣する


彼らが10階層のセーフティエリアにベースキャンプを設営しレスキューを開始しようとしていた時【サンシャイン】帰還の吉報が届けられる


同時にそれは迷宮崩壊が起こっている連絡であり、彼らは大慌てで10階層から帰還を開始する事となる



賢者ムゥの生還の知らせはターネシア大陸に大きな波紋を巻き起こす


人族にとっては勇者パーティの生き残りであり、生きる伝説である


ルーンにとっては聖女マルル様に続くルーンの至宝である


魔法に関わる全ての者にとっては100年前の人魔戦争によって失われたロスト魔法の復活を意味する


そして魔族にとっては倒すべき大敵が戻ってきた事になる



ゴットン、ルックは三つ星ハンターとして、今後も新たなメンバーを加えてハンターを続ける


アンジェリーナはルーン東地区教会に【ルーンの槍騎士】として復帰する


ロビンはゴットン達と新しいパーティを組むことになった


ハントンは今回の事を切りにハンターを卒業して新しい道に進む


アラタはアンジェリーナといっしょに一旦は東地区教会へ、その後の事ははっきりしないが、おそらく賢者ムゥと行動を共にする事となるだろう


そしてナナシは・・・




ナナシは迷宮出口で一人姿を消した


どう考えても面倒事しかおこらないと思えたから


ナルのハンター証はそのまま置いてきた


今後、何らかの手配が「ハンターナル」に掛けられる事は避けられそうもない


黒騎士さんと別れ、寂しいような、ほっとしているような気持ちのナナシである


『次は【聖域】か

気は進まんが、あそこは【龍域】にも近いからな』


「そこが神龍様の故郷ですか」


『故郷とは違う。住処(すみか)だな』


「それでは神龍様のケンカ相手もいるのですね」


『今更ケンカの続きをするつもりはない。第一もうケンカの原因が無くなっている』


「そうなんですね。まず西海岸へ出て船に乗りましょう。迷宮で稼いだ・・・」


その時ナナシは先輩さんから【完全回復薬】(オールリカバリー)の代金を貰い損ねている事を思い出す、大地に崩れ落ちるナナシであった

今回で「迷いの森 霧の迷宮編」を終了します

次編は9月23日より「北極の大地編」がスタートします


なおこれまでは長さや時間の単位を言い換えて表現していましたが、返って判りにくいと思い、次編より言い換えることなく記述していきます

今後もよろしくお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ