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15 後始末

短編で投稿した「始まりの森 モエナの災難」の続編になります


https://ncode.syosetu.com/n4919ie/

アレンたちは新人パーティと盾神官を背負いながら、辛うじて迷宮入口から脱出した


本来入口から出る事は不可能だが崩壊寸前の迷宮はその用をなしていなかった


駐屯兵舎で待機していた第8槍騎士隊はダンダリアンと共に【常闇の谷】から魔物が溢れ出すのを警戒して、引き続き待機となる


マリアの元へ行くと言い張るサマンサをコン校長がルーンの方が連絡は早く取れると説得し、まだ意識が戻らない新人二名と盾神官は馬車での移動となった


サマンサ以上に断崖の反対側へ行くと言い張ったのはアレンである


彼は黒鎧の魔物が迷宮出口から脱出した可能性があると言い張るがアチコチ枢機卿に「今の体の状態でも討伐は可能か」と問われ渋々ルーンへの帰還を了承する


【常闇の谷】の崩壊は数日間続くことになる


翌朝、避難先の村で目を覚ましたマリアはナナシが夜の内に姿を消したことを聞かされる


【言霊の手鏡】から覗くサマンサの鬼のような笑顔に貴重な魔石を五つも使った事を平謝りするマリアであった


なおゲロゲロ事件はナナシの失踪で闇に葬られる



【常闇の谷】崩壊翌日


【空中庭園】で聖騎士アレンと【サンタマリア】のサマンサ、第8槍騎士隊副隊長から報告を聞き終えたアチコチ枢機卿とホムラ枢機卿はお互いに溜息をつく


聖威を打ち消すことのできる魔族の存在が確認された事


前魔王軍の軍団長黒騎士の鎧を使い、聖騎士と対等に戦える者がいる事


ルーンが管理する【迷宮】で【変異種】が現れた事


どれも大事件だ


ゴール大公国の後始末も控えている今


二人は溜息しかでない


聖威を打ち消した魔族に関しては枢機院へ丸投げし、(仮)高位魔族とした


黒騎士については鎧を脱いで活動出来る事

サマンサが魔族ではないと言い張った事

アレンも魔族だとは確証は持てないと補足した事で

各方面の教会本部を通じて指名手配とし、拘束ではなく監視・本山へ急報とした


【変異種】については【迷宮】が崩壊してしまった為にこれ以上の調査は不可能とし、他の【迷宮】でも【変異種】が現れていないか確認要請を出した


二人は新魔王軍を名乗る魔族達との大戦が近付いていることをひしひしと感じていた


「朗報は早期の勇者救出と迷宮崩壊にも関わらず犠牲者が三人で済んだ事ですか」


「意識が回復したら見舞ってやらねばなりませんな

助かった盾神官の名前は何と言いましたかなアチコチ卿」


「たしかマリリン

マリリン・ロウでしたな」




ナナシが川魚をウキウキしながら焼いている


横には森で捕まえた野ウサギが血抜きする為に木にぶら下げている


ナナシ至福の時である


『アッカバッカの墓参りじゃと』


「夢の中で黒騎士さんにお願いされたんです

墓参りに行きたいと」


『いくら黒騎士が元人間とは言え

スケルトンだぞ

スケルトンが墓参りなど道化師でさえ

ばかばかしくて演じないぞ』


「それさえ叶えられたら黒騎士さんは成仏するそうです」


『ハハハハ

スケルトンが成仏か

浄化の間違いだろう』


神龍様は黒騎士にも厳しい




岩場だらけの小さな(ほこら)


奥行きは10メトルもない


その最奥にカムイは胡坐(あぐら)を組んで座っていた


その目は開いているのか閉じているのか


「どうだったホウライシャ

地上は」


「・・・・

カムイあんたの凶兆は当たっていたようだ

我ら三邪看(さんじゃかん)が集う時が来た」

今回で「黒龍との出会い編」が終了し、8月12日より

「迷いの森 霧の迷宮編」がスタートします

黒騎士の墓参りの過程でナナシが自身についての手掛りを求めて迷宮に挑んでいきます

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