五月雨に帰る
臨時ダイヤなので、景色はゆっくり流れていた
上り電車の帰り道、行き道だったのかもしれない、
家路についている、はずだけど
休みが明ければずっと雨
ひと月ずれて、五月雨は戻ってくる
若者も、五月病にはリアリティがあっただろう
気候変動も一巡する、したので、
意味は言葉へと戻ってきたのだ
街は揺らされ、臨時ダイヤはゆっくり走る
懐かしい景色、知らないけれど、
ノスタルジアに染まれば、全部故郷
ありきたりな故郷、知らない風景、
ゆっくり眺めて、五月雨を想ってみたりして、
ただただ感傷に浸ったり、してみたかった