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再びの波乱4

 会議というか、話し合いというか、知らせというか。何れにせよ、悪い情報なことには違いはなかった。

 その情報というのは国の外で悪い動きがあったことだ。ホープ国にはスパイとして色々な国に情報屋を派遣している。こんなにも用心深い国は、他にないくらいに。(だが、竜族の統治する国、というか竜にそんな概念などなく国自体がなかったから竜に対しては策がなかったのだが)そのスパイの一人、『オッド』という国に潜入していた「林檎」からの情報だと、帝王『imagine killar』がホープ国が弱っている隙を狙って、制圧、侵略しようとしているという内容であった。

 正直、俺自身、いやここに集まるSS級の戦士は驚くことはなかった。行く途中で明日花さんとも話していたし想定内のことだった。無論、理由は言わずとも分かる。他の国にとって神竜襲来後の今のホープ国は格好の餌食だ。ただでさえ科学技術発展のためお金を投資していたのに、国の経費の1/4を復興支援金として使う事で、確実に国の赤字を生んでいる。ここでそんな損害が入ってくるなんて、予測すらできないし、とても馬鹿にならない。

 しかも、それだけではない。

 兵力も圧倒的に無くなった。副団長のトレニア、第二分隊長のスイレン。この二人の殉職はとても大きい。SSランク戦士が二人、部隊から消えて、Sランク戦士も数十人と死んだ。おそらく戦力はあの時の半分もないだろう。これこそ、不意にくる本物の不幸。これこそ第一の敵だ。

 そんな考察をしている隣で、小さな体の少女が涙を流していた。

 あの事件から一ヶ月以上たった今でも彼女なりに反省して、それでもまだ責任を感じているのだろう。確かに。琥珀の意識はないにしろ、それを起こしたのは他でもない琥珀自身だ。だから、そこに誰の責任か? なんて言われたら琥珀が責任を持たされるに決まっている。人間とは、責任転換しようとする最低の生き物なのだ。仕方ないこと言えばそうである。ただ。俺はそんな風にはしてほしくはない。どんどんと、ゆっくりと、みんなの目線が涙を溜めていく琥珀に集まる。全く、酷いにも程度があるよ。こんな小さい女の子一人にこの国の強者達が寄ってたかって泣かせるなんて、俺は許せない。たとえ全国民敵に回して、「英雄」でなくなったとしても、許さない。だから俺は、何度でも言ってやる。こいつのために、俺の妹のために、兄として。たとえ、手足がもげて、口も無くなって、肉体すら無くなったとしても、俺の魂で叫ぶ。何回でも何十回でも何百回でも何千回でも言ってやる。

 俺は彼女の涙を拭いて、小さな手をゆっくりと、優しく包み込んで言った。

「ブライ、俺がなんとかしてやる」

 そんな誓いの言葉に我が国の王は言った。

「無論、そのつもりだよ。お前はダメだと言っても効かないだろう?」


 数秒の沈黙の後。イキシアが笑い出した。

「っっ、そうだな」

「ああ、お前がいなくちゃ、始まらねえよ」

「そう……ですね」

 懐かしの笑われ方に、俺は笑いで返した。

「望むところだ。ぶっ潰してやろうぜ」

 右手で包む彼女の手に温かみを感じながら、俺の使命を言い渡して。

 今度は離さない、とそう誓った。











 ただ、これから迫り来る事態は、今まで俺自身が今まで渡り合ってきたことよりも深刻であったことはこの時の自信で溢れる俺には知る由もなく。

 またしても彼らは、いや琥珀という半分大罪で、半分が女の子を襲う不幸の連鎖に立ち向かわなければいけなかった。

 昨日は出せなくてすみません。なるべく投稿頻度上げて頑張ります!

 琥珀を襲う不幸の連鎖とは!?

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