狩人の勇者達! ~その2~
食費節約のため社長から食材調達の依頼を受けたブレイブロードの派遣勇者達。
効率を良くする為にリーゼの提案で2人ペアの3組に分かれることになった。
~~リーゼ、ランスロットペア~~
リー「フフッ何だかみんなで競争みたいな感じになったわね。」
ラン「あぁ!後輩には負けてらんねぇな!デカイ獲物を調達してやるぜ!」
~~アリシア、ミディアペア~~
ミディ「むー。どうせならせんぱいとペアでデートしたかったですぅ、、。」
アリ「依頼なんだから文句言わないの!それにすごいの持って帰ったらロイも喜ぶわよ。」
ミディ「はぁーーい(・´д`・)」
~~ロイ、ノアペア~~
ノア「ロイさん!よろしくお願いします!」
ロイ「あぁ。けど、無理はしないようにな。」
ノア「はいっ!」
ロゼ「それじゃ、ペアも決まったことだしみんな頑張って行ってきてね!」
こうして依頼達成のためそれぞれ食材調達に向かうのであった。
~~ウィザリア近郊の森~~
~~アリシア、ミディアペア~~
アリ「さて、どうしよう。保存できるってなると干し肉とか穀物系かしら、、。干し肉ならボアが美味しいけど、穀物なら平原の方に向かわないと、、。」
ミディ「ボクお肉がいいです!」
アリ「それならボアで決まり。この辺りはボアの討伐依頼も出されるから一石二鳥ね。」
ミディ「よーし!いっぱい持って帰ってせんぱいに褒めてもらうぞー!」
アリ「ミディアは本当にロイのこと好きよね。」
ミディ「もちろんです!将来せんぱいの赤ちゃん産むんですから♥️」
アリ「、、結婚したいとか言いなさいよ、、、。何でそんなにあいつのこと好きなの?」
ミディ「えー、改めて聞かれると恥ずかしいですよー。」
アリ「いつもあんたがロイに言ってることの方がよっぽど恥ずかしいわよ、、。」
ミディ「せんぱいはボクの世界を広げてくれたんです。」
アリ「世界を広げた?」
ミディ「ボク、小さい頃から将来は魔導師になりなさいって大人の人たちに言われてたんです。確かに魔法を使うのは好きだったけど、他人に決められた人生って何かつまんなくて嫌だなってずっと思ってたんです。」
アリ(確かこの子の家って魔導師の名門だって社長が言ってたっけ。その中でも天才だって言われてたからスカウトしたって、、。)
ミディ「それに魔導師になりなさいっていうのも大人達がお金を稼ぐために言ってただけなんです。ボクのためだって言ってたのに結局みんな自分が一番なんだなって。他人のことなんてどうでもいいんだって。だから家出したんです。あの家にいたらボクがボクで無くなりそうで、、、。」
アリ「そうだったの、、。」
ミディ「後のことなんて考えてなくてどうしようか悩んでたら社長にうちで働かないかって声をかけられたんです。けど、勇者って悪い噂ばっかり聞いてたから最初は断ったんです。」
アリ「、、、。」
ミディ「そしたら社長が1回だけお試しで仕事してみない?って。1回行ってから断ったら諦めてくれるかなって思って話を受けたんです。で、その時の依頼がウルフの討伐依頼でせんぱいと一緒に行くことになったんです。」
アリ「ロイと初めて出会った日ってことね。」
ミディ「はいっ!最初は印象最悪でした!見るからにやる気無さそうな感じだったし、依頼に向かう途中も気を使って何度か話しかけたりしたんですけど興味無さそうにされるし。嫌な人だなって。」
アリ「アハハッ。あいつらしいわね。」
ミディ「そのあと、ウルフと戦ってる時も何かあんまり強くないし頼りないなって。だから魔法で蹴散らして早く帰ろうって思ったんです。」
アリ「、、ロイを巻き添えにしようとしてないでしょうね、、。」
ミディ「で、魔法を唱えてたらボクの後ろからラージウルフが出てきて襲いかかってきたんです。」
アリ「、、討伐対象の詐称ね、、、。昔は今よりもヒドかったもんね。」
ミディ「その時、せんぱいが守ってくれたんです。ウルフだけでボロボロになってるのにラージウルフにも立ち向かって、しかも勝っちゃうし。」
アリ(あいつってたまに頼りになるというか誰かのためになると急に強くなったりするのよね、、。)
ミディ「最初は理解できませんでした。ボクの方が強いのにボロボロになってもボクのこと守ろうとするし。なんで他人のために必死になってるんだろうって。だから聞いたんです。」
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ミディ「なんでそこまでするんですか?弱いんだから逃げればいいじゃないですか。他人のためにボロボロになって、、」
ロイ「、、、強いとか弱いとか関係ない。オレはみんなを守れる勇者になりたいんだ。だからどんなにボロボロになっても君のことはオレが守る。」
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ミディ「その時のせんぱいがすごくかっこよくて本物の勇者みたいでした!」
アリ「フフッ。そっか。それであいつに惚れたって訳ね。」
ミディ「はいっ!もうハート鷲掴みです!!」
アリ(みんなを守れる勇者か、、。ロイのくせにかっこいいこと言うじゃない。)
アリ「あー、分かった分かった。もうお腹いっぱいよ。」
ミディ「シアさんが聞いたんじゃないですかー!」
アリ「フフッ。さっ!ボアを探しに行くわよ!」
ミディ「はーい!ところでシアさん。ここどこですかね?」
アリ「、、、えっ?」
木々が生い茂った深い森で二人は立ち尽くす。
アリ(話に夢中になりすぎて森の奥まで進んじゃった!!こんな奥までなんて依頼でも来たことないから帰り道も分からない!!もしかして、、、迷子??)
バサッバサッ
ギャアッギャアッギャアッ
アリ、ミディ「「ヒィッ!!」
アリ「どっ、、どうしよー、、。」
ミディ「怖いのやだーー!せんぱーい!助けてーー!!」
依頼継続!?