祝福の勇者達!
~~ウィザリア郊外の鉱山地帯~~
スケイルドラゴンの討伐依頼をこなすロイとランスロット。
ロイ「はぁ!」
ズバッ!
ロイ「せやぁ!」
ザシュッ!
ラン「おらおら!どした!腰が引けてんぞ!!」
ロイ「はっはい!!」
「グォオオオオオオ!!」
ヒュオオオッ
スケイルドラゴンが大きく息を吸い込み喉元がオレンジ色の光を放つ。
ロイ(まずい!ブレス攻撃だ!!ここは一旦避けてから、、)
ラン「避けんじゃねぇ!!火吹く前にそのまま突っ込んでトドメだっ!!」
ロイ「はっはい!!せやぁ!!」
ズバッ!!
「グォ、、ォオ、、」
ズゥーン
ロイの渾身の一撃を受け倒れるスケイルドラゴン。
ロイ「はぁ、はぁ、やった、、」
ラン「危なっかしいが、まぁ合格だな。」
ロイ「はぁ、はぁ、何で試験みたいになってるんですか、、はぁ、はぁ、」
ラン「なんたって後輩の成長を見守る優しい先輩だからな!」
ロイ「理由になってないですよ、、見守るどころか思いっきり指導してるし、、。」
ラン「まぁ気にすんな。けどな、一つ覚えとけ。ドラゴン系のモンスターは窮地に追い込まれた時に最大のブレス攻撃をしてくる。さっきはブレスを察知したとこまではよかったが、あの攻撃は避けたらダメだ。範囲が広いうえに雑魚のスケイルドラゴンのですら威力が半端じゃねぇ。吹かれる前に突っ込むのが鉄則だ。前衛はパーティの矛であり盾じゃなきゃなんねぇ。」
ロイ「はい、、。」
ラン「まっ!他は及第点だ!オレにはまだまだ及ばねぇがお前も強くなったな!うしっ!そんじゃ帰るか!今日はこいつの肉で一杯やるぜ!」
ロイ(なんか、、いつもより熱心に指導してくれたな、、何かあったのか、、?)
ラン(、、そろそろだな。)
~~同時刻、ウィザリア近郊の平原~~
複数のモンスターの群れを討伐するリーゼ、アリシア、ミディア、ノア。
リー「ノア!一人で前に出すぎない!アリシアのサポート範囲で行動するっ!」
ノア「はっはい!」
リー「アリシア!ノアのスピードを殺さないように壁に隙間を作る!あと、変な妄想しないっ!」
アリ「、、えへへー♥️
はっ!!しっしてませんよ!!
ミディ「依頼書よりモンスターが多いよぉー、、。」
リー「ミディア!だらけないの!全体の様子を見つつ支援魔法と回復魔法!可能なら後ろの方のモンスターに攻撃魔法!」
ミディ「はぁーーい、、。」
~~~~~
リー「みんなお疲れ様。」
モンスターの群れを全て討伐し疲れきった様子の3人。
ノア「お疲れ様です、、ふぅ。」
アリ「疲れたー、、依頼書の倍はいたわね。討伐対象はちゃんと申告してほしいわ。それともわざとかしら?」
ノア「そうですね。人を騙すなんて外道です。もしそうなら今夜にでも天誅を、、、」
リー「ノア。シノビモードになってるわよ。騙されたかどうかなんて調べようが無いし、しっかり調査しないこっちにも非があるわ。」
ノア「、、はい、、。」
ミディ「もーーつかれたーーー魔力切れで動けないーーー。」
アリ「魔力が切れてたらもっと生気の無い顔になってるわよ。駄々こねる元気があるんだから大丈夫よ。だいたいあんた魔力切れなんてなったことないじゃない。」
ミディ「むぅーー。疲れたのは疲れたんですぅ!」
ノア「そうですね。今日は私も疲れました。」
リー「フフッ。みんなまだ元気そうね。フォーメーションもだいぶ形になってきてるし、この分ならお姉さんの出番は当分無さそうね。」
アリ「何ですか、、その引退フラグ、、。やめてくださいよー。」
ノア「そうです!リーゼさんがいるだけですごく頼りになります!」
ミディ「ボクは後ろでチョロっとサボれるし、、。」
アリ「あんたねぇー!!!」
ミディ「ニャアーーーー!!」
タタタタタッ
アリ「待ちなさいっ!!」
タタタタタッ
ノア「あっ、お二人とも!走ったら危ないですよ!?」
リー「フフッ。本当にみんな強くなったわね。」
リー(そろそろかしらね、、。)
ノア(、、??)
~~その夜、ブレイブロード事務所~~
ガチャッ
ラン「ふぅ。さっぱりしたぜ。ん?あいつらはもう寝たのか?」
ロゼ「えぇ。だいぶ疲れてたみたいだから。」
リー「今日は頑張ってもらったからね。」
ラン「ったく。まだまだだな。」
ロゼ「フフッ。」
リー「、、でも、本当に強くなったし勇者らしくなったわね。真っ先に他人のことを考えられる優しさがあって。」
ラン「まぁ、、そうだな。もうオレ達が前に出てやる必要もないかもな。」
ロゼ「なになにー?我が社のエース様が揃って引退宣言?社長としては見過ごせないわよ?なーんて。」
リー「、、ランス、、もういいんじゃないかしら?」
ラン「、、だな。」
ロゼ「??」
リー「ロゼ。話があるの。」
~~翌朝、ブレイブロード事務所~~
ロイ、アリ「「けっ結婚!!??」」
ノア「わぁー!おめでたですね!」
アリ「ノア。それ少し違うわ。」
ロイ「いや、だいぶ違ぇよ。」
ミディ「すごーい!じゃあじゃあ!二人は夫婦になるんですよねー!キャアー♥️」
ロゼ「ミディア。落ち着いて。興奮しすぎ。」
リー「フフッ。みんなありがと。」
ラン「何か、急な話でわりぃな。」
ロイ「けど、じゃあお二人は引退、、、されるんですか、、?」
ロゼ「いいえ。残ってくれるそうよ。と、言っても前みたいに大きい依頼を中心にって訳にはいかないから、まぁ街での依頼をやってもらうことになるかしらね。」
ラン「まぁ、これからは若い奴らの時代ってことだな!頑張れよ!!」
リー「そうね。お願いするわね。」
ロイ「自信はないですけど、、頑張りますっ!」
ノア「私も頑張りますっ!!」
アリ「結婚かぁー。いいなー。どっちからプロポーズしたんですかー?やっぱりランスさんからですか?ねぇねぇ!」
リー「フフフッ♥️さぁ、どうかしら。」
アリ「えー!教えてくださいよー!ねぇーランスさーん!」
ラン「いや、こういうのはペラペラ話すもんじゃ、、、」
アリ「いいじゃないですかー!減るもんじゃないんだしー!ねぇねぇねぇ!」
ラン「あーもう!しつこいぞ!!」
ノア「ランスさん、顔が真っ赤です。フフッ。」
ロゼ「今夜はお祝いかしらね。」
ミディ「やったー!!」
ロイ「じゃあオレ、買い出し行ってきますね!」
ノア「あっ!私も行きます!」
アリ「ねぇねぇランスさんってばー!」
ラン「もう勘弁してくれ!!」
リー「ウフフッ。」
ロゼ「フフッ。」
ブレイブロードにとても幸せそうな笑い声が満ち溢れていた。
~~その日の夜~~
~~ブレイブロード事務所~~
ガチャッ
パタンッ
ラン「あいつらは寝たのか?」
リー「えぇ。ずいぶんはしゃいでたしね。ロゼも先に休んでるわ。夫婦の夜を邪魔しちゃ悪いって。」
ラン「なっ、、たく、あいつは、、、。」
リー「フフッ。あの子なりに祝福してくれてるのよ。」
ラン「分かってるよ。」
窓際で星空を眺めながら寄り添う二人。
リー「でも、まさかあの時の話、覚えてたなんて思わなかったわ。」
ラン「あー、あれか。お前の言ったことを忘れる訳ないだろ。」
~~~~
リー「じゃあ、ホントに家族になる?」
~~~~
リー「そういうこと、照れもせずに言えるの尊敬するわ。」
ラン「なんだよ。からかうなよ。」
リー「フフフッ。」
ラン「、、、リーゼ。」
リー「ん?」
ラン「あの時は、、お前から言われちまったしな。男としてきっちりしときてぇから、、改めて言わせてくれ。これからずっと、オレのそばにいてくれねぇか?」
リー「、、もちろんよ。あなたのそばにしかいないわ。」
ラン「ありがとな。」
リー「私からもいい?」
ラン「どした?」
リー「愛してるわ、ランスロット。これまでも、これからも。」
ラン「あぁ。オレも愛してる。お前だけを愛し続ける。」
口づけを交わす二人を月明かりが優しく包み込んでいった。
そして、、事務所の扉から中を覗く人影。
アリ(キャアー♥️チュッて!いまチュッて!!)
ロイ(ちょっ!落ち着け!!バレるだろ!!)
ミディ(大人な雰囲気だぁー。キャアー♥️)
ノア(おっ、、おめでたです!)
ロイ(だからっ!ノア!それは違うって!!)
アリ(いや、この雰囲気なら案外違わないかも、、♥️)
ミディ(むぅ。シノビの能力、、侮れないね、、。)
ノア(いえ、、そんな、、。(*/□\*))
ロイ(お前ら、ホントに静かにしろって!バレるだろ!)
ロゼ「あら?みんなこんなところでどうしたの?何かコソコソして、、入ればいいじゃない。」
ガチャッ
ロゼリアがドアを開くと顔を真っ赤にして爆発寸前で4人を睨むランスロットと照れ笑いを浮かべるリーゼ。
ロイ、アリ、ミディ、ノア「あっ、」
ラン「てめぇら、、、。」
ロイ「にっ逃げろ!!」
ノア「はいっ!」
ヒュンッ
一瞬で姿を消すノア。
アリ「あぁ!ノアずるい!!シノビモードは反則よ!」
ミディ「ーーー精霊よ。我に祝福を。」
魔法で姿を消すミディア。
ロイ「てめぇ!ミディア!消えるならオレらも消してからにしろよ!!」
ダダダダダダダッ
ラン「待てごるぁ!!!」
ロイ「あーーーーー!!!」
アリ「きゃあーーー!!!」
ダダダダダダダッ
ビルの中を逃げ回るロイとアリシア。それを鬼の形相で追いかけるランスロット。
ロゼ「もう、夜中なんだから静かにしないとご近所迷惑よ。」
リー「フフッ。うちの会社らしいわね。やっぱりこういう雰囲気の方が好きだわ。」
ロゼ「何だか幸せそうね。」
リー「そうね。今日は特に幸せだわ。」
ロゼ「そう。それはなによりね。フフッ。」
ダダダダダダダッ
ラン「てめぇらぁーー!!ただで済むと思うなよーー!!」
ダダダダダダダッ
ロイ「捕まったら殺される!!!!」
アリ「あっあんた!男なんだから立ち向かいなさいよ!!」
ロイ「バカ言うな!!あんなもんS級モンスターじゃねぇか!」
ラン「グォオオオオオオ!!!」
ロイ、アリ「あーーーーーーー!!!!」
ささやかな幸せも束の間、ブレイブロードはいつも通りの賑やかさを取り戻していた。
祝福完了!!




