パクリ
こんなん、やるせないよね。
パクリ。
『また自分のアイデアを盗みとられてしまった』
自分は暇を見つけては『私のショ-ト・ショ-ト』をある投稿サイトに掲載していたのだ。
ところがある時を堺に、ネットに接続している間に、パクられる。
なんだか新しくつくられた人口知能とかやらで、人の文章をかってにパクって作り上げてしまうようだ。
『まったくもって、くやしいじゃないか』
『やるせないじゃないか』
『苦労してあみだしたアイデアが簡単にパクられるなんて』
『こうなったら絶対に、徹底的に、有無を言わずに、こらしめてあげるぞ』
自分は過去に遡ってパソコンウィルスについて調べあげ、もっともっと強力なウィルスの開発に勤しんだ。
そして、ついに完成した。
『これで、パクリはなくなる』
自分がいつも投稿しているサイトに、作成した作品と共にウィルスを貼り付けて、投稿した。
これで、待つだけだ。アッと言う間に広がるだろうウィルスに自分はほくそ笑んでいた。
自分の作品をコピーしようものならウィルス感染すること間違いなしだ。
『ざまあみろってもんだ』
『これで自分の作品を真似る輩は、人口知能とやらに頼ったことに後悔するだろう』
しばらくして、投稿したばかりなのに、自分の作品の文字の打ち間違いが多数あることに気づいてしまった。
『なんでこんなに間違えて打ち込んでしまったのだろう』
気になるとどうしても、その箇所を直したくなる。
そこで手直しするために、自分の作品をクリックしたのだった。
すると、そのとたん、自分のパソコンは急に静まりかえり、過去の作品、長時間かけている作りかけの作品など、完全に復活できずに、さよなら状態になってしまった。
『やっちまったぁ。。。でも、待てよ。。。と言うことは、これからは誰も、自分の作品のパクリはできなくなったってことだな』
『は、は、は、は、ざまあみろってもんだ』
― F i n ―




