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攻防



「・・・何すんだよ!」



緑虎が来靭の腕をがっちり掴み、銃を回収。そのまま動けないように力ずくで拘束していく。



「桃花様はどこにいる?」

「教えるか、馬鹿(笑)」



来靭の腕を折らんばかりに締め上げていく緑虎。尋常ではない緑虎の対応に、一緒に押さえ込んでいた龍鬼も動揺を隠せないでいた。



「言え(怒)」

「言わねぇよ(笑)桃花様は、お前の事“嫌い”“怖い”“いじめる”“会いたくない”って言ってたぞ・・・そんなお前に易々と場所教える馬鹿なメイドはいねぇよ!」



来靭は、緑虎の拘束が少し緩んだの気づくと、すぐさま反撃に出た。

腕の反動だけで龍鬼と緑虎を振ってぶつける。怯んだ所で緑虎から銃を回収し、そのまま銃を彼らの頭に殴りつけた。



「私は、執事長がおっしゃられたとおり、どんな形でも桃花様と柚子様を護衛し、依頼を遂行する。それが、今の私のやるべきことなんだ・・・邪魔すんな。」



そういうと、来靭は術を使ってその場を去っていった。



「来靭・・・姉さん・・・。」



今にも泣きそうな顔をしながら、柚子はイルカショー会場の前に立っていた。


「柚子・・・大丈夫・・・。きっと、戻ってくるよ。」

「そうよ。あの子が簡単に負ける子じゃないわ。だから、信じましょう。」

「そう、信じることが大事。」


柚子を励ましながら来靭が戻ってくるのを何十分も必死に待っていた。



ただ祈るように・・・。



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