2人の茶箪笥までには
30分短編
食器が、A4サイズほどのプラスチック容器に乱雑に積み重なっていく。
そして、食事時には減っていく。終わればまた、積まれていく。
実家には家族4人用の茶箪笥があった。
天井まで届く高さ、私が手を開いて丁度の幅。
しっかりした昭和の作り。
その時の気持ちで重ねる食器の小さな山に、私は常にイラついていた。ニトリでキャビネットを見かけるたびに、買わなきゃと思う。でも一人で工作するのめんどー、食器棚を買わないまま、一人暮らしを続行した。
たまたま、二人暮しをすることになった。家具家電はお互いの持ち物の方の、新しいもしくは良いものを使うことにした。
暮らし始めて3日目で、わたしは気づいた。食器を積むプラスチックケースが手狭になったことに。2人になっても、私はプラスチックケースに食器を積んでいたことに。
そう、相手も食器棚を持っていなかったのだ。変に似ているわたしたち。
1人ならまだしも、2人になると積むことも難しくなり、崩れそうになってきたのだ。ジェンガ。小さな山も中くらいの山になってきたのだ。
実家にあるような茶箪笥。
は、まだ私たちには早いだろう。ニトリの簡単なのでいい、2人なら組み立てもきっと、めんどーではない。
そろそろ買うか。




