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 今から1000年前。

 世界には様々な生物がいて、弱肉強食の生存競争を繰り広げていた。

 その頂点には、体長30m以上のドラゴンや、大海蛇のシー・サーペントがいて、オーガやサイクロプスといった巨人族が続き、肉食獣のサーベルタイガーや森林の怪物であるトレントなども、上位に位置していた。

 人類はといえば、亜人種では弱い部類だった。

 頂点に近い巨人族は別にしても、リザードマンやオーク、エルフやドワーフなどと比べても、人間は弱かった。

 そう、あの時までは。


 ある日、空からいくつもの隕石が落ちてきた。

 それは世界中に降り注ぎ、ある地域には、とりわけ大きな隕石が落下した。

 その近くの森には、二人の兄弟が住んでいた。

 二人の暮らしは人間社会の中では、貧しい部類だった。

 町から離れた森の中で、親から相続した小さな家に住んでいた。

 その家が、その時一瞬にして吹き飛び、周囲では激しい火災が発生した。

 それは途轍もない衝撃だったが、兄弟はたまたまその時、家の地下に食料を運んでいたので、怪我はなく、慌てて外に出てみたら、家屋は吹き飛び火災が発生していたので、近くの河に逃げた。

 そしてその時に、兄弟は火元の方から、七色に輝く粉が舞っていることに気づいた。

 それは、とても綺麗な光景だった。


 それから三日間、森には激しい雨が降り、火災は収まった。

 兄弟は火災の火元に調査に行き、隕石が落下したのだと理解した。

 そしてその時に兄弟は、隕石と地面の間に、空間の小さな歪みがあることに気づいた。

 そして、その歪みの中から、七色の綺麗な粉が吹き上げているのを見つけた。

 二人は中を覗き込んだが、中から、巨大な恐ろしい獣のような声が聞こえたので、すぐに見るのを止めて、逃げ出そうとした。


 しかし、人がかろうじて通れるくらいの小さな穴から、こちらに巨大な怪物が来ることはないと確認すると、弟の方は、隕石に興味を持ち、調べ始めた。

 一方、兄の方は、綺麗な粉を集め始め、その日、地下の家に持ち帰った。

 建物は、隕石の爆風でほとんど倒壊していた。

 火災の方は、家の周囲に木が無くて、燃え広がらなかったので、地下の部屋は無事だった。

 兄は綺麗な粉は、何かに利用出来るかもと考え、毎日、集めては持ち帰った。

 弟の方は、隕石を切り出し続けた。

 そして、弟は隕石が変形するほど熱せられていた事に興味を持ち、それを再現出来ないかと考えた。

 それは人類にとって、大きな一歩となる思考だった。

 ただそれは、すぐに世界を変えるものにはならなかった。

 世界を真っ先に変えたのは、兄の収集した綺麗な粉だった。

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