マール、マイノスと出会う << マール 13歳 4 >>
奇妙な魔法使い マイノス << マール 13歳 >>
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お父さんは馬を扱えるので、マイノスさんから、軍隊の隊長をお願いしたいという話がありました。
しかしお父さんはとても忙しく、その話を断わりました。
代わりに、私を推薦しました。
「この子は娘だが、兄妹で一番、運動神経が良い。力は女だから男ほどはないが、馬も武器も扱いが上手い。いずれ良い兵士になるだろう」と、言ってくれました。
マイノスさんがその時に私に見せた目は、今まで見たことのないような、怖い目をしていましたが、私の目を見て覚悟を知ると、お父さんに、「ありがとう。お預かりします」と言って、私に剣を見せてくれました。
それは、綺麗な模様の入った鞘に入っていて、鉄で出来た両刃剣でした。
「鉄の剣?」
お父さんは驚いて、マイノスさんと私の顔を交互に見た後、剣をじっくりと見たのでした。
鉄は金より遥かに高価なもので、それを剣に加工するのが困難なことは、私も知っていました。
そしてその剣は、さらに別の加工をしていると思われるほど、信じられない硬さを持っていた。
「これをこの子に預けましょう。この剣には、魔力が宿っています。敵の悪意を吸収し、それを振りかざした先に解き放つ魔法がかけられています。剣は鉄を鍛え上げ、鋼になっているので、普通に盾や鎧を斬りつけることも出来るが、それ以上にその魔力は強力です。力も必要としない。この子が戦場でも、良心を持ち続けるなら、この子は剣に支配されること無く、剣は貴女を守る無敵の盾ともなるでしょう」
マイノスさんは、こうも言いました。
「ただ、あなたは事故には気をつける必要がある。悪意のない攻撃は、剣はその攻撃を吸収しないから」
私はしっかりこの話を覚えています。
私はマイノスさんとお父さんの目を交互に見たあとで、意を決して、剣を恐る恐る手に取りました。
それは決して軽いものではなかったのですが、持てないほどの重さでもなかったです。
「扱える」
私はそう確信しました。
「マールさん、これからはよろしく」
マイノスさんが右手を出して握手を求めたので、私もそれに応えました。
その時です。
マイノスさんは言いました。
「私は異世界から来ました。私に触れることが出来る人はいない」
私は握ろうとした手が空を握り、身体のバランスが崩れて、前のめりになり、左手でマイノスさんの身体に触れました。
マイノスさんは微笑んで言いました。
「右手に触れることが出来なかったのは、そこだけ魔法をかけました」
私はこの時感じた、マイノスさんの笑顔と胸の鼓動を忘れません。




