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【第十四話】 -才能の前に凡人は崩れる-



本当に見えたのか…なんて聞く前にアミのドヤ顔を見ればその真相は誰でもわかるであろう。


じゃあまさか本当に…そうなのか?


「……いや嘘でしょ」


「本当だって、ちゃんと見えたの!」


何とも嘘くさい、何を言っているんだこの目の前の女の子は…そんな簡単に凝り固まった魔力が廃棄されていきなり水のような魔力になるはずないだろう。

両親に会いたいがためにそんなウソまで付いたか?


「見えたって言うけど、俺からしたら信じられない、アミの事を信用していないわけではないがアミが見ていたのは両親に早く会いたいがための現実逃避的な幻覚な可能性がある」


その線を鑑みてまだアミには自身の魔力の中を想像してもらった方がよいだろう。

なんせ本当に幻覚を勘違いして魔法が扱えるようになったとかいうのならば今後ともに支障が出る。


「ひとまずは今の訓練を続けてみよう?まだ時間はあるんだし」


「……わかった」


少し不服そうな顔ではあるがアミは何とか納得してくれた。

アミの両親は俺の両親とは違い魔法を扱うことができる魔法使い、もしアミの言葉が本当であるならば魔法使いというものには多少なりとも両親から遺伝している事がわかった。


その遺伝が多少なりとも関係し、さらにまだ子供なので魔力の塊が二人よりも起きていない可能性の二つがあげられる。

その逆で、俺の両親二人は魔法使いの両親から生まれてきているわけでもなければ年もアミの三倍以上もある…結論づけると才能がない限りギリギリの戦いになる可能性が非常に高い。


それに二人には当然仕事がある、あとの二週間すべての時間を魔法使いになるための訓練に費やすことなどできはしない。


「母さんと父さんには宿題を出しますが安心してください、自分の役目を放棄したわけではなく仕事中などにも多少このことを思い出してどこかの合間にやってみてもらえますか?もちろんできればでお願いしたいのですが」


「そうしようと思ってたところだ、絶対に魔法使いになってやる!」


「えぇ、私もジェイクと離れたくないからそうするわ」


「…ありがとう」


本当にありがたいのだが、ラフィ…俺のこと好きすぎじゃないか?

ハックも当然俺と離れたくないという念もあるだろうが今まで憧れていた魔法を扱えることができるという男心をくすぐる物を自分のものにしたいといった感じ。


一方ラフィは俺と自分をつなぎとめるだけの道具と思っているような感じがする。

それはとても嬉しいことだがなんだか少し怖いと思うこともあるのだ、ラフィはああ見えて目的のためならば手段を選ばない性格だったらすこし怖い。


「じゃあ私は一旦施設に帰らせれもらうわね、じゃあまた明日」


「ま、また明日、アミも一応できてるって思ってるのはわかるけど一応やっておいて」


俺の言葉に反応することはせずアミは扉に手をかける。

アミもこの二人と似ているような状況、施設での生活のためいつ会うかなどは必然的に俺が決めることになる。


「アミさん、ちょっと待ってくれないかしら」


「なに?ジェイクの母さん」


ドアを開けて外に出ようしたアミにラフィは声をかけてその場に留める。

そして少しを間を置いてラフィはアミに向かって言った。


「ここで暮らさない?この2週間だけ」


「「「…え?」」」


この場にいるラフィ以外の三人の声が重なる。


いや…なんて言った?間違えじゃ無ければラフィを2週間だけこの家に居候させると言ったのか、でも何でそんな事言ったんだ?


「ちょ、ちょっとラフィ。何言ってるんだ」


慌てた様子でハックがそう言うとラフィはニコッと笑った。


「だって、その方が効率的じゃない?ジェイクは私たち三人を均等に実力を上げようとするけどこの三人が全員同じ時間に集まるなんて中々難しいことじゃない?」


ならば、もうここにアミを居候させることができれば、この三人全員が集まる時間が多くなると言う作戦か。

確かにいい作戦かもしれんが、いくつか疑問点がいくつかある。


「まずそんな簡単に施設から出ることはできるの?色々大変なんじゃない?」


「そんな事は野と成れ山と成れってやつよ、少し出てくるからその間三人ともお留守番お願いね」


ラフィはアミの横を通り過ぎてアミの住んでいる施設に向かっていってしまった。

三人か…アミをこの家に暮らさせる前提の発言、何が何でもアミをこの場所にとどめようとする覚悟があるのか。


「アミはどうする?今から走って施設に戻るか?」


「…可能な限りならここで暮らしたいわ、あの施設やることなくて暇だったし」


そう言いアミは先ほどまで座っていた椅子にもう一度座りなおした。

ラフィからしたら明らかに自分が住んでいた場所よりも刺激が少ない、毎日毎日両親が何を過ごしているかを考えてきただろう。


「父さんは大丈夫そう?」


「……あの感じのラフィの姿は過去に何度か見たことがある…その時も自分が掲げていた目標は絶対にやり遂げてた…それにラフィには逆らえない」


「……そうなんだ」


途中までいい感じに互いの博識者みたいな感じだったのが最後の一言で一気に台無しになったような感じで少し肩を落とす。

恐らく最後のが主な理由になっているのだろうな。


「母さんが帰ってくるまで時間があるから、もう一度さっきのをやってみよう。あ、そうそう声を出すのはやめてね、声の唸りとか」


「よーいはじめ」と俺が言うと二人は目を閉じて静かに瞑想するような状態になる。

今一番魔法使いに近いのはアミ、そして次に同率にラフィとハックだ。

先ほどのアミが言っていたことが幻覚ではないのならばこの一回でさらに認識することができるはずだ。


「……はい終了です」


また数秒経った後に声をかけると二人はゆっくりと目を開けた。


「どうだったかな二人とも」


「全然だめだこりゃ、まだまだってことかな」


「……見えた」


俺の予想通りのハックと相反してラフィは静かに自分の手を握っては開き握っては開いてる。

二回目にして完璧に見えたのか?もしそうならばアミは才能の塊なのかもしれない。


「……今度は本当?」


「さっきも本当だって言っているでしょう!一回目に見えた時はぼやぼやって視界が悪かったけど、二回目はそれよりもさらに鮮明に見えたの」


「……じゃあアミは一番進んでるからその先の事をやろう」


「本当?どんなことするの?」


「これは感覚としてしか掴むことは出来ないんだけど、アミは魔力を開放できたってことなんだと思う、じゃあ次に行うのは基礎2の魔法陣の形成だ」


「魔法陣ってなくすことは出来ないの?」


「それは出来ないと思うよ、口を開けないでご飯を食べるのと一緒だと思っておいてほしい」


実際、過去に俺もそのような研究をしたこともあったが、俺の知恵の全てをもってしてもその研究は失敗に終わった。


今更ながらあの時間を無駄に浪費たんじゃないかという虚無感が俺の涙腺が破裂しそうになるなぁ…今となってはいい思い出なのだがねぇ。


「想像するのは魔力に流れだ、魔力を流れを感じてそれを手の方に集中させる、魔力が見えたっていうアミならこれはとても簡単なことだよ」


「やってみる」


「それとじゃぁ…父さん?」


父さんの方に視線を移すと、何なら少し椅子の背もたれに体重を乗せてぐったりしている。

少し嫌な予感がした。

もしかしたら俺の分からないところで魔力の想像が意外にも体力を使うものなのかもしれない。


「ちょっと父さん大丈夫?少し休んだ方がいいよ?」


「あぁいや、別に疲れているわけじゃないんだ、ただこうも俺の横でポンポン魔法が使えるようになれる子を見るとなんかこう…な」


……萎えている状態という事か、まぁ確かに起こってしまう状況ではあるが是非ともハックにはアミの事を踏み台にして頑張ってもらい所ではある。


「あ!来た来たぁ!」


「……はぁぁぁ」


…ハックよ、強く生きてくれ













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感想がほしいなぁぁぁぁぁ


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