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杖なしの魔法使い 1



家具が人より少し足りない部屋に殺風景な部屋の中に、紙に文字を書く音だけが響く。


「……ふぅ」


最後に「ジルク・リージョン」と自分の名前を書き終えた俺はそれを横の小さな花瓶の隣に置いておく。

それと同時にベットの上であおむけの状態で寝る、おいぼれの腕で書くにはだいぶ時間を要した。


今置いた紙は、最後の俺の魔法研究で、この研究資料を書き終わったという事は俺の人生はここで幕を閉じるという事になる


そう思った瞬間、自分の人生を絵で振り返るように思い出す。


自分で言うが名の知れた魔法研究者で、それなりに功績もこの世に残した自負はある。

子供の頃から魔法研究が好きで、何をやってもどこに行っても魔法研究のことが頭から離れなかった。


そんな俺がこうやって誰にも看取られずに死んでいく。

いや、こんな俺だったからこそ誰にも看取られずに死んでいくのかもしれない。


「……けほっけほっ」


今思えば、自分の人生を魔法の研究にばかり費やしてきた俺だったたから友人関係を持ったものは少なかった。そんな数少ない友人にも誰にも看取られずに…悲しくなってきたな、涙が出てきた。


「……ぁ」


瞼が重くなってきた。意識も朦朧として…これが死ぬということか。なんだか不思議と嫌悪感がしない。


悪い人生じゃなかったな……


「………ッ」


あぁ、なんで今思いつく?いい感じに覚悟を決めたのに…走馬灯のようなものを見て、新しい魔法研究を思いついてしまった。今からじゃ遅いってのに…


この心残りを残したまま死んでいくなんて…嫌だ。

もう考えることも難しくなってきた頭をフルに使って祈る。


神よ、俺はこの心残りを消したい。だから……


『もう一度チャンスをくれないか?』


俺は、精一杯口を開け祈った。

しかし声は当然でない。

そしてそのまま、俺の意識は落ちた。


俺ことジルク・リージョンの人生、子供の頃から魔法研究が好きで、何でもかんでも自分で試す好奇心旺盛な心を老人まで続け、最後には研究が終わり次第死んでいく。


そんな研究馬鹿な俺の人生はついに幕を閉じた













これからたくさん時間をかけてやっていこうと思っています。面白くなりそうなんじゃねと思った方!評価やコメント、ブックマークなどよろしくお願いします!

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