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第35話 焼肉

 店の中に入ると思っていたよりも静かだった。


 「そういえば、平日だったな。」


 ボーッとしていると奥の方から女性が出てきた。


 「いらっしゃいませ!何名でご来店でしょうか?」


 「っ!」


 質問に答えようとしたが、うまく声が出せなかった為、指で1を表す。


 「おひとりですね。席は個室にしますか?」


 「あっ、は、はい。」


 「分かりました!こちらの席へどうぞ!」


 そのまま奥の部屋に案内される。


 「こちらですね。注文はテーブルの上にあるタブレットから出来ますので!ごゆっくりどうぞ!」


 説明を終えると扉を閉めて戻っていった。


 「あー、やっぱ上手く話せないな。まぁ、いいや。取り敢えず肉食べよ。」


 うまく会話が出来ない自分に嫌気が差しながらも席に座り、テーブルの端に置いてあるタブレットを手にとる。画面の中央には大きな文字で、『プレミアムコース 大人お一人様 税込4980円』と書かれている。その他にも『至福コース 大人お一人様 税込3980円』や『厳選コース 大人お一人様 税込3280円』、『満足コース 大人お一人様 税込2780円』がある。


 「ここでがっつり食べて、夜飯を抜くか!どのコースにしよっかなぁ。一番安い満足コースが安定かな。」


 取り敢えずは『満足コース』を選択し、ドリンクにウーロン茶を選ぶ。


 「他に注文するものは無いかな・・・。よし!注文っと!」


 今日は、『ストレス発散の為に散財する』という目的があった為、プレミアムコースにしようかとも考えたが、一食に約3000円も十分贅沢だと思う。そう思いたい。

 十分ほど経つと、部屋のドアが開き肉が運ばれてくる。

 カルビ、ハラミ、タン、モモ、バラ、ミスジ、後はラーメンっぽいやつとか、牛めし?等が運ばれてくる。

 すべて運び終えたら、一礼して出ていった。慌てて俺も一礼したが。


 「ちょっと多かったかな?多分食べられると思うけど・・。それにミスったな・・。」


 注文する時には気付かなかったのだが、コースの中には牛めしもあったらしい。それに俺は気づかず、普通にライス大盛を注文してしまった。幸いこの店はライス無料だったから良かったが。


 「とにかく、肉を焼かないと始まらないよな!」


 テーブルの中央にある網に肉を並べていく。


 「まずはカルビからいこうか。俺、カルビ好きなんよな!」


 網に肉を置いていくたびに、小さくジュー、ジューという気持ちの良い音が聞こえる。


 「よく肉を焼く時の音のAMSRとかあるけど、あれ、飯テロには入らないのかな?」


 くだらない事を考えていると、良い感じに肉が焼けてきた。


 小皿に、たれとレモン汁を少量入れ、網から焼き終わった肉を入れていく。

 肉をご飯の上に乗せ、ご飯と一緒に口に入れる。


 「あー!うめぇぇぇ!!!!マジで最高!!」


 網の空いた部分に肉を置いていく。


 「焼肉最高!!」



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