第235話 罰ゲーム内容
「・・・・・完璧だった筈なのに!・・・・・・マキシ・マイザー・・・もう一度聞くがマキシ・マイザー・・・・嘘では無いのだよな?」
「だ・か・らぁ!!本当に嘘では無いし、そこまで気になるなら自分の配信アーカイブを観てって、何回も言ってるでしょ?もうっ!!」
「まぁまぁ二人共、一回落ち着いて下さい。」
「そうだぜ?勝負が決まってからグチグチ言うのは、漢らしくねぇじゃねえか!!」
「・・・・そもそも、漢だなんだと騒いでいたのは、うちの馬鹿とあなただけでは?」
〈ギスギスwwww〉
〈まぁ、罰ゲームを考えればしょがないよなwww〉
〈wwww最後の方、机の叩く音が『タンッ、タンッッタッタンッッタタッンッッ』って、どんどん早くなっていったの面白かったなwww〉
〈↑あれ、『タッタンッッ』だけで2秒分数えてたよなww〉
〈《《25秒》》で止めた時は、マジかこいつって思ったよww〉
〈会社の上司が機嫌悪い時みたいな、高速連打だったから、ちょっと怖かったよwww〉
えー、コメント欄を見た通り、今回の敗北者はセンチネルさんに決まった。
マキシ・マイザーさんが説明してくれた御蔭で、いきなりセンチネルさんの叩くスピードが速くなっても驚きはしなかったが、まさかここまで数を数えるのが苦手な人が居るとは、思いも寄らなかった。
これは後から聞いた話だが、俺達が挑戦している間ブツブツ言っていたのは、日常に溢れる、正確に時間を刻む道具と自分の数える感覚を、何とか合わせようと頑張っていたらしい。てっきり、何か大きな作戦を立てているのだと考えていたのだが、深読みし過ぎたな。
「ヘイヘーイ!!それじゃお待ちかね、センチネル君が背負う罰ゲームの内容は・・・こちら!!『一週間、誰かと話す時相手に見えるよう《《ダブルピース》》をしなければならない』!!どう?中々に意地悪な罰ゲームだろぉ!!リスナーのみんな!!今日から一週間、街中でダブルピースをしながら話している人が居たら、センチネル君かもしれないよ?」
「・・・・・・引きこもろう・・・・・・。」
「改めて、口に出して聞くとエグ過ぎる内容ですね。」
「・・・・もし、昔からのダチに見られたら、発狂間違いなしだぜ!」
〈うわぁ・・・・〉
〈今日から『センチネルを探せ』が始まるのかwww〉
〈VTuberとしてヤバすぎるだろww〉
〈奈落が必死だった理由も分かるわ〉
〈同期の女性ライバーに見られたら・・・\(^o^)/オワタ〉
〈城東のダブルピース見たかったなww〉
〈誰か、ファンアートで描いてくれるのを待ってるぞ!(期待)〉
「・・・・本当に来なければ良かった。」
「・・ブルブルッ・・・・今になって、一歩間違えれば、俺が罰ゲームだったかもしれないと考えると、鳥肌を止まりませんね。」
「イエーイ!!めっちゃ楽しかったぁ!!!」
もし、次コラボする時はセンチネルさんに内容を聞いてから決めよう