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第213話 真相

翌朝午前9時


 朝方から慌ただしいスタッフさん達の間を通り抜け、伸二さんが待っている待合室に向かう。


 救急車のサイレンが耳に入ると同時に、就寝中だった俺達は目を覚まし、急いで事態の買う人に向かったところ、廊下で倒れている高太郎さんの姿を発見した。

 到着した救急隊が、倒れている高太郎さんの状態を確認して、救急車の中に運ばれて行くのを、遠目から眺める事しか出来ない俺達の元に、焦燥の表情をした伸二さんがこちらに合流。


 後から聞いた話では、高太郎さんが伸二さんに電話を掛けてすぐ、何か人影のようなものを発見したと連絡があった後、メッセージで『次、私からメッセージか届いた場合、何か事件が起きたと考えて下さい』と、送られて来たらしい。

 念の為に高太郎さんは、伸二さん側の音声が入らないように設定をしたスマホを、通話の繋がったままズボンのポケットに入れていたのだが、不具合なのか伸二さん側にその後の音声は入って来なかったとも言っていた。

 無音の通話が続く中、スマホに一件のメッセージが届いたと同時に、その内容から緊急事態が発生したと考えた伸二さんが、急いでスペースオペラに救急車を呼んだん後、自分自身もスペースオペラに急行すると、最初の場面に遭遇したと言う事ようだ。


 待合室に入ると、分厚い書類を見ながら深刻そうな表情をしている伸二さんの姿が見えた。


 「伸二さん、改めておはようございます。」


 「あぁ、おはよう俊隆!座る前に、入り口の扉をしっかり閉めて来てくれ、他には話せない大事な話がある。」


 「?」


 言われた通り扉を閉め、念の為に鍵もかけておき、伸二さんの正面の席に座る。


 「はぁぁ、高太郎さんもこの情報に関しては取り扱いに注意していたんだが、俺と相談する前にこんな事件が起こってしまった!だからこそ、お前に話す必要があると考えた!まず、この資料を見てくれ。」


 机の上に出された書類には、『ブラックハッカー関係者一覧』と言う大きな見出しと、20人近くの顔写真とその名前、職業等が書かれていた。見た感じ、観光業の職に就いている人が多いように感じる。

 そして、一番下には、俺の親戚であり逮捕された筈の《《近藤 雅紀》》の名前と写真、職業の欄には《《観光業》》と書かれているのが見えた。


 「なんでこいつが?まだ刑務所の中に居る筈なのに。」


 「弁護士の伝手で調べてみたんだが、とある大企業の名前が浮かび挙がって来たんだ!お前も、それを見て疑問に思ったんじゃないか?何故、疑いが掛かっている奴等の中に、観光業の奴が多いのか。」


 「も、もしかして、その観光業の会社が裏を引いているのか?」


 「そうだ。しかも、お前にも関係がある、いや、あったと言った方が良いか。その会社の名前は、《《舞波田コーポレーション》》!お前の両親の実家を奪おうとした奴だ!」



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