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第177話 シリウス・ルガ・ラルトゥーナ

午後8時

 軽くストレスを発散した後、カップラーメンを食べながらスマホ片手に配信を観ると、画面には、シリウスさんが『greed left manual Ⅶ』と言うゲームを楽しんでいる姿がある。

 このゲームは、ストーリモードとオンラインモードがあるのだが、今回シリウスさんが選んだのはオンラインモードだった。

 オンラインモードでは、自分のオリジナルキャラを作成した後、大工やケーキ屋、トラック運転手等々、合計100種類をも超える職業を選び、仕事をしてお金を稼いだり、反社会的勢力として動き、銀行強盗、薬物販売、高級車強盗、他の反社会的勢力の基地を襲って金を奪い取ったりすることも出来るらしい。

 それらで稼いだお金は、車や飛行機、家の購入や株式投資等に使用することが出来、一番高い物だと、高層タワーマンションの一棟買いや他社の購入、自分で会社を興すことのようだ。


 カップラーメンの中にご飯を投入し、もう一度画面に注目すると、シリウスさんによく似た男性が立っていた。これがシリウスさんのキャラなのだろう。

 俺は、こう言うキャラメイクするゲームは基本的に、ランダム生成で終わらせてしまう為、キャラメイクが上手い人は普通に凄い。

 ちなみに、カップラーメンの中は、麺とご飯が混ざり合っている状態なので、ちょっと汚く見えるかもしれない。まぁ、食べるのは俺だから大丈夫か。


 『よし!それでは、我の魔王道の一歩を踏み出すとしよう!そこの愚民、その乗り物を我に献上する権利をやろうではないか!』


 シリウスさんのキャラが、最初のリスポーンポイントの家から出ると、すぐさま目の前を走っていた車の運転手を引きずり下ろし、そのまま車に乗り込んで走り出してしまった。

 すると、ゲーム画面の左上に星マークが一つ表示される。

 実はこのゲーム、ゲーム内でNPCを殺害したり、カージャックをしたりすると、左上の星マークの数に応じて、NPCの警察官や警察官プレイヤー達に通報が行き、捕まってしまうと、罪状に応じた罰金を払わなければいけなくなってしまうのだ。

 さらに、犯行現場を警察に見つかってしまい、そのまま上手く逃走出来たとしても、一時間の間、指名手配がゲーム内で張り出されてしまう。また、何度も犯罪を起こして警察に捕まってしまうと、ゲーム内の各種免許の一部が発行出来なくなってしまう為、序盤から厳しい状況に陥ってしまう場合がある。


 『フハハッ!ストーリーモード3000時間の我が、星一つ程度で捕まる訳が無かろうが!!フハハハハハ、ッ⁉誰だ!こんなところに車を乗り捨てた奴は!!!クソッ、エンジンがイかれた!!うわっ、警察共、こっちに来るな!!』



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