表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
119/240

第119話 闇闇コラボ

午後1時

 城東さんの『ハーフ実写配信』が多方面から注意を受けていた頃、俺は腹一さんとコラボ配信をしていた。

 その配信内容はーーーーー



 「それにしても、酷い会社ですね。パワハラが当たり前なんて、今の時代中々ありませんよ?」


 「まぁ、パワハラなんて優しい方ですよ。一番酷いのは、パワハラやモラハラだと相手に分からせないように、色々な手を使ってくる上司が居たりしますからね。女性の場合、セクハラなんてものは日常茶飯事な職場もあるらしいですし、今の世の中、サラリーマンなんて職業は最悪かもしれませんね。」


 「なるほど。俺自身、バイト経験しかないので、その辺りの話は聞くことが無かったので、為になりますね。」


 「アルバイトだって、職場によっては酷いところも多いですよ?特に、女性がアルバイトする場合、結構気を付けた方が良いですね。なんて言ったって、アルバイトですから、正社員からすると『いつか、いなくなる都合の良い労働力』と見ている場所もありますしね。」


 「確かに、アルバイト中にセクハラされても、思い切って言い出せない場合もありそうです。お金は無いから我慢する。我慢することが当たり前になっている現状に、ちょっとは違和感を感じて欲しいです。」


 腹一さんと共に、世の中の暗い話をする。

 それだけの配信に何の意味があるのかは分からないが、同接者数は結構伸びていることに驚きだ。

 腹一さんが言うには、『人間、他人のやらかした話とか暗い話なんてものを、娯楽のように楽しめるものなんですよ。』らしい。これには俺も、同感だった。


 「私、何回か痴漢冤罪で捕まりかけた事があるんですよ。しかも、こう言うのって電車の中などの狭いところじゃないですか?それなのに、私が冤罪を掛けられた場所が自分の車の中だったんですよ。」


 「?どう言うことですか?車の中で痴漢を訴えるって、無理がありません?」


 「ええ、普通はそうなんでしょうけど、訴えた相手が言うには『車で自分の後ろからゆっくり走って来たと思ったら、いきなり窓から手を出してお尻を触って来た』って言い分だったんです。」


 「ええ・・・。そんな言い分なら、なんだってありでしょ。電車で男性は手を上に上げて、疑われないようにするのが一般的のようになってますが、『この人、私のお尻を触ってから手を上げてました!!』なんて言われたら、誰もが冤罪で捕まりますよ?」


 「そうですよね。ちなみに、その時担当していた警察官の方が男女一人ずつ居たんですけど、男性の方からは同情を感じましたが、女性の方からは疑いの目が離れませんでした。中年って不利なんだってことを、この時に思い知りました。奈落君も気を付けて下さいね。」



 この日のコラボ配信は、一部の男性から圧倒的な支持を得ることが出来た為、第二回目のコラボ配信が決定した。


 冤罪。

 経験がある身として、やっぱり人間が嫌いだと確信を持った回だった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ