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第113話 まさかの同期・同年代

午前9時

 部屋から出ると、腹一さんと城東さんが、こちらに向かって歩いて来ることに気付いた。


 「腹一さん、城東さん、おはようございます。昨日の設備設置キツかったですね。」


 「おはようございます。いやー、昨日の運搬のせいで身体中が筋肉痛ですよ!それに、この歳ですから腰痛が酷くて酷くて、城東さんの経験が無ければ、もっと酷い状態だったからもしれません。城東さんありがとうございました。」


 ここに住み始めてから4日が経ち、最初に顔合わせした同期の方達との会話にも慣れて来た。と言うか、顔合わせした次の日に、顔合わせに来て居なかった3名が『契約を無かったことにしてくれ』と社長に連絡をしてきたらしい。それにより、今のところデビューするライバーは、俺を含めて5名となった。


 「いやっ、まぁ、役に立って良かったっす!そう言えば奈落、高太郎さんがお前のこと探してたぞ?一応会いに行っといた方が良いんじゃないのか?」


 「あっ、了解です。それじゃあ、また後で配信日程について話し合いましょう。」


 そう言って、腹一さん達と別れると、高太郎さんが居る社長室に向かう。

 それにしても、腹一さんはまだしも、思っていたよりも城東さんが真面目なことには驚いた。まぁ、真面目と言うか、曲がったことが嫌いな節がある。後、褒められ慣れていない所が結構面白い。

 そんなことを考えながら歩いていると、いつの間にか社長室の前にまで来ていた。


 「コンッ、コンッ、奈落ですけど。入っても大丈夫ですか?」


 「あっ、ナイスタイミング!!入って入って!!ほらっ、そこに座って!」


 扉越しに問いかけたと同時に扉が開き、高太郎さんに腕を掴まれて部屋の中に引き込まれると、部屋の中には一人の少女が椅子に座っていた。

 

 高太郎さんに誘導され、少女の隣にある椅子に座ると、高太郎さんから話が切り出された。


 「急に来て貰ってすみません、奈落さん!っと、未希《《みき》》もほら!ご挨拶して!」


 「っ!・・みっ、未希です!これから、よろしくお願いします!!」


 「はぁ、よろしくお願いします。って、これから?」


 何処か怯えたような表情を隠しながらも、丁寧に挨拶をされた為、状況を理解できないまま、未希と名乗った少女に挨拶を返す。


 「この間、3名のライバーから契約破棄されてしまっただろう?だから、新しくライバーを探してみたところ、知り合いからのお願いで、この子が君達と同じ時期にライバーとしてデビューすることになったんだ!実質、この会社から出る新人ライバーってことになるね!!」


 「この子が?そのこんな事を言うのもなんですが、年齢とかの問題は大丈夫ですか?」


 俺がそう言うと、隣の少女から圧を感じた。


 「あー、やっぱりそうなるのか。大丈夫だよ、この子はもう成人してるから!ちなみに、奈落さんと同じ年齢だよ?」


 高太郎さんが苦笑しながら言われた言葉に驚きながら隣を見ると、少女から睨まれていた。いや、成人しているのなら女性と言った方が良いか。



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