表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
112/240

第112話 わがままの種類


 やはり、人殺しの件で何か言われるのかと身構えたが、突然喧嘩 城東さんが笑い出した。


 「ぶっわっはは!!!マジか⁉マジかよ⁉お前があの鬼道 奈落だって?確かに、その目付きはVTuberのビジュアルと同じだな!!そうかそうか!!これからが楽しくなりそうだぜ!!!」


 「なんと、この度は本当に助かりました!お陰様で借金の返済に目途が付きましたよ!!」


 「あんた、なかなかの切れ者と見たわ!!もし、他にも儲かりそうな配信方法があるなら、真っ先に私に報告しなさい!!良いわね?この私がお願いしてるんだから、必ず教えなさいよ?」


 「・・・・・・・・・・ざまぁ。・・・・・・・・・・・・ナイス。・・・・・・・・・・・お金持ち?」


 城東さんに続いて、他の方達にも何故か褒められている現状に理解出来ないで居ると、高太郎さんが立ち上がり、こちらに近づいてきた。


 「奈落さん。どうです?この方達は全員、自己の利益を優先する方達です!良く言うなら、細かいことを気にせず、自分に正直な方達です!そして、それぞれが揺るぎない信念を持っている。例え、他の人に『くだらないこだわり』だと言われようとも、真っすぐ突き進める人達です!!」


 なるほど。何故ここまで性格や行動に問題がありそうな人達を、高太郎さんが集めたのかが分かった気がする。その場合、俺自身にも問題があることになるが、他の人から見たら俺も、異質に映るのだろう。



 「いやー、俺のところでも炎上配信したんだけどよ?まさかの配信開始から25分で、同接者が5000人を超えた時はびっくりしたぜ!!と言うか、あんな配信を思いついて、それをマジでやるとかお前、大人しい割にヤバい奴だな!」


 「私のところは同接者が伸びた上に、構って貰えない視聴者がスパチャを飛ばしてくれるから、最高だったわ!!!後から『スパチャのコメントだけ読みます』ってコメント欄に貼り付けたら、さらに炎上しちゃったけどね。」


 「・・・・・・・馬鹿が一人で騒いでる姿を見るのは・・・・・・・・・楽しかった。」


 「・・私の配信、一応人は集まったのですが、『中年が流行りに乗ろうと必死で草』や『中年に無視されて困る奴なんていないだろ!!むしろ、話しかけてこないで欲しいよな!!』などなど、世の中の中年男性への不満が飛び交っていただけなんですけど。皆さん、配信が上手くて羨ましいです。まぁ、配信を観ていた同じ中年男性から、スパチャが大量に送られて来たことは嬉しかったですけどね。」



 うん。炎上配信の発端が自分の為、下手なことは言えないが、改めて問題児しか居ないな。腹一さんに関しては、炎上配信と言うより、同情配信じゃないか?


 「自己紹介はここまでにして、それでは皆さん!!企業勢としてのデビュー配信に向けて、打ち合わせを進めましょうか!!」




 今思うと、人見知りの俺が、初対面の相手にここまで話せたのは、同期全員に独特の雰囲気があった御蔭だったのだろうな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ