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第106話 契約

午前10時

 俺は今、伸二さんと共に『スペースオペラ』の事務所に来ている。


 四日前の誘いに対して伸二さんと相談した結果、今回の件を承諾した。ただし、自分に対しての条件付きで。

 鬼堕 俊隆として俺は、未だに人を信じることは出来なかった。だから、《《鬼道 奈落》》として今回の件を受けることにした。



 「おはようございます!!今日は態々、お越しいただいてありがとうございます!!」


 目の前に座り頭を下げている30代くらいの男性は、電話で話していた伊達 高太郎さんだ。イレイザーさんでもある。

 中肉中背で、人の良さそうな顔とよく笑う人柄で、第一印象は『30代にしては若く見えるな』と言う事だけだった。


 「こちらこそ、色々とバタバタしている中、お邪魔してすみません。それで、これ書いてきたんですけど。」


 テーブルの上に取り出したのは、VTuberとして『スペースオペラ』に所属する有無を確認する為の書類だ。


 「はい!ありがとうございます!!そして、今日からよろしくお願いします!!」


 そう言って差し出された手を掴み、握手をする。他人に触れたのは久しぶりな気がする。


 「それで、今のところ、ここに居る従業員はどれくらいなんですか?」


 ここに来てびっくりしたのが、『スペースオペラ』は7階建ての大きなビルを所有していて、会社としてリフォームをした上で使っているらしい。この事務所も、6階にある一室だ。

 事前に聞いていた情報だと、小さな会社だと聞いていた筈だったのだが、まさかビルを所有しているとは思ってもみなかった。まぁ、本人から聞いた話だと、『棚ぼただった』らしい。棚ぼたでビルが手に入るなんて、どんな状況だよ。


 「えーと、エンジニアスタッフや事務員、清掃員などなど、合わせて40人集まりました。それと、奈落さんの他にもライバーとしての募集を掛けた7人が所属をしてくれるので、奈落さんを含め合計49人ですね!!」


 「・・49人?もしかして、社長も?」


 「勿論です!!これでも私、前職はシステムエンジニアで、LTTに勤めていたんですよ!!」


 「LTT⁉大企業じゃないですか!!それなら腕は確かですね!!と言うか、他のエンジニアが自信を無くすんじゃないですか?ww」


 隣に座っている伸二さんが驚くのも無理はない。

 『LTT』

 日本大手のプロバイダ・インターネット業務を請け負う大企業だ。そこに勤めていたと言うことは、それだけ優秀な人材だと言うことだ。


 「VTuberを支える上で、社長自身がインターネット系列に詳しいのは大きなアドバンテージにもなるでしょう?」


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] あいつらは叩きたいだけだから悪くないって解った瞬間掌返すぜw楽しみ
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