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ログイン ~リアルのオンラインゲームは待ったナシ~  作者: ロングブック
第二章 バイト戦士と精霊の友人
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幕間 再戦

 気が付くと、そこに居た──。


 男は戦士だった。


 辺りには自分が守るべき、仲間の姿があった。


 ただ、そこにはリーダーが居なかった。


 統率が取れず、仲間は次々に数を減らしていった──。


 このままではダメだ。


「──我ガ主ニナル」


 男はそう言い、仲間を従わせて人間を襲った。


 しかし、人間は強く、手傷を負わせたモノの、返り討ちにあった。


 もっと強くならねば、仲間を守れぬ……。


 男は群れを成し、家族を作った。


 ──その結果、……餓えた。


 食べる物が無く、子供達は共食いまで始めたのだ。


 そして、事は起こった。


 餓えた子供達が自分の知らぬところで人間を襲い、食料を奪ってきたのだ。


 男は自分を薙ぎ飛ばした人間を恐れたが、それ以上に空腹には抗えなかった。


 一口食べた人間の食べ物は甘美の味で、男の思考を鈍らせた──。


 すぐに人間達が攻めて来たが、あっさり片付いてしまった。


 ──なんと脆い。


 自分はあの頃に比べて強くなったが、ここまでとは思っていなかった。


 これならば家族を餓えさせずに済む。


 そう思った矢先だった……。


 ──悪魔が現れた。


 一目見て、その悪魔はあの時の人間だとわかった──。


 己の一撃を軽く躱し、反撃さえして来る。


 ──己よりもずっと、強い。


 全身の血肉が沸き上がり、男は震えた。


 戦士だった時の、己よりも強き者と戦うあの興奮が蘇る──。


 全力で己をぶつけて戦い、倒したい。


 だが、今はまだ守る者(・・・)がある。


 男は負けるわけには行かなかった──。


 卑怯だとわかっていて、メスを庇う強者を吹き飛ばした。


 ──すまぬ。


 強き者よ、正々堂々戦いたかった──。


 男は家族を殺した悪魔に、そして己自身に心の中で謝った……。


 しかし、己が強者と呼んだ人間は手傷を負って尚、立ち上がった──。


 あぁ、神よ。


 まだこの卑怯者に、チャンスを与えてくれるというのか……。


 ──ならば、その声に応えよう。

2章の途中ですが、勝手ながらここで一旦完結とさせて頂きます。

お付き合いありがとうございました。

詳しくは活動報告をご覧ください。

https://syosetu.com/userblogmanage/view/blogkey/2508210/


この続きは次回作にて。

 ────See you next time.

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