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第1章「動物に好かれすぎてる男と謎の夢」5



とある街の酒場━━━


夜になり、仕事終わりの人達や昼から飲んでる人達が一番賑やかになる時間帯。


酒場の店の中の端っこに個室がある。

その個室で、三人のいかにも悪そうな男達が酒を飲んでいた。

三人ともよっぽど自分の体に自信があるのか知らないが、自分の筋肉を見せびらかす様になっている毛革の服を着ている。


「━━━遂に三日後か………」


モヒカン頭の男→モヒカンが酒を飲み干した後にそう仲間にきり出した。


「━━ああ、三日後に作戦を開始する」


長髪の男→ロングがモヒカンに答える。


「この作戦が成功すれば、オレ達のその後の人生はバラ色だぜ。けっへっへ」


スキンヘッドの男→スキンが不敵に笑いながら酒を飲む。


「ああ、そうだな。この話はこれで最後するぞ。衛兵の奴らに勘づかれて困る。もうこの話はするな。いいな?」


「ああそうだな。もうしねぇよ」


スキンがモヒカンの提案に賛成する。


「ああ、もうこの話はしねぇよ」


ロングが真剣な顔をしてそう言った。

そしてこうも言った。


「この話はもうしないって話すの、今日で五回目だけどな」


「「………………………」」


モヒカンとスキンが黙り込んだと思ったら個室のドアを開けて、


「どんどん酒持ってこーい!!ぎゃはははは!!」


「おーそうだそうだ!!持ってこーい!ぐははははは!!」


「はぁ…」


ロングが酔っ払っている二人に呆れながら、この話が漏れてないか心配になりながらため息をついた。



そして十分後、またこの話をした。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



━━━━魔法使いになりたい



今の時代、誰もが魔法使いになりたい、魔法を使いたいって夢見る人達が大勢いる。はず。


その魔法を使いたいが為に、如何にも魔法を使ったかの様に見せようとするテーマパークもあれば、魔法を使って敵と戦うという自分の妄想で魔法を使ったかのようにする人達もいる。


だが誰もが現実で魔法は使えないと誰もが知っている。


魔法というのは、現代の化学技術が発達した地球からしたらそれは願望であり、夢であり、妄想である。


魔法を使うというのは夢物語、だと思っていた。



なのだが………


『キズキ、魔術師になれ』


昨日、魔術学園の学園長に言われた一言。


あの時は成り行きと、魔法を使いたいという自らの願望で魔術学園に入ると言った。


言ったよ…


言いましたよ……


言いましたけどさ〜………


「━━━なんか…こんなんで良いの…?」


たった一言で今までの常識を覆すような人生に変わる。そんな気がする。


いやまぁ異世界転移した時点で常識も現実もないんだけどね。


「今から魔術学園に入るから気合い入れて頑張るけどさ」


現在、朝


キズキは今、学園に向かって歩いている。


昨日の事があって、レディアが準備をすると言って街にある宿で休んだ後、朝になり、猫達(精霊)達に構いながら歩いていた。


ちなみに服は着替えてある。元々着ていた制服は汚れてしまったが、一応大切なものなので残しといてある。


まずは昨日行った学園長室に向かう。


コンコンッ


キズキがノックすると、中から「入れ」と返ってきた。


扉を開けると、レディアとレディアの契約精霊であるガルムが待っていた。


「━━やっと来たか、もうとっくに授業が始まってるぞ」


まだこの世界の時計がわかんねーんだよ…

てか俺この世界の文字読めねーし

宿の時計数字らしきものが六個しか書いてねーし

大体何時から授業が始まるなんて聞いてねーよ


という様々なツッコミを入れたいのを我慢した。


「早速だが、これに着替えてもらう」


レディアが持ってきたのはこの学園の制服であろう黒い服とズボン。


「…ああわかった」


制服に着替えてみると、


「おおー意外と動きやすい」


見た目は軍服みたいにしっかりしていて動きにくそうだったが、とても動きやすい。通気性も良さそうだ。


「中々似合ってるぞ、キズキ」


ガルムが褒めてくる。


「お世辞はいいっすよガルムさん〜」


「いいのか、じゃあ言わん」


「ん……?」


「こいつはこういうやつだ。気にするな」


「あ〜…はい」


「何がだ?」


「いや、なんにもないっす」


「じゃあこれからの事を話すぞ」


キズキは複雑な気分でレディアの話を聞いた。


「この魔術学園の名はネルビアス学園という。これから昨日言った通り、キズキはここ、ネルビアス学園に入ってもらう。魔術の詳しい事は生徒に聞け。皆いい奴が多いからな、きっと助けてくれるだろう」


キズキは頷いて続きを促す。


(なんか潜入作戦みたいだな)


「精霊の夢とお前のその気配の事は我々が調べておく。お前は今の内に魔術を覚え、自分の精霊を助けるのが今のお前の役目だ。分かったな?」


「わかった。」


毎回毎回助けてと言えば最後に怒鳴ってくる精霊でも、自分に助けを求めてるんだ。


今は自分の精霊を助けることだけに専念しよう。


キズキはそう決意した。


「それからお前のクラスの担任を紹介しよう。入れ」


レディアがそう言うと、扉の向こうから「失礼します」と聞こえて、部屋に女性が入ってきた。


「彼女の名前はディアル。私の古い友人だ」


「君がキズキ君ね?ディアルよ、よろしく」


「よろしくお願いします」


「じゃあ早速行ってくれ。生徒を待たせてるだろ?」


「そうね。じゃあ行きましょうか、キズキ君」


「あ、はい」


「キズキ」


出ていこうとするキズキにレディアが、


「強くなれ。いいな」


「……?はい」


強くなる事は覚悟を決めたが、レディアは何か真剣さを感じさせる雰囲気を持っていた。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



学園の廊下を二人で歩く。


「はぁ〜…何が古い友人だ、よ。自分だけ学園長の座に座っといて何よ偉そうに…」


(めっちゃ態度変わんじゃん…)


「ねぇ?キズキ君って精霊に好かれやすい気配を持っているんでしょう?」


「ええはい、精霊だけではないですけど」


「便利なのか悪いのかよくわからないね」


「はは、まぁそうですね」


「まぁそれが運命なのよ。気を付けなきゃね、この学園の精霊は良いけど、野良では凶暴な精霊もいるから。ちゃんと強くなりなさい。精神的にも。」


「はい、ありがとうございます」


「それと、レディアは忘れ物が多いから言い忘れてると思うけど、余りその気配の事は他人に言わない方が良いと思うの。その気配を悪用しようとしたら結構危険だから」


「はい、わかりました…」


そうだ、この気配を悪用すれば多くの精霊を操る事だって出来るかもしれない。絶対にしないし、本当に出来るかどうかわからんし。


謎が多いこの気配をレディアとガルムが調べて貰うのが一番だと思う。


「あ、あとこの学園、というより魔術師は男子がすっごい少ないから」


え?


「女の子がいっぱいいるからって変な事しないでね、レディアに注意されるの私なんだから」


「いやいや、え?男って少ないんですか?」


「そうよ?十で割ると男性が二で女性が八ね」


(なんやて?)


「何故かと言えば授業でも話すからその時にちゃんと聞いておきなさい」


「は、はい…」


(━━━マジか…)


廊下を歩いていると前方に、以前に見た事があるような髪色をした女子生徒が立っていた。


「あれ?」


「あ、ほら私の言った通りでまた会えたでしょ?」


前に立っていたのはピンク色の髪をした、白い猫精霊を契約精霊としているリリアだ。


「運が良ければの話だろそれは?」


「じゃあキズキは運が良かったのね」


「良いのか悪いのかどうだろうな?」


「なに?あなた達知り合いだったの?」


リリアが昨日学園に入るのが決まったばかりの生徒を知っていたのに驚くディアル。


「ええ、昨日街で会いまして。まさか本当に学園に入ってくるとは思いませんでしたけど」


「予想してたのか?」


「だって精霊に好かれやすい気配を持ってたら、多分学園長は手元に置いておきたいだろうと思っただけよ」


「キズキ君の気配を知ってるのね」


「昨日、ワイトが突然走っていったと思ったら、キズキの膝の上で座ってたんですもの。あの時は本当にびっくりしたわ」


「本当にそんな気配がするのね…人間にはそんな感じないけど」


「そうですね」


三人で廊下を歩く。


昨日行った時と今歩いているのでわかったがこの学園、バカでかいな。

かなりの広さがある。


廊下がくねくねしていて(昨日団員に聞いたら精霊を過ごさせやすくするらしい)、なんでもこの学園には普通の精霊も出入りしているらしい。


「あ、あそこよ。私達の教室。」


リリアが角を曲がって前にある教室を指を指して言った。


「やっぱりリリアも同じ教室だったか」


「そうよ、来るって聞いたのついさっきだけどね」


「よく俺だとわかったな」


「ただの勘よ」


リリアがウインクしてくる。


教室に入るドアの前に一旦止まって、リリアとディアルが先に教室に入っていく。


緊張してきたから深呼吸して待ってると、「入って」と聞こえたので、ドアを開け教室に入っていった。




5話です。



次回こそは!

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