1話
「なあ、『案内人』の噂知ってるか?」
友人の口からなんの突拍子もなく発せられた言葉に辟易しながら、僕は放課後の雑踏をかき分け昇降口を出た。
眉間に綺麗な直線をくっきりと浮かび上がらせて、隣をふらふらと歩いている犯人の顔を一瞥すると、そいつは僕の顔を見て厭らしい笑みを浮かべる。
僕がこの手の話を毛嫌いしていることを、こいつ、花蓮は知っている。しかし、一度稼働し始めた花蓮の口は例えどんな罠を使って妨害工作を図ろうとも、言いたいことを全て言い終えるまで沈黙することはないことを僕は知っていた。
花蓮は急に神妙な顔つきになると、さも誰にも聞かれてはならない重大な機密事項を口にするかの様に、僕の耳元で声を潜めながら話し出した。
「死期が近い奴か、そんな奴が身近に居る奴にその姿が見えるんだと。死んだ人の魂をあの世へ導くから『案内人』って言われてるらしいぜ。見た目は普通の人間と変わらないから、気づかないうちに見えてたって奴も居るんだってさ」
へぇ、と適当に相槌を打つ。
良くも悪くも人が興味を持つような情報を、手当たり次第に詰め込んで作った矛盾の塊。それがいわゆる都市伝説と呼ばれている迷信の正体だ。
そんな眉唾物に掌の上で転がされて、こいつは悔しくはないのだろうか。
隣で何やら熱弁している花蓮を尻目にそんなことを考えていると、もう一つ当然の疑問が浮かぶ。
こいつは毎度毎度一体何処からそんな情報を掴んでくるのだろうか。
というのも、花蓮の口から一度話した内容の話が再び語られることは稀で、顔を合わせる度に聞いたこともないような噂や都市伝説を披露される。中学以来の仲ではあるけれど、皆目見当もつかない。
比較的コミュニケーション能力の高いこいつのことだ、僕には到底理解の出来ないような奇天烈な友人の一人や二人くらい居ても不思議ではないけれど、そんな酔狂な輩がこの世に存在すること自体が最早僕にとって信じ難い都市伝説だ。
「んでさ、驚いたことに『案内人』の方から話しかけてくるらしいぜ。先ず最初に余命を宣告されて、『契約』を持ちかけられる。それを承諾すると『代償』として何かを奪われるらしい」
「…代償?」
聞き慣れない言葉にそう返すと、花蓮は今までの神妙な顔つきから一変していつもの爽やかな笑顔を浮かべ、「そこまでは知らね」と戯けて見せた。
なんだよそれ、と僕は大げさに肩を竦めて見せたのを、花蓮は鼻で笑った。
「で、それがどうかしたの?」
「いや、最近のお前見てると中学の頃のお前に戻ったみたいだと思って。何かあったの?」
相変わらず彼の思考の飛躍には目を見張るものがある。いや、頭を抱えるものがあると言った方が正しいかもしれない。
「何もないし、その話が僕にどう関係するんだよ。僕はずっと僕のままだ。あの頃から何も変わってない」
「ふーん…ならいいけど。病み上がりなんだから無理はすんなよ」
そう言うと花蓮は僕に別れを告げ、体育館へ向かうバスケ部の仲間の方へと駆けて行った。
中学の頃に『戻った』という言葉が少しだけ引っかかる。まるで今までとは別の自分があいつの傍に居たような、そんな言い方だった。
ふと頭に浮かんだドッペルゲンガーという言葉に、花蓮にすっかり毒されてしまったことを嘆く。
多少の疑問は残りつつも、その日はいつもの花蓮の冗談だろうと割り切って、放課後の喧騒の中を一人帰路へ着いた。
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錆び付いて所々穴が空いている危なっかしい階段を用心深く上がり、狭い通路を通って『305』と霞んだ文字の浮かぶ扉のドアノブに鍵を差し込む。
カチャリと小気味好い音が聞こえたら、鍵を力任せに引き抜いてそそくさと部屋に入った。
背後から扉の閉まる音がして、外界の騒音が急に遠ざかった。
すると、どこからともなく湧いてきた虚脱感が僕を呑み込み始め、身体がふらふらとして安定しなくなった。
僕はなんとかそれに耐えると靴を乱暴に脱ぎ捨てベッドまで移動して、全身から力を抜いて勢いよく倒れ込んだ。
またか、とため息をつきながら褪せた染みのある天井を見つめた。
一週間くらい学校を休めばマシになるだろうと思ってインフルエンザに罹ったという虚偽の申告までしたのに、どうやら効果は得られなかったようだ。
程度の差こそあれど、去年の終わりくらいからこんな日々が続いていた。
何処で何をしていても、ふとした瞬間に埋めがたい程の巨大な穴を心に穿たれたような虚しさが込み上げてくるのだ。まるで、かつて僕という存在が成立する為に必要不可欠だった重要な一部分を、削り取られてしまったみたいに。
さらに、あろうことかその虚しさは日を追うごとに強くなって、僕の身体を内側から徐々に侵蝕し始めている。
そのせいだろうか、僕は、僕が『日常』と呼んでいるものに対して、その意味を見い出せなくなっていた。 かつては曖昧でこそあるけれど、友人達と過ごす時間や趣味に没頭している時なんかはそれなりにその事象対して意味を見いだせていたと思う。それが去年の終わりあたりからぱったりと無くなってしまった。
例えば通学している時。これから学校に行って自分を偽り誰とも対立しないよう細心の注意を払いながら、周囲に上手く流されるだけの時間が、無価値なものに思えた。
例えば友人と話している時。特に役に立つ訳でもない情報を交し合い、誰が誰を好きだとか次の授業がどうだとか、わざわざ口にする必要のないどうでもいい会話をする時間が、無意味なものに思えた。
いや、もしかしたら最初からそれら自体に価値や意味なんて無いのかも知れない。ただ、無価値であることを自覚してしまったと言うべきか、無意味なものに持たせるべき意味を、何らかの形で失ってしまったと言うべきか。この何とも言えない喪失感を、僕は一体どうしたらいいのだろう。
少し気分が落ち着いたので、僕はベッドから起き上がって洗面所へ行き冷たい水で顔を洗った。
水垢でくすんだ鏡を見つめていると、ふと花蓮の言葉を思い出す。
僕は中学の頃から何一つとして変わっていない。
自分でも捻くれていると思う性格も、伸び放題の前髪から覗く生気のない瞳も、少し猫背気味な立姿も、何一つ。
人前での振る舞いも昔から変えているつもりはないし、現実主義なのも変わらない。
なのに、この言い知れない虚しさは一体なんだというんだろうか。
以前と同じように生きているはずなのに、以前のような充足感が得られないのは何故なんだろうか。
一つ短いため息を吐いた。
堂々巡りをしていても仕方がない。いくら考えたところで答えはきっと出ないだろう。
今日はもうこの件について忘れることにした。人間焦れば焦るほど冷静さを欠いてしまうものだ。こういう時は心を落ち着かせることが重要だ。読書あたりが妥当かもしれない。
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本は好きで、主に文庫本を好んで読んでいる。手頃なサイズということもあってよくお気に入りの場所へそれを持ち歩いては、自然の環境音をBGMに一人読書に耽るのだ。部屋で一人きりの読書もいいけれど、完全な静寂の中の読書は返って集中を切らしてしまうし、何より味気ない気がしてしまう。
例えば主人公の青春時代を描く物語ならば、休み時間なんかを利用して教室の喧騒の中で読む。
例えば厳しい自然と共存しながら日々を生き抜く動物の話ならば、屋内よりも公園や自然の中で読む。
その方がよりリアリティのある想像が出来るだろうし、物語の内容に入り込めて一層読書を楽しめる。
そんな読書は僕にとって至福の一時だったけれど、気分不良が続き始めてからは自然と読まなくなっていた。
僕は部屋に戻ると、机の上に積んである一冊の読み腐したままの本を手に取った。
長い間放置していたせいで積もった埃を丁寧に払い除けると、ぱらぱらとページを捲って流し読みをする。
確か、朝目覚めると毒虫になってしまった男の話だ。花蓮に強引に押付けられたもので、胡散臭く感じつつ取り敢えず読んでみようとは思ったものの、結局最初の数十ページを読んだだけで終わっている。
読んでいる部分までの物語をある程度補完して、次のページへ読み進めようとしたとき、僕はあることに気がついた。
ない。栞がない。
軽く頭の中がパニックに陥る。
慌てて机の上や部屋の隅々まで探し回ったけれど、栞はどこにも見当たらなかった。意識を集中して記憶を遡る。最後にこの本を読んだ場所はどこだっただろうか。
あの栞は高一の誕生日にプレゼントとして貰ったもので、以来ずっと愛用している。
金色に塗装された金属製で、桜を象ったチャームには五枚の花弁の内側をくり抜いてラメ入りの淡いピンク色のガラスがはめ込まれていて、その先にガラス製の八角プリズムが繋がれている。
陽の光に当てられ色鮮やかな光の欠片を周囲に鏤める光景はつい息を呑んでしまうほど幻想的で、僕が大切にしているものの一つだった。
思い当たる場所が一つだけあった。
時計を見ると、プラスチックの時針と分針はまだ午後四時過ぎを指している。
僕は制服から私服に着替え上着を羽織ると、建付けの悪い扉を肩で押し開け家を出た。
もうかなり時間が経ってしまっているし、必ずあるとは限らないし、無くなっていたとしても何もおかしくはなない。
一縷の希望に賭けるしかなかった。
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僕の住むアパートから5分ほど歩くと、地元の人達から「桜公園」と呼ばれている大きな自然公園がある。
正式名称は別にあるらしいけれど、春になると公園そのものが淡いピンク色に染まるほど何十本もの桜が咲くことから、そう呼ばれ始めたらしい。
春は賑わう公園だけれど、それ以外の季節はほとんど人が居ることはない。たまに親子連れが広い原っぱでキャッチボールをしているのを見るだけだ。
しかし今は三月の上旬。吹く風にも彼方此方に桜の花びらが舞っていて、歩道の両脇にもその淡いピンクが積もっていた。
この公園の桜もすぐに満開を迎えるだろうから、もう少しすれば花見の客でごった返すに違いない。
僕は少し早足でその原っぱを横切って目的地へと向かった。
そこから少し坂道を登った先にある展望台は、僕のお気に入りの場所だった。
展望台は原っぱのある場所から少し距離があるせいで人はあまり来ず、ほとんど貸切のような状態で街の全景を独り占め出来る。
視界が開けているため、綺麗な夕日が拝める最高の場所だ。
夜には天体観測に来たりする。街から離れていることもあり、それほど明かりも気にならない。
とはいってもそこまで本格的なものではなくただ一人でぼーっと空を眺めるだけのものだ。
『僕の人生百景』なんて本を出すとしたら、ここからの景色は必ずトップ10にランクインしているだろう。出版の予定は今のところないけれど。
展望台の足元へ辿り着いて、螺旋階段を一歩一歩上がって行く。ここで急いだ所でもう結果は変わらない。
一歩踏み出す度に乾いたコンクリートと靴底のぶつかる音がコツコツと反響する。
長旅の疲れで眠っているかのように階段の隅で身を寄せ合う桜の花びらが、一歩踏み出すその風圧で小さく踊った。
僕の記憶が正しければ、ここに来るのは去年のクリスマス辺り以来だった。
去年のクリスマスに何故ここに来たのかは思い出せないけれど、きっとそのとき読んでいた小説に似たような場所が登場していて、雰囲気を味わうために来たのだろうと自己解決する。
僕のことだから読書や景色を眺めること以外にここに来る理由として、そんなに深い理由はない筈だ。栞があるとすればきっとここだろう。
何故だか、階段に辿り着いた時から妙な胸騒ぎがしていた。
何か僕の日常に多大なる影響を及ぼしそうなものがこの先で待っている気がした。
けれど、それを考えないように頭の隅に追いやった。 生憎根拠のないものなんて僕は信じない質だからだ。
しかし、その胸騒ぎは数分も満たないうちに的中することになる。
最後の一段に足をかけ、視界を足下から真正面に戻した。久しぶりに来たけれど、そこには相変わらず壮大な、見慣れた風景が広がっていた。
夕日に染まった炎みたいな雲の群れ、群青と茜の曖昧な境界線、遥か向こうまで続く街、その建造物が創り出す影との夕日のコントラスト。
どれも透明で心を洗われるような景色だった。
ただその中で、いつもと違ったことが二つだけあった。
一つは、今日は風の強い日だったから、桜の花びらが夕焼けの空にまで舞い上がっていたこと。
そしてもう一つは、セーラー服を着た知らない少女が手すりに凭れて空を眺めていたことだ。
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結論から言うと、僕の栞は見つかった。
けれどそれは展望台に備え付けられたベンチの上ではなく、こちらを振り向いた知らない少女の手にあった。
彼女が着ているのはうちの学校の制服だけれど、学年とホームが書かれているバッチが胸ポケットの縁に付いていないから、そこまでしか分からない。雰囲気からすると後輩ではなさそうだ。
僕がそんなことを考ていると、彼女は微笑みながら小首をかしげた。彼女が持っている栞の八角プリズムが、夕日に反射して煌めいている。
僕は瞬時には状況を飲み込めなかった。
何故知らない少女が僕の物を持って不敵に笑っているんだ?
「これ、君の?」
唐突に彼女が言葉を発したから僕は思わず身構えてしまった。なるべく話がもつれないように慎重かつ笑顔を浮かべて言葉を返す。
「…君は?」
彼女は僕のその返答に対して妙な間を空けると、急に我に戻ったように応えた。
「ここに来たときベンチの上に置いてあったんだ。綺麗だったからみとれちゃって、つい」
少女は僕の質問には答えずにそう言って、すぐ側にあるベンチを指差した。
体から力を抜く。どうやら拾ってくれただけだったらしい。つい警戒してしまった。
「拾ってくれてありがとう。前にここへ来たときに忘れて帰っちゃったらしくてさ、それ。大切なものなんだ、返してくれるかな?」
相手を刺激しないような穏やかな声色を作って話す。
すると少女は少し考える素振りを見せた後に、弾かれたようにつかつかとこちらに向かって歩いてきた。風に靡く長髪が、まるで炎のように見える。
話が分かる人でよかったと安堵して、僕は目の前で立ち止まった彼女に向かって手を差し出した。
彼女もそれに応えて栞を持った手を差し出す。
しかし彼女の次の行動に僕は咄嗟に対応出来なかった。
彼女はその手を素早く引っ込め手すりの方まで駆けて行くと、こちらを振り返って胸を張って言い放った。
「やだ」
あまりにも突然の出来事に、思考が一瞬停止する。
「…え?」
「だから、やだ」
彼女の二度も言わせるなと言わんばかりの気迫に状況を理解しようとした僕は、渾身の愛想笑いを浮かべてなんとか栞を返して貰えるよう必死に乞う。
「頼む、それがないと駄目なんだ。ずっと使ってきた物だから気に入っててさ」
僕の言葉に彼女はわざとらしく肩を竦めるて僕を見た。
「仕方ないなあ。いいよ、返したげる」
彼女はそういっておもむろに栞を差し出た。
案外簡単に返してくれたなと胸をなで下ろしながら、僕が感謝の意を述べて彼女の手からそれを受け取ろうとすると、彼女は再びその手を引っ込める。
「その代わり、一つ条件を提示します」
「…何?」
「うわ、心底嫌そうな顔だね」
指摘されて、しまったと思う。僕の悪い癖だ。気を抜くとつい思っていることが表情に出てしまう。
しかし、ばれてしまったのなら仕方がない。寧ろ愛想笑いをせずに済むなら返って好都合だ。
僕は構わずそのままの表情で彼女に相対した。
何をすれば返してくれるのかを問うと、彼女は真剣な表情で静かに言った。
「私の話し相手になってくれないかな?」
「…は?」
「ちなみに君がこの条件を飲まなければこの栞は返しません」
何を言ってるんだこの子はと、頭の中で沢山の疑問符がくるくると回り出した。
そもそも彼女の持っている栞は僕のものだ。彼女ではなくその所有権は僕にある。眉間のしわが深くなるのが自分でも分かる。このままじゃ真顔でもしわが取れなくなりそうだ。
しかし少し考えると、話し相手になるくらいで返して貰えるならばそれほど友好的で穏便に事を済ませられることはないんじゃないだろうかと思い始めた。
普通に返してはくれないのならば、無駄な争いはしたくない僕のスタンスにもそれなりに近い手段だとも言える。ただ問題は、非常に面倒だということだけれど、この際背に腹は変えられない。
僕はしぶしぶ彼女に提案を受け入れる旨を伝えると、彼女は満足気な笑顔を浮かべた。
それにしても栞を探しに来ただけなのに、とんでもないことに巻き込まれてしまった。この先自分を待つ試練を憂いながら、つい小さなため息を漏らした。
「あーだめだよ、幸せが逃げちゃうから吐いた分吸わないとね」
僕のため息を耳ざとく聞きつけていた彼女は、そう言うと周囲から何かをかき集めて口元に持っていくジェスチャーをした。
「…僕は何をすればいいの」
「えと、そうだね。取り敢えず今日はもう帰ろうかな。明日また学校が終わればここに来てよ。待ってるからさ」
「はいはい。それと、さっきも聞いたけど名前は?僕と同じ学校だよね?」
彼女は問を投げた僕の横を通り抜けて、螺旋階段の前で立ち止まると振り返った。
「Ⅱ-5の朝倉だよ。それじゃまた明日」
彼女はその言葉を残して、靴音を響かせながら螺旋階段を駆け下りていった。
彼女、朝倉さんが口にしたのは僕の学年とホームだった。しかし今までの学校生活で彼女には会ったこともないしその名前も聞いたことがない。
明日あたり花蓮に聞いてみよう。あいつはその手の話には喜んで飛びつくだろうし、学年の人物相関図は既に頭の中で出来上がっているだろう。
僕はもう一度夕日を眺めて、彼女の後を追うようにその場を後にした。
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家に帰ったとき不思議とあの虚脱感は感じられなかった。その代わりに、精神的な疲労を著しく感じた。あんな嵐みたいな子と会話したのは初めてだったから、彼女の言動に対する上手な躱し方がまるで分からなかった。明日のことを思うと憂鬱だ。
その日はいつもより早く眠りについた。
そのせいかどうかは分からないけれど、どこか不思議な夢を見た。
知らない病室のような場所で、僕はベッドに横たわる誰かの手を握っている。
顔はぼやけて見えなかったけれど白くて細い手だった。
懐かしいような、苦しいような、色んな感情がないまぜになって胸の内を掻き乱された気分になった。
そのせいで、目が覚めるとまだ午前4時だった。
僕は台所に行きコップ一杯の水を飲むと、またベッドに潜り込んだ。
二度目の眠りでは、何も夢は見なかった。
次話はまだまだ先になりそうです。