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ゲーム攻略者とゲームの世界  作者: Fis
第5章 新たな仲間と小さな正義
180/293

180 新と安穏

ちょっと中途半端な終わり方ですが、まあいいでしょう。

今回から時々キャラ紹介を後書きに載せて行きますので、是非ともご覧ください。



経験値の神は死んだ・・・・



これは俺が勇者たちと再開したときに考えていたことだ。

経験値の神・・・言わないでもわかるとは思うがあの蛇型の魔物を大量に生み出し続ける魔物のことだ。


はじめにあいつを見つけた時は本当に神様のように思えたね。

生み出される蛇は弱く、そして数は無限。

今まさにレベル上げをしている最中の俺たちには神の如き存在だ。


そんな神は突然遠方からやってきた奴らに後ろから刺されてしまう。



その時の悲壮感と言ったら・・・・やめよう。

彼らは俺たちが危ないと思って助けに来てくれたのだ。


悪意はない。むしろ善意での行動なら感謝しなければならない。


「さて、律識。どのくらいレベルが上がった?」


「えっと・・・・今日で29になってるね。確か30でひと段落って聞いたからもうすこしかな?」

もうそんなになるのか・・・・と思ったが、レベル30までは俺もそこまで苦労はしなかったな。


クラスチェンジ可能になるまでの一番の障害って何だっけか?


・・・・突然のオーク襲来くらいしか思いつかないな。

そのくらいクラスチェンジまでは簡単に進むのだ。

他の人がどうかは知らないが、大量の魔物と戦う機会が多い俺たちからしたらこれが普通なのだ。


「あ、そうだ。報告が遅れて申し訳ありません!!私、クラスチェンジが可能になりました。」

リツキが手を上げて報告してくる。

そうか、彼女は律識がくるよりずっと前から冒険者として活動していた。


戦闘に参加し始めたのが本当に最近のことだからそこまで差はできてはいないが、それでもリアーぜの方がレベルが高いのは普通だ。


「お、なら今ここでやって見ようよ!!」


「は、はい。やって見ますね。」

クラスチェンジは任意で行うものだが、現状このまま初期職でい続ける理由もない。


リアーゼは即断即決でステータスウィドウを操作し始めた。



名前 フェプリアーゼ

クラス  ローグ

レベル      36(クラスチェンジ可能)

HP      655/655

MP      13/13

力       97

魔力      15

体力     108

物理防御力   66

魔法防御力   71

敏捷      152

スキルポイント 59

状態      正常



これが今現在のリアーゼのステータスだ。

ローグということがあり、敏捷のステータスがずば抜けている。

その上力も結構強い。

ただその分魔力と防御力を犠牲にしているような気がするが、それは仕方のないことだろう。


それより今の問題はこれがどう変化するかということだ。

クラスチェンジはランダムだということで、なんのクラスになるのかは今の時点ではわからない。


リアーゼもいいクラスを引こうと頑張っているのか、ステータスウィンドウに触れようとする手の動きは少しだけ硬い。


「じゃあ、行きます。」

リアーゼはそう言ってえいっ!とクラスチェンジの文字を指で押した。

すると彼女のステータスウィンドウが一度見えなくなる。


これは以前ーーー俺とノアが やった時と同じ光景だ。

そしてその光はすぐにおさまり、新しいステータスを衆目にさらけ出す。



名前 フェプリアーゼ

クラス  シャドウ

レベル      1

HP      511/511

MP      14/14

力       102

魔力      16

体力      111

物理防御力   104

魔法防御力    44

敏捷      171

スキルポイント 64

状態      正常



そしてこれが新たに書き換えられたリアーゼのステータスだ。

俺は横からそれを確認してみる。

新しいリツキのクラスはシャドウ、直接的な意味で言えば影ってことだな。

彼女はいつもついて来ているが、意識の真ん中には入らない。

そう言った意味では適切なクラスな気がする。


そして肝心の性能だが、速さと攻撃性を尖らせた代わりにHPと魔法防御力を捨てた形だ。

俺がクラスチェンジした時は全てのステータスが上がっていたはずだ。


とすれば何気にステータスの低下を見るのはこれが初めてかもしれないな。


「おめでとうリアーゼ!!」

俺は手を叩いた。

本人は手伝ってもらってやっと、という態度を見せているが、それでもめでたいことには違いない。


「うんうん、流石はボクの妹だね!!これで君も一人前だよ!!」


「おめでとうリアーゼちゃん。ところで匠、一人前って?」


「知らないの?冒険者はクラスチェンジした時から一人前として扱ってもらえるんだよ!!」

そうなのか。知らなかった。

ということはこのクラスチェンジっていうのは冒険者を長く続けていく上での通過儀礼みたいなものなのだろうな。








「・・・・・えっとところで、そろそろこっちの話も聞いてもらっていいかな?」

俺たちがリアーゼの成長を喜んでいるところに水を差す者がいた。

まぁ、誰かは言わなくても分かっているし、さっきから視界には入っていた。

勇者ライガ、、、とその一行だ。


勇者の隣にはヴィクレアも立っており、その後ろにはどこか見覚えのある顔だが顔見知りではない男もいる。



えっと確かあいつは・・・・・魔王討伐戦の時で見たような気がする。


「それはいいんだけどさ。本題って何だよ。もう見えているメンバーから嫌な予感しかしないんだけど?」

わざわざ勇者直々に話があるとか、絶対何か面倒ごとを押し付けられるに違いない。

だって前回もこいつ、俺に魔王討伐やらせようとしたし・・・・


今回も何か無理難題を持ってくるはずだ。


俺はそう身構えた。


「うん、えっと・・・君には冒険者としての栄誉を称えて王都に招待したい。」

勇者は少し言いにくそうにそう言った。

だが、いうべきことははっきりと伝えたと言わんばかりのスッキリとした表情だ。


なんでも後に聞いた話によると、彼は魔王討伐に来たが既に討伐されていた。

ただ手ぶらで帰るわけにはいかないので、俺たちを捕まえて帰ることにした。


が、しかし俺たちはもう既に町を出た後だった。

ということがあって少しイライラが溜まって来ていたらしい。


こんなことで発散されるならそれはそれでいいことなのだろう。


「王都に招待?またなんで?」


「それについては私から説明しようタクミ殿。」

ヴィクレアが前に出て説明をしてくれる。

彼女の言葉は少し堅苦しいものだったが要約すると、「魔王討伐に大きく貢献したんだろ?だったら一回王都に来い」ということだった。


それについては問題ないんだが、何か引っかかるというか・・・・


「王都!!次の目的地は決まりだね!!」

ノアはもういくつもりみたいだが、そんなホイホイついて言ってもいいものだろうか?

っていうか、この街にきたのもお前がダンジョン攻略に行きたいとか言ってたからなんだけど?


それについてはもう忘れてしまったのだろうか?



そう思い俺は行きたくはないという意味を込めて質問して見たが、

「王都の近くにもダンジョンはあるんだよ!!」

という一言で切り捨てられてしまった。



じゃあ、と俺は他のメンバーの意見を聞いてみる。

これで行きたくないという意見が多いようならいかなくて良くなるかもしれないからだ。

なんともうまく言えないが、王都は何か嫌な予感がする。


なんかすごい厄介ごとに巻き込まれそうな。

そんな予感だ。


「王都って人がたくさん集まる場所よね?なら面白いものも置いてあるかもしれないし、私は賛成だわ。」


「・・・どっちでも。」


「私も、皆さんに従います。」


「匠は行きたくなさそうだけど、俺は行きたいかな?いろんなものを見て回りたいっていう意見はある。」


ふむ・・・彼らの意見を統合すると賛成がノア、律識、リリスで3。

反対が俺、リアーゼ、エレナで3と別れてしまったな。


え?リアーゼとエレナは反対したわけではない?


馬鹿を言うんじゃない。

賛成していないならそれ即ち反対ということなのだよ。


「というわけで、残念ですが遠慮させてもらいます。」


「どういうわけかは知らないけど・・・それは聞けないね。だって国王様からの命令だ。・・・・それとも君は国のトップに逆らうのかな?」

うっ、卑怯な。

正直何をしてるかもわからない王様に逆らったところで感はなきにしもあらずだが、こう面と向かって言われると逃げ場はない。



だが、多数決では今は五分五分。


まだなんとかなる。


そう思った時、


「別にいいじゃねえか。行っちまえよ。あ、リツキ。今日も勝負しようぜ。」

トランプ片手にダルクが乱入してきた。


彼はここ最近、律識にトランプを用いた遊びを挑んでは負け、挑んでは負けを繰り返している。

今日も同じだろう。


俺はそう思って彼の言葉にはあまり耳を傾けなかった。

だが、別のやつらはそうではない。


ダルクの言葉に集中するーーーーのではなく彼らは各々の武器に手をかけていた。



「・・・貴様。なぜここにいる?」

先ほどの会話からは感じられなかった殺気が込められた声だ。

勇者は今にも斬りかからんという様子でダルクの方をじっと見ていた。


あ、そうか。こいつ仲の悪い隣国の軍人か何かだっけ?それも結構重要人物。


「何故って、、、あ、そうだそうだ。思い出した。これを届けにきたんだった。」

ダルクは今まさに、自分がこの街にいる理由を思い出したようだ。

彼のことだから、今みたいに遊びに本気になりすぎて眼中になかったとかそんなんだろう。


彼は1つの封書を取り出し、それを勇者に渡した。


「・・・これは?」

封がしてあるため、勝手に中を見て確認することは憚られる。

だから本人に直接内容を聞くことにした勇者。


「えーっと、俺も詳しくは知らねえんだけど。なんでも場所と時間が決まったからその報告らしいぞ?」

彼はトランプをシャッフルする片手間に会話を続ける。

目的は達した。だからもう用はないはずだと言いたげな顔だ。


それにしても時間と場所・・・・なんだろうか?お偉いさん同士で何か会議でもやるのかな?



「そうか。」

勇者は剣に当てていた手を下ろす。そして受け取った封書は神官に手渡された。

おそらくあのパーティでは彼女が一番管理が得意なんだろうな。


「では改めてタクミ殿!!王都に来てもらえるか?」


「断る!!」


できればダルクの乱入で忘れていて欲しかったよ。

第1回キャラ紹介 『イアカム』


宿屋の店主兼料理店店長。

厨房が忙しい時間帯や朝の仕込みなどの時間帯には厨房にいて料理をしている。


それ以外の時間では宿のカウンターに座り接客など様々だ。


その太い腕からは想像もできないほど繊細な料理も作れるが、彼の店に来るのは基本的に肉体労働帰りの者たちなのでいつも大雑把な味付けをしている。


また、自分の料理がまずいと言われるのは別に気にしない質ではあるが、食べ物に対する無礼な態度は許さない。


最近、ノアのせいでさらに朝が早くなった。



・・・・記念すべき第一回がこいつで良かったのか。今でも悩んでいます。

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