手ヲ上ゲ、速ヤカニ投稿セヨ。
なろう作家たちの会合がテロリストに占拠された。
「我々テロリストの要件は一つだけだ」
「なろう作家は速やかに小説の続きを投稿しろ」
テロリスト集団はなろう作家達に銃を突きつける。
「クッ、誰がお前達なんかに屈するものか」
面白いけど評価が付かないなろう作家Aはテロリスト集団に抵抗する。
「ふふふっ、貴様。貴様の作品は素晴らしいのでブックマークしておいたぞ」
テロリストはそう言い彼にスマホを見せる。
「くはっ」
なろう作家Aは嬉しさのあまり吐血する。
「貴様の作風があまりに好みだったので評価と感想も付けておいてやったぞ」
テロリストはあらかじめ用意していた感想をなろう作家Aの小説につけた。
「」
なろう作家Aはそのまま絶命した。
ショック死だった。
「やめて、なんて酷い事をするのよ」
更新が遅いが面白い小説を書くなろう作家Bが声を上げて泣いた。
「ふふふっ、貴様。貴様の作品はもう何週したか分からないさ」
「やめて、そんなウソに騙されないわ」
なろう作家Bは感情が表に出るのを抑えていた。
「嘘じゃないさ。証拠はこれさ」
テロリストはツイッターを見せる。
「これは… 小説と関係ないツイートにも私が求めた反応を返してくれたファロワーさんのアカウント!」
なろう作家Bは死の間際に走馬灯を見る。
それはなろう作家Bの小説を待ってくれていた一人のテロリストの姿だった。
「フム、これで片付いたな」
テロリストはあらかじめ乗っといておいたTV局に映像を流す。
「なろう作家の諸君。素晴らしい作品をいつもありがとう」
「そしてなろう作家の諸君は速やかに…」
「新しい小説サイト”テロリスト”に続きを投稿しろ」
PRイベントだった。