第二話 さて、衣装調達かな?
どうもみなさん、天使化?改造されたものです。
名前はありませんが、名付けてくれると思うので待つことにします。
あのあと、みんなで囲んで眠りましたが、なぜか眠くないので屋根の上でぼんやりとしていました。
それから朝になり、朝食を食べてから教会へと向かうことになった。
そこには男性が二人と女性が二人いたんだけど、なんかものすごく赤いのを神父服を着た男性が食べていたような気がする。
え、あれなに? うん、そっとしておこう。
「食べるかね」
「やめんか! キリヤ!」
きづいたら接近されていて赤いものを差し出された。
ほんと、なにこれ。
おそらくこの差し出した男性の父らしい人が止めに入る。
「あなたはいつもそうやって興味もちそうな子に差し出すんだから」
んで、このあきれた様子で白い髪のボブショートで金色の瞳の女性がハリセンではたいていた。
うん、ここのひとたちは本当になにものですか?
「キリヤは相変わらず辛い物が好きみたいね」
「あれだけは理解しずらいのよね」
と、保護してくれた花梨さんと茜さんがそうつぶやいた。
「ふ、辛い食べ物はこのカレーだけで十分だというのに」
「だまれ、辛い物はこの麻婆豆腐で十分だ」
いつからいたんですか、あなたは……。
ていうか、どうでもいいんですけど……。
「そ、それより。 ナタリリ、なにか用かい?」
「この中でまともなのってそうはいないよね。 まあ、この子たちを保護してきたんだ
それで、あの家に住まわせることにしたんだ。 よかったら遊びにきてやってくれないかい」
「それだけでいいのなら、なんらかの情報操作もしておこう」
と、会話をしだす。 これがまともな人なんだよね。
「すまないね、あと、あの子たちの衣服も選ぶからついてきてくれないかい」
そう言って笑うナタリリさん、この人がリーダーで間違いないんだろうなぁ。
それにもやすやすと承諾して現在、でぱーとにおります。
「これもいいわね~」
「いやいや、これもいいわよ」
と大人の女性らがわたしたちで着せ替え人形のごとく選んでいく。
あの、そんなに買っていいんですか?
ていうか、資金は大丈夫なのだろうかと思わず顔に出てしまうわたし。
「これも必要なことだから経費で、でるのよ」
なるほどって、なんでわかった!?
「顔にでてるわよ」
オーマイガー。
「感情がこもってないよ」
わんこちゃん、そうそう感情はこもりませんよ。
あ、そんなフリルは嫌です。 ゴスロリはもっと嫌です!
やめて~!!
~~~~そして時間は過行く。
と、あれからこんな感じの地獄の試着が終わり、ベンチでぐったりしているわたしたち。
ここまでしなくていいだろうにと思うのはわたしだけじゃないはず。
今のわたしたちはフリフリのかわいいワンピースとパーカーを着ております。
わんこちゃんたちの顔かくしみたいなもんだと思う。
みんなでアイスクリームをぺろぺろと舐めて冷たい感触に浸っていると。
「鈴音、どうしたんだい?」
「? それはわたしの名前ですか?」
ナタリリさんの声に反応して視線をあげて首をかしげると。
「そうだよ。 いつまでもナナシじゃ呼びづらいだろ」
そういってイヤホンと音楽が聴ける機械を渡されて頭を撫でられる。
音がいっぱい聞こえるわたしのために用意してくれたのだろう。
可愛い猫がらのだけど、ありがたく受け取っておこう。