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プロローグ
初投稿です。
拙い文章ですが、読んで頂けると嬉しいです。
黄昏に染まる世界。
光を浴びて輝きながら、海の波は寄せては返すを繰り返す。
それを俺達は潮風を浴びながら眺めていた。
世界でここだけ、時間がゆっくり流れていってるかもしれない、という錯覚にとらわれる。
遠くから鐘の音が響いてくる。
そんな時、ふと彼女ーーレイナが呟いた。
「ずっと……こうしていられればいいのに」
笑顔でいるものの、彼女の瞳は悲しげに潤んでいた。
親友ーークロハがそんな彼女の頭をくしゃっと乱暴に撫でる。
「僕達は変わらない。心配しないで」
クロハの一言でレイナは目を擦りながら頷く。表情は変わらない。
なぜレイナがそんな顔をしているのか、たった二人のレイナの友達である俺とクロハは知っている。
明日、クロハが魔王に就任するのだ。
:(´◦ω◦`):