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俺たちの作戦立案。その1

俺たちは連日、六甲山頂の秘密基地に詰めて泊まり込みをしながら今後の作戦についての検討を行っていた。


内閣府庁舎の一画に、特別に部屋を用意してくれるとの総理からの提案があったのだが、ボタンのここの環境の方が好きだ!との一声でお断りすることとなったのであった。


その代りと言うか、内閣府と秘密基地との間にホットラインが引かれ、四六時中どんな時にでも連絡が付くようになっていた。



内閣府との協議によって、中央政府が有している一般居住区でのさまざまな権限を無効化及びこちら側で操作できるようにキーコードの書き換えを行い成功していた。


これによって、各種隔壁等の操作の権限を有するに至ったのである。



俺たちは、夕食後のコーヒーを愉しみながら語り合っていた。


「まずは、宇宙防衛軍との連絡の再開だな。中央政府以外の地域とのコンタクトも取りたい。」


アユハルの発言に一同頷いた。


「多目的通路の隔壁も閉じたうえで、宇宙防衛軍の陸戦隊と連携して軍の奴らを挟み撃ちにしてやりたいな。と、そういや俺たちも「宇宙防衛軍」だったなぁ。この際だから俺たちの名称変えちゃおうぜ。」


「ハクにゃん!ハクにゃん!タマキ「ネコちゃん探偵団」がいいと思います!」


「却下。」


ボタンの即答に頬を膨らませ赤い顔をして睨みつけるタマキ。


その様子を傍から眺め、フッと笑みを浮かべつつ眼鏡のフレームを持ち上げつつアユハルが、


「科学特捜戦隊…」


「却下。」


言いかけたのだが、ボタンに被せられ固まってしまった。


「アユハルはこういうとこ子供っぽいのよね…」


ボタンに一刀両断であった。


タケゾウも同じような事を口走りそうにして、ひっこめたのはナイショである。


「あなた達「Will Diver」って言うんでしょう?なら頭文字とって「WD機関」でいいじゃない?」


呆れながらも適当に言ったトウカの名称に一同賛成の様であった。



適当に言った当の本人が一番驚いていた。



「では、改めまして我々「WD機関」としてのこれからの任務についてですが…」



夜更けまで話し合った結果、次の通りに決まったのである。


☆宇宙防衛軍とのコンタクトをとる。


☆他の地域とのコンタクトをとる。


☆軍の戦力を分析する。


☆我々側の戦力を分析する。


☆軍の管轄エリアの地図を入手する。



上記2項目については、ほぼクリアできているので内閣府に任せる事に決定した。




俺たちは、先日の戦闘にて自分たちの能力や体力の限界を悟ったので、効率よく戦う方法も日々研究することにした。


腦の活性化に必要な糖分を瞬時に補給することが出来るサプリメントも、トウカのお父さんの製薬会社にて研究がなされている。数日中には試験薬が出来上がる予定である。



着々と準備が進んでいく中で、ボタンからの報告が入った。


「敵の戦力が分かったわよ。」


俺たちは、ボタンの端末部屋に集まった。


「まず歩兵なんだけど、10個師団で10万人規模のようね。戦闘車両は大型の500式戦車100両。中型の400式戦車500両。自警団でも使ってる機動戦闘車500両。迫撃砲1000門。自走砲300両。後は、戦闘ヘリ200機。輸送用ヘリ300機。輸送トラック等2000台。」


「うへぇ…そんなのと戦うのかよ…」


思わずハクが洩らした。

皆も同じ気持ちであろう。


「まだまだよ。これが陸軍ね。」


「次は空軍。戦闘攻撃機500機。偵察及び索敵機150機。」


「そして海軍。ミサイル巡洋艦5隻。駆逐艦20隻。航空母艦2隻。その艦載機50機。強襲揚陸艦4隻。潜水艦30隻。掃海艇等小型船舶100隻。タンカー型補給艦等5隻。」



あちらこちらからため息が洩れた。


「とりあえず、宇宙防衛軍の戦力も観てみようぜ。」


俺は皆を励ますように言った。


「じゃあ、次は宇宙防衛軍の陸戦隊の戦力発表するよー。歩兵は5個師団5万人。中型戦車200両。機動戦闘車1000両。各種砲兵隊3個大隊。戦闘ヘリ50機。輸送ヘリ100機。輸送トラック等2000台。」



「おお。陸上戦力結構あるね。戦闘車両の台数だけは多少上回ってるしね。後は自警団の総数と戦力次第かな。」


「そうだねぇ。これに優秀な司令官でもいればぁ…何とかなるのかなぁ?」


「この場合は、海軍の戦力はほぼ無視していいかもしれないね。もしかしたら空軍も。おそらくこの2軍はは2層の沖縄に配備されていると思われるしね。我々の目的はあくまで1層の陸軍の本拠地である東北だからね。」



ボタンの入手した東北の地図には、海の部分がほぼないのであった。代わりに沖縄には軍港が数か所と空軍基地が点在していた。



東北エリアには、青森、岩手、秋田、宮城、山形、福島の6つの国がある。

宮城の仙台に陸軍の総本部があり5個師団が駐屯している。それ以外の国には、それぞれ1個師団ずつ配備されていた。




次の日、内閣府より自警団の戦力の集計結果が出たとの連絡が入った。


関東エリアの戦力を除いたエリアでの総数は、歩兵が各5千で計2万人。機動戦闘車が各100両で計400両。



陸戦隊と共同であたることが可能なら、数の上ではなんとか戦えそうである。



これからは、いかに戦うかの作戦をたてなければならない。宇宙防衛軍との協議も必要になってくる。



そして、一番重要な事は戦わずして勝つ方法があるかもしれないと言う事であった。


そう、軍とのコンタクトを計り、隔壁操作により食料や物資、資源等の供給をストップさせると迫ることで相手の戦意をそぐ作戦である。



これらは各国の内閣府総会にて交渉が行われることに決まった。



おとなしく屈服してくれればいいのだが…









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