7/9
第五話 魔法の森
宏(……妙だな)
俺は、思っていた。
いくらは走っても、一向に息が上がらない。今は全力
で走っていないとはいっても、さすがにおかしい。
確かに体は18歳だが、ここまで走れる体力は無い。
宏(あっ!もしかしてな………。)
俺は、紫の言葉を思い出した。
紫『体に工夫をさせていただきましたので。』
宏(工夫ってこういう事か………)
それなら、この身体能力の事も納得だ。
宏「ふう………」
いつまで走っても森を抜けないので俺は少し休もうと思い、近くの木に腰かけた。
静かにしていると、そこらじゅうからの動物の気配と
共にこちらに向けられている殺気を感じた。
宏「………は!?」
そして、目の前を闇が覆った。
??「あなたは食べてもいい人類?」
次回に続きます!