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第一話 夢
「………………あれ?」
俺は見たこともない景色に目を丸くさせた。
辺り一面が暗くてなにもない真っ暗な空間だった。
さっきまでの明るい"夢"がまるで嘘のようだ。
まだ自分の置かれている状況が飲み込めずに辺りを見渡していると、どこからか声が聞こえてきた。
『はじめまして、と言っておこうかしら?』
「ん、誰だ?」
突然の声に少し驚きながらも、俺は答えた。
紫「私?私の名前は八雲 紫よ、あなたの名前は何な
のかしら?」
「俺か?俺の名前は………」
宏「木村 宏だ」