あとがきにかえて : Making of『イシャータの受難』 ──追記あり(2021/1/22)──
この文章は初稿の際に書いたあとがきをベースに手を加え、“なろう”版用に再編集したものです。
《宵の口》
師匠、『イシャータの受難』ひとまず終了しましたね。
──あれ、打ち上げだよね、おまえだけなん? メスの娘とかいないの?
いるわけないでしょ。て、また、そんな風にカウンターの上陣取って寝転がっちゃって… 。店に迷惑でしょ! あ、マスター。私、とりあえず生ね。
──わしゃ梅酒おかわり、あと鰹節ね。
いや~、約一年。こんなに長くなるとは思ってませんでしたね。
──そだね。もともと四~五回くらいで終わる予定だったもんね。
もともとコレ書き始めるきっかけって何だったんです?
──前に、仕事場で派閥とかグループなんかのいざこざがあったとかなんとかキミが言ってたでしょうに。そういうのって何だろうな? て、アレがきっかけだったような。
あれ、そうだったんですか? そういえばイシャータって飼い猫から否応なしにノラになったっていうか、いわば“新人さん”みたいなとこありますもんね。
──手探りで初めて外の世界に飛び込んで失敗したりいじめられたり……誰でもそういうことがあったはずなのに段々それを忘れていっちゃうんだよね~。でもそういう時代ってまた、そういう時にしか見えないもんってのもあんじゃん?
ギノスとか自分の埋めた食料のこと忘れちゃうっていう野良猫特有の習性があるけど、外側から見ていたイシャータにはそういう真実が見えてたりとか。
──そうそう。
『お待ち~ 、生に梅酒ね~』
んではとりあえず乾杯ということで。
《ほろ酔い》
なんでこんな長くなっちゃったんでしたっけ?
──確か“佐藤”が初めて登場した回に(第五話『立派な野良猫になるために』)“この子猫がどう物語に関わってくるんでしょうね? ” みたいな感想を頂いて……。
あ~ あったあった
──んで、“え?”って。“イヤ、そんなの全然考えてにゃい……”みたいな(笑)
じゃあ佐藤は本当に偶然の産物ということですか?
──そだよ。でも、せっかくこういう場で書くんだから、そういうのもアリだと思ったんよね。頂いた感想で物語が左右したりするのも面白いかなって。んで、佐藤というキャラクターができたら、今度はそろそろイシャータだけでは飽きられるかもな~という不安も出てきて。
メインにオス猫のヴァン=ブランをもってきた… と。
──最初、頭にあったのはイシャータがザンパノと闘う筋立てだったんだけどね、ジャンヌ=ダルク的な存在で。
あれ、そうなんですか? そういやザンパノってわりと早い段階で名前が登場してますもんね。
──その辺りまでくると自分でもこの先どうなるんだろ? と、さっぱりわからんかったんよね。毎回、陸地についたかと思うとすぐ次の陸地を目指して泳ぎ出すみたいな。
ちなみにイシャータの名前の由来って何なんすか? ギリシャ神話とか?
──いや、知り合いに石渡さんてのがいてね。
イシワタサン? イシャワタサン、イシャータさん? なるほど。でも捨て猫の役でしょ? 読まれたら怒られません?
──いや、怒るんだよ。怒ると恐いんだよ。だから最初にちゃんと断ったのだ。名前使ってもいい? って。どうしてもイシャータって響きが気に入ってね。
OK出たんですか?
──せめて物語の中でくらい最後は幸せにしてくれと言い残して…
死んだ…………と。
──いや、生きてるよ! 失礼だな、キミは!
す、すいません!! んで、そのへんで白猫のギリーなんかも出てくるわけですが
──ギリー、可愛いよねっ、ねっ♪
……はいはい、師匠はギリーが大のお気に入りですからね。で、フライやらメタボチックやら急激に登場猫が増えてくる。
──前半は個人の悩みを、後半は集団の葛藤を書こうと指針が決まってきたのはその辺りだにゃ。
読んでる方が混乱しなきゃよかったんですけどねえ。
──う……そうなのだ。ありがたいことに中には相関図まで書きながら読んでくれた方もいて………。
キャラを書き分けられなかっただけじゃないんすかぁ?(冷)
──そ、それでも“なろう”版ではシースルーとかは名前も新たにして説明役に徹するために理屈っぽい性格をつけたりとか猫なのに不眠症にしようとかいろいろ頑張ったんだけどなぁ。
本当ですかぁ?
──ヴァンとかも初稿では絶対に台詞の前後に “ …… ” をつけないよう決めてたんだけどね。弱さを見せない、迷いを見せないという性格を徹底したかったんだけど。でもそれだと読んでる方に共感されないかもなって結構初稿に比べて台詞まわしとかも変えてみたりしたのだ。
第三章の頭(第二十一話『幼年期の終わり』)に至っては屋根の上でクローズに向かってグチグチ言ったりするシーンも新たに加えてましたもんね。
──そうとう迷ったんだけど、あれはあれでよかったのかなって。そう考えるとクローズっていうキャラにはいろいろ助けられたな~。
イシャータやギリーにはまだない女性の強さの部分っていうか“母性的な”強さがありますしね。唯一ヴァンが甘えても違和感のない雰囲気を持ってる。
──ヴァンはわしゃにとって理想のオスみたいなところがあるんよね。竹を割ったような豪快な性格でユーモアがあって、かつクール。ただ、それだけだと物語が転がらないし。ああ、結局この物語ってヴァンを取り巻く連中の物語なんだなって。
完璧すぎるとはなんと羨ましい悩み……まあ、師匠には一生無縁の悩みですよね。
──そうそう、一生無縁の悩み……マスター、梅酒おかわりっ!!
そんなに怒んなくても……ほーら、よーしよしよし…………
──ゴロゴロゴロ…………
《肴は炙ったイカでいい》
とはいえ黒猫のフライがあそこまで育ってくれるとは思わなかったですよね。
──そだね、ある意味一番人間らしいっていうか。
まあ、猫でなんですけどね。
──僕はフライに一番似てるかもしれないって感想をくれた人がいたんだけど、それを読んでなんかハッとしちゃったもんね。ふーんっていうか、教えられたというか。
と、言うと?
──人間って失敗した時に決まるじゃん? そこで“ああ、私なんて……”って思ってずるずる生きてゆくのか、それともそこから何かを見つけていく旅が始まるのか? たぶん、それって誰にでも訪れる価値観の大きなターニングポイントじゃね?
そんなもんですかね?
──あの感想がなければ、たぶんラストでヴァンがフライの未来を見るシーンとか思いつかなかったかも。
ただの悪役で終わってた可能性もありますもんね。
──そういうところだよね、こういう場所で書いてみて勉強になるのは。読んで頂いてる方々の反応を見ながらっていうかキャッチボールをしながら書くことができる。“ザンパノの本当の気持ちってどんなものでしょうね? ”とか、言われるとんじゃ、ザンパノの過去について考えてみようかなトカ、だったらひとつ書いてみようかなって思うもんね。
まあ、言ってみりゃ結局師匠一匹の力じゃ完成しなかったってことですよね。
──う、うるさいのだ!
あのフライの役割ってそもそも佐藤がやるはずだったって聞きましたけど。
──そうそう。佐藤がヴァンとギリーの過去を知って嫉妬の気持ちが沸き上がる。んで、ヴァンを裏切ってザンパノと共謀する。当初はそんな展開も考えてた。
ここは一番悩んでましたよね~。
──んで、ここはもう流れにまかせてみようかと。
と、言うと?
──今でも覚えてるっていうか、一番思い入れのあるエピソードなんだけど、ヴァンが犬と闘う回があったじゃん?(第十九話『人間たちの言葉』)
ああ、傘を広げて。ちなみにあれ師匠、猫の格好で四つん這いになって(まあ、猫なんだけど)ジャンプ傘を寝転がせてホントに開くのかどうか実験してみたらしいけど開かなかったらしいですよね(笑) しかも真夜中に。
──ま、まあフィクションなんだしいいじゃん! それはまあいいとして……佐藤ってその前にヴァンにコテンパンに負けるんだよ。んで、すねちゃって「ヴァンにはボクの気持ちはわからんよ」とか言っちゃって。んで、ギリーとイシャータを守るため犬と闘うヴァンを見て……
で?
──結局そこでどう感じるのかで、この後の展開が決まるやねって。物語の中では佐藤が泣きながら「ボク強くなんねん!」って約束するわけだけど、なんか書きながら不覚にもわしゃもらい泣きしちゃってさぁ……。
自分がで書いてて自分で泣いてりゃ世話ないすね……(冷めた目線)
──ほっとけ! んで、ああ、こいつにヴァンを裏切らせるなんてできんわ……ていうかそんなことさせられないなと。
ああ、だから最終回に「少しだけフライの気持ちがわかる」と佐藤が。
──でもね、今でもあの佐藤が真顔で「ヴァン、ボクの勝ちや……」って言ってる姿をイメージしたりするのよね。それはそれで面白いかもなって。邪魔者のヴァンは死んじゃうんだけどギリーには振り向いてもらえない、そしてイシャータとは敵対することになる、みたいな……
そしたらまた別の物語になってもうちょい続いてましたね、きっと(笑)
──もっと暗くてドロドロした話がね(笑)
《泥酔》
映画からも結構パクってますよね。
──こ、こら、パクるとは何だパクるとは! 人聞きの悪い!
ほーら、いい子いい子、お腹なでなで、さすさす…………
──ゴロゴロゴロ…………
結局イシャータの全体的なイメージ像って裕福層から転落したけどそれでも負けてなるものかっていう『風と共に去りぬ』のスカーレットですもんね。
──そ、それはあとあと気付いたのだ。ていうか、今だったらそんなの掃いて捨てるほどあんじゃん! スカーレットは元祖ツンデレだぞ。
99曲歌ってあと1曲ってとこで去っていくというのは『ニュー・シネマ・パラダイス』(注:映画では歌は歌いません)ですし。
──あ、あれは確信犯だからちゃんと本編でもそう言ってるのにゃ!
そう考えるとヴァンにそれを提案したイシャータって何気に映画好きなのかな。小学生たちにリベンジする時はブルース・リーの真似して鼻をつまむ格好をしてみせたり……きっと御主人様と一緒によく映画見てたんだろな(笑)
──フライが堕ちていく姿は『スターウォーズ』のダース・ベイダーっていうかアナキン・スカイウォーカーみたいですしね。
ヴァンが『ゾロ』の真似して額に“ V ”のイニシャルを爪で入れるのもある(笑)
──第8話のサブタイトル “What a feeling!”は映画『フラッシュ・ダンス』の有名なテーマ曲のタイトルだし、第28話の“When you wish upon a star”はディズニーのアニメ『ピノキオ』のテーマ曲だしね。
あ、あと、佐藤が馬場の軽トラの上で『ショーシャンクの空に』のポスターの真似するところもある(笑)
──あれは今回即興で初めて入れたんだけどなんか映像を思い浮かべると面白くない? 普通にネットとかに猫を使ったそんな写真あがってそうじゃね?(笑)
細かいとこでは最初の方でイシャータが缶詰め泥棒する時、床に落としちゃって缶詰めがコロコロ転がっていったらその先に友達のナナの脚があったとか。あれは『戦場のピアニスト』の完全なパクりですねっ(ズバリ!)
──お、おまえ、よく気付いたなぁ……映画のあのシーンはホントにドキッとしたもんなぁ。
あれ、上手いですよねぇ……。
──あと“ザンパノ”って名前はフェリーニの『道』に出てくる主人公の名前だしね。ちなみに映画ではザンパノは鎖を胸筋で引きちぎる芸で食っている巨体の旅芸人なのね。
しかし『イシャータ』ではS区のボスのザンパノの正体は実はチビだったという叙述トリックもどきの設定。その辺を気付いてくれた方が果たしていたのかどうかは知りませんがね(冷)
ちなみに最終回はあれでよかったんですか?
──3パターンほど考えたのだ。でも、結局少しだけ成長した佐藤の目線でいこうと。本来はイシャータで始まったんだからイシャータで終わるのが普通だし、その方がよかったんだろうけどね。(ちなみに初稿は『イシャータの受難』『ヴァン=ブランの帰還』だけでした。“なろう”版では『ヴァン=ブランの帰還』を二つに分けて新たに『佐藤の試練』というタイトルを使い三部構成にしております)最後の最後ではやっぱり映画なんだけど『ロッキー3』のラスト・シーンのイメージなんだよね。もとライバル同士のロッキーとアポロがメディア抜きで夜中に二人だけでこっそり試合をやり直そうとして、これからいざ闘おうってところでストップ・モーションになってエンディングになる。あれがえらい格好良くてついつい使っちゃったというか(笑)
最後になんか言いたいことあります?
──まあ、一度こんな感じであとがきが書いてみたかっただけなんだけどね。
ここは〈小説家になろう〉であって〈なったつもりになろう〉ではないんですが… そういうことなんでまあ笑って許してあげてください。
──あと最終話で佐藤が歌った歌詞は全部のっけるのはくどいなと思ったので、個別に、
“ 99(全詞)~ 『イシャータの受難』最終話より~ ”
と称して投稿しております。お暇ならぜひ♪
さらには、映画好きが高じまして2016年1月より、
──『あの映画は面白かったのか?』
と題してエッセイを書いております。そちらもよろしくお願いします。
 
    
《宵越しの銭は持たにゃい》
ほとんどのキャラには実在のモデルが存在するらしいですが?
──イシャータしかり、佐藤にギリー、キャンノ、ミューラー、ギノスにダクオ、出口の婆さんやら、あとは……。
『へい、梅酒に鰹節、おまち~』
あっ!
『ペイちゃんうまいんだから~ このカツオブシ』
あなたは、ひょっとして……?
『私? 失礼しましたっ! 私は──』
いや、わかります。馬場トミオさん。33歳、独身、ですよね?
『さすがです! ダメだよ、ペイちゃん。出口の婆さんなんてバレたら殺されるよ~』
あなたも実在の人物だったんだ?
『当然です(ニヤリ)』
猫たちよりも一番リアリティのなさそうなキャラなのに……。
《二日酔い》
──にゃーにゃーにゃーにゃー、にゃあ、にゃーにゃ。
飲み過ぎですってば、師匠。あ~あ、すっかり普通の猫に戻っちゃってるし…。『ここまで読んで頂いている方がいらっしゃいましたらありがとうございます。作者としては皆様に読んで頂くことで、または読み返して頂くことで猫たちが生き返り、また新たな命が吹き込まれるような気持ちになります』と言っているようです。
──みゃーみゃーみゃー、ふるふる、ふにゅー、うにゅー。
『必ずやまた帰ってきますので、また、もし読んでやってもいいよという方がいらっしゃいましたらば、その時はよろしくお願い致します』と、言ってるようです。なになに?『それは若きヴァンが旅立った後の物語であるかもしれませんし、はたまた佐藤のその後の物語なのかもしれませんし。もしくは? それとも……?』って、あーあ、寝ちゃったよ……。
長い間、お付き合い頂きまして本当にありがとうございました。
御意見、感想、御要望などありましたら感想ページの方へ御遠慮なく御気軽によろしくお願い致します。
感謝を込めて。
ー ペイザンヌ ー
場所提供:BAR BAR BABA
── 追記 ──
[小説家になろう]内の方はもちろんのこと、最近は外部からお越しになられて読んでくださってる方の“気配”を少し感じます。
そういった方々に一言お礼が言いたくて追記させて頂きました。
『ここまで読んで頂き、本当にありがとうございます!』
皆様が読んでくれるたびに、猫たちに新たな命が吹き込まれるような思いです。本当にありがとうございました!
── 追記:2 ──
[小説家になろう]に本作を投稿する際、このサイトで初めてお知り合いになった紫生サラ様より、自分にはもったいないほどの素晴らしいレビューを頂きました。お時間が許せばそちらの方もぜひご覧ください。
紫生サラ様は本作とほぼ同時期に連載をスタートし、ほぼ同時期に完結した、
『誰も知らない勇者の去る日』
というとても興味深い作品を[小説家になろう]内で書いていらっしゃいます。
[引きこもりの大学生がある日、言葉を喋る青い猫から一冊のノートを手渡されます。そのノートは“名前を書けば、その者の命と引き換えにこれから起こるべき世界の災害、災厄”から人類を救えるというものでした。誰からも誉められず、誰からも自分が世界を救ったことを知ってもらえない、そんなノートに彼は果たして自分の名前を書くことができるのか?]
そんな物語です。
御興味のある方はぜひ一読されてみてください。
紫生サラ様には、毎回感想を述べ合って頂き、文字訂正までして頂き、切磋琢磨もさながら心の拠り所ともなって頂きましたことをたいへん感謝しております。ありがとうございました。
── 追記:3 ──
同作者によるダークファンタジー作品『ヴァンブラン・ボイス』をこちら『小説家になろう』にて連載させて頂いております(2017/10/30現在、19話まで更新)
本編『イシャータの受難』を書きながら構想していた作品であり、第二章のプロローグ『VANBLAN-VOICE』(ヴァンブラン・ボイス)よりの派生作品ともなっております。
“鳥の名を持つもの”の由来となる物語です。
[あらすじ]
【 惑 】わされた者はまた誰かを惑わせ、盗まれた者はまた誰かから【 盗 】む。そして【 傷 】つけられたものはまた誰かを──
【 原初の声 】をめぐり【 言葉 】を探す十色の生物、そして、【 人間 】たち。彼らはやがて【 闇 】との駆け引きに取り込まれていく。僅かな【 光 】を掲げながら。
物語は類いまれなる美しい【 声 】を持つ鳥、ヴァンブランが【 魔導士 】の少年フォグに【 声を盗まれる 】ところから幕を開ける──
構成上それぞれの《Side》によって目線が切り替わっていくことになります。やがて一本に繋がりますがどの《side》から読んで頂いても構わない造りにもしております。かなりダークさを増していくストーリーになると思われますので、もし、そういった物語が駄目な方は御了承のうえ、お読みください。
毎回、短編を書く気持ちで書いておりますのでどこからでもお気軽に覗いてみてください。特急よりも各駅停車の旅──ゆっくりと窓の外を眺めたり時には知らない町で降りてみたり──そんなイメージでお読み頂ければ幸いです。
〈↓〉欄下に表示されておりますタイトル文字をクリックして頂けるとすぐにジャンプできます。
それほど更新ペースは速くはありませんが何卒よろしくお願いいたします。
── 追記:4 ──
猫の里親探しのサイト、ネコジルシでアユタヤ様に御紹介いただきました。アユタヤ様、どうもありがとうございます! 小説書きの方に読んでもらうのももちろん嬉しいけど、本家、猫好きな方に読んでいただき、御紹介までしてもらえるとは本願成就です!
https://www.neko-jirushi.com/diary/186025/
── ペイザンヌ ──
 




