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第106話 オークと、方位磁針と、写真もどき

 さて、魔の森だ。

 とりあえずのザコがオークだそうな。

 普通の所だとゴブリンがザコなんだけど、それがここではオーク。

 ゴブリンがFランクに対してオークはCランクだ。

 熟練の冒険者が挑む相手になる。


 集団になるとBランクだ。

 これは二流から一流の間の人間が挑むレベルになる。

 俺はどうとも思わない。

 はっきり言って楽勝だ。


 さっそく集団のお出ましだ。


「【電撃の雨】」


 スペルブックを開いて電撃の雨を降らす。

 オークが倒れて跳ねまわった。

 そしてぴくりとも動かない。


「私達って必要?」


 マイラがそう言って首を(かし)げた。


「戦闘は殿方の役目です。私達は応援してましょう」


 そう、レクティが。


「そうなのだけど。サイラに恰好良い所を見せるって言ったから」

「私に気を使わなくてもいいよ。マイラが強いのは知っているから」


「よし、オークが単体で現れたら、マイラに任す」

「絶対よ」


 オークを収納魔法に入れてその場を後にした。

 森が薄暗い。

 奥に入るとこんな感じか。


 迷いそうだが、こんな時の為にある物を作っておいた。

 方位磁針だ。

 電気が魔法で出せるので作るのは容易い。

 電磁石の作り方は被覆線をぐるぐる巻けばいい。


 被覆線は前にカソードが使っていた。

 生徒会長のアノードが開発したらしい。

 とにかく簡単に作れた。


 地図を作るには方位磁針だけでは心許ない。

 魔法も作っておいた。


char ray[1000]; /*光を指定*/

char paper[1000]; /*紙を指定*/

extern MAGIC *paper_init(char *paper_material);

extern void paper_draw(MAGIC *mp,char *scene_material);

extern int mclose(MAGIC *mp);

void main(void)

{

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 mp=paper_init(paper); /*紙を魔法の対象に*/

 paper_draw(mp,ray); /*情景を紙に描く*/

 mclose(mp); /*魔法終わり処理*/

}


 白黒だが、写真もどきが出来上がった。

 浮遊する板に乗って遥か高さから記録すれば、地図の完成だ。


 レクティがこの係をかって出てくれた。


 おっ、オークが一体やって来た。


「マイラ出番だ」

「見てて」


 そう言うとマイラはオークに向かって駆け出し、オークの横で爆竹を鳴らした。

 オークの気が一瞬それる。

 マイラは死角である後ろに回り込み、短剣で踵を切り裂いた。


「ぶぎゃあぁぁ」


 悲鳴を上げるオーク。

 振り返るが、その動きを読んで、常に後ろにいるマイラ。

 もう一つの踵も切り裂きオークは動けなくなった。


 腹ばいになったオークにマイラは乗って首筋をかき切る。

 そして、素早く移動した。

 オークは頭の後ろに腕を回したが、ごぼこぼという声とも知れぬ物を発して息絶えた。


 マイラは身体強化を使っているから骨に達するほど傷口は深い。

 一瞬で絶命するのも頷ける。


 とにかく早業だ。

 サイラが拍手してマイラを出迎える。


 ダイナはというと常に辺りを見回している。

 警戒しているのだと思う。

 猫型のモンスターを探しているわけじゃないと思いたい。


 浮遊する板が段々と降りてくる。

 レクティが記録したようだ。


「お疲れ。どうだった?」

「ばっちりです。一応3枚記録しておきました」


「マイラもお疲れ。今度は集団をやってみる?」

「ええ、少し運動したい。最近、板に乗って動かなかったから、鈍っている気がする」

「じゃ、任せた」


 そんな感じでオークの領域を進んだ。

 俺のやる事がない。

 まあ、写真と浮遊板の魔道具開発は俺だ。

 荒事が好きってわけじゃないから、道具開発要員でも良いんだけどね。


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