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作者: 坂田廉

きっと誰しもが、愛されることを望んでいる。

その形が、一様でなくとも。永遠に続くものでなくても。

人間同士でなくても、触れることができなくても、あたたかくなくても。

綴った言葉は自分の頭を駆け巡った後に、声帯から、唇を、空気を震わせる。

あなたの耳に届いたとき、私が数秒前に考えていたことと、全く同じ意味で解釈されることはきっとなくて。

噛み砕いて、溶かして、喉元に流れ込みそうになったときにはもう。

朝焼け、夕焼け、赤くなった月、私の頬に、空は寛大にただ底にいる。

自分で自分を愛せなければ、自分を愛す誰かを見つけることは難しいと、知った。

愛せるようにもがき続ける日々を、人生と呼ぶのだということも。

周りと比べて生きていると、あまりにも世界は泥臭くて、苦しい場所だということも。

でも頑張らなければおいていかれそうな気もしている。きっとおいていかれている。

だれも同じラインには立っていないのだ。実は同じ場所をゴールとしていないから、それは当たり前だ。

ペットボトルの水が揺れる、心も、振ったら泡が出るのかもしれない。でも女の子に振られたときは、泡にはならなかった。

重くのしかかる自分の身体が、学校を休む時位は愛おしく感じるし、突然湧いてきた食欲も性欲も、生命の癖だと思えば簡単に認めてあげられる気がする。好きな音楽を聞いて、涼しい部屋にいて、お昼くらいにマックとか食べて、お昼寝して、温泉に入ったり、きれいな景色を見て、人生について考えたりして、ほしい洋服を見たり、なりたい自分について考えてみたりして、大好きな人と抱き合ってみたり、口づけたり、確かめ合ったりしていたら、一日が終わるような。そんな日々が5日もあったら、あと2日は死ぬ気で生きることが出来るんじゃないかと思っている。書き続けることは難しいけど、ふと思いが溢れたときに、受け皿になってくれるのはいつも、メモ帳に書いてある日本語だ。

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