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第75話 復活の儀式

今日の朝活分です!

 副会長との合流ポイントにたどり着くと、そこは火山の近くだった。

 狂信者ふたりの姿はなかった。


「あいつらは、火山を登っていきました」

 副会長がそう説明し、俺たちにもステルス魔術をかけてくれた。


「なるほど、双頭龍を倒して、伝説の武具を手に入れたんですか! 相変わらず官房長のやることはよくわかりませんね」

 副会長に状況を説明したら、鼻で笑われてしまった。


「急ぎましょう、ここに邪龍が封印されているのは明白です」

 俺たちはうなづきながら、火山を駆け上った。


 ※


 火山の火口付近では、教祖が魔方陣を張っていた。魔方陣の周囲にはいくつかの剣が刺さっている。復活の儀式中ってわけだな。


「教祖様、それでは最後の仕上げといきましょうか!」

「ああ、ついに我らの念願は成就する。さあ、邪龍の復活のために、生け贄を捧げる時間だ。ギルドの奴らもちょうど私たちを追跡してくれているからね。双頭龍が負けたのは予想外だったが、まぁいい。彼らを生け贄にしよう。そうすれば、すべてが丸く収まる。完璧だな」


「はい、仰せのままに」


 やはり尾行は気づかれていたのか!

 だが、ここで易々と生け贄になるつもりはない。


 逆に、あいつらを倒して邪龍復活を止めてみせる。


 俺たちはそう決心しながら、武器を抜いた。


 しかし、元S級冒険者は俺たちの予想を超えた動きをする。


 彼が抜いたアサシン用のナイフは、俺たちに向かうことなく、この場において最も敵意がなかった相手を襲った。


 毒がたっぷり仕込まれているだろうそのナイフは、優雅に宙を舞って、教祖の腹部に突き刺さる。


「「「「「あっ」」」」」


 俺たちは、止めることもできずに、その凶行を見守った。


 教祖も怨嗟の声を上げながら、盗賊を罵倒する。


「なあああぁぁぁぁぁぁぁあああああああああにいいいいいぃぃぃぃぃぃいいいいを、やっているううぅぅぅぅ」


「すべては教祖様の御心のままですよ」


「馬鹿野郎、誰に刃を向けているんだあああぁぁぁぁぁぁあああ。おまえに高い依頼料を出したのはこんなことのためじゃないいいいぃぃぃぃ」


「おめでたいお方だ」


「まさか、あの政治家が裏切ったのか。あの古狸めえええええぇぇぇぇぇぇええええええ」


「あんたやそんな小物じゃ、俺を制御することはできない。もっと身近な人ですよ? 教祖様?」


 毒の影響だろうか? 教祖の顔が蒼白になった。


「まさか……」


「ええ、私の本当の依頼主は、ここにはいないあなたの娘さんです。実の娘に裏切られた気分はいかがですか? あんたは、ほかの信徒と同じように捨て駒にされたんですよ! 大義のための犠牲者として、選ばれたんだ。とても、光栄でしょ?」


「謀ったな、ブオナパルテ! そして、……。恩を忘れて、儂を――」


「何をおっしゃっているんですか? これは恩返しですよ。あなたは、夢にまで見た邪龍様と会えるんじゃないですか。じゃあ、さようなら!」


 ブオナパルテは、そう言って教祖を火口に蹴落とした。

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