第29話 洋上にて
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―第七艦隊旗艦「アドミラル・イール」艦上―
ついに第七艦隊は出撃した。全速力で、北方大陸を目指す。
戦艦4隻、重巡洋艦4隻、軽巡洋艦6隻、駆逐艦10隻の大艦隊だ。さらに、大小含む輸送艦が付随する。
通称、"無敵艦隊"。人類側海上戦力で、最大の規模を誇る大艦隊であり、装備も最新式かつ人員も精鋭部隊が集うエリート艦隊。バル攻防戦で、魔王軍の海上部隊を突破した唯一の艦隊であり、魔力増強砲による集中的な火力の投入が可能な攻撃特化の艦隊だ。
こんなものに護衛されるなんて、すごい立場になったものだな~と緊張感もなく、感動してしまう。
そこに司令官のミハイル副会長がやってきた。
「アレク官房長、マリア局長、ナターシャさん、同行する護衛の方を紹介しようと思う。まあ、顔を見てもらえれば、紹介は不要だと思うがね」
「俺たちのよく知っている人なんですか?」
「もちろんだよ。即席のパーティーで、面識がないまま敵地のど真ん中にキミたちを送りこむわけにはいかないだろ?」
「たしかに、それはそうですね~!で、誰なんですか?」
ナターシャは、早く紹介して欲しいとせかす。
「ああ、入って来てくれ」
副会長がそう言うと、艦上にひとりの大男が現れる。
白金の鎧には、いくつもの傷がついているが丁寧にケアされていることが分かる。剣は、自分の身長ほど大きいのではないか。そして、副会長が言う通り、俺がよく知っている顔だった。
「元勇者ニコライパーティーの前衛にして、白兵戦技術の世界ランク1位であるS級冒険者の戦士ボリスくんだ。さあ、ボリス君、あいさつを」
「3人とも今回はよろしくお願いします」
「ボリス、どうしてここに――」
「ああ、あの後、俺もニコライパーティーを脱退してな。今ではソロになっているんだけど、会長から手を貸してほしいと頼まれたんだ」
「たしかに、お前ほどの戦士に護衛してもらえるなら、とても嬉しいんだが……」
そう言いながら、俺はナターシャの顔を見つめた。やはり、ちょっと複雑な顔をしている。そりゃあ、そうだろうな。
「アレク、そして、ナターシャさん、作戦前にこれだけは言わせて欲しい。本当にすまなかった。謝っても許してもらえるとは、思っていない。俺には、ニコライの暴走を止める責任があったのに、それが果たせずに、キミたちを危険な目にあわせてしまった。特に、ナターシャさんには本当に怖い思いをさせてしまったよな。本当に申し訳ありませんでした」
そう言って、ボリスは深々と頭を下げる。こういう奴なんだ。どうせ、ニコライに脅されていたのはわかっているのに、言い訳はしないで、自分の非をきちんと認めることができる。
「そんなに、頭を下げないでください。そもそも、私は、ニコライやエレンには酷いことされましたが、ボリスさんには何もされていません。それに先輩から、エレンが暴走した時に助けてくれる手筈になっていたと聞いていますし」
「いや、それでも、謝らなくてはいけないんだ。あんな暴挙を、止められる立場にいながら、止めることができなかった。自分の保身に走ってしまったのは、俺が悪い」
「ボリスさん……なら、この作戦で私たちを全力で守ってください。それで、全部終わったら、打ち上げでみんなで美味しいものを食べましょう。それで、チャラでいいですよね、先輩?」
「ああ、もちろんボリスの奢りな」
「ありがとう。ふたりとも……今回は、全力でやらせてもらうよ」
「ふふ、私、完全に棚ぼたですけどね。美味しいものは魅力的ですね」
そう言ってマリア局長は笑った。この人も仕事中はかなりクールなのに、こういう時は結構、砕けているんだな。
作戦開始まで、あと12時間。
―――
<ギルドカード紹介>
氏名:ボリス
職業:戦士(職業内序列1位)
ギルドスコア:920(S級)
能力
体力:990(世界ランク1位)
魔力:―(―)
攻撃魔力:―(―)
治癒魔力:―(―)
補助魔力:―(―)
魔力防御力:―(―)
総合白兵戦技能:980(世界ランク1位)
総合白兵戦防御力:970(同上)
知力:650(―)
総合能力平均値:897
総合能力ランク:5位
判定:S級相当(※冒険者クラス認定は本人の能力以外に実績も反映されるため、この判定はあくまで参考です)
主要実績
・魔王軍西方師団壊滅
・伝説の秘宝"龍の涙"を発見
・魔王軍幹部クラーケン討滅
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今日はできる限り更新していきます。よろしくお願いします。




