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エテルノ・レガーメ  作者: りくあ
1/11

プロローグ

「ん…。」


目を覚ますと、部屋の中に朝日が差し込んでいる。

ベッドから抜け出し窓を開けると、澄み渡った青空が広がっている。


「おーい!ルカくーん!」


声のした方を見下ろすと、赤い髪をした少女がこちらに手を振っている。


「おはようリアーナ!」

「もう朝ごはん出来てるよー!早くおいでー!」

「わ、寝坊しちゃったんだ…。すぐ行くー!」


窓を閉めると、素早く着ていた上着を脱ぎ、椅子の背にかけた。タンスの引き出しから、綺麗に畳まれた新しいシャツを取り出して身にまとい、扉の外へ飛び出した。

左右に扉がいくつもある廊下を進み、階段を駆け下りる。小走りでさらに奥へと進んでいくと、他の扉とは違う作りの大きめの扉を両手で押し開いた。

扉の外は建物の裏手にある庭で、沢山の木々や草花が咲いている広い空間だった。その中央に設置してある細長いテーブルには、4人分の料理が用意されている。


「ルカくんおはよう。今、スープ持ってくるわね。」

「シェリアさん…寝坊しちゃってごめんなさい…。」


栗色の優しい色合いをしている彼女の長い髪が、心地よく吹いている風でふわふわとなびいている。


「そんなことないわよ~。今日は何故かみんな早起きしちゃっただけなの。」


ーゴーン…ゴーン…


風に流され、離れた所から街の鐘の音が聞こえてきた。


「あ、朝の鐘の音…。」

「ルカくん。立ってないで座ったら?」


同じ栗色の髪をしている青年が、こちらを見て微笑みかけた。


「あ、はい…!クラーレさん、それ何ですか?」

「依頼書だよ。ポストに届いてたんだ。」

「もー。ルカくん!クラーレさんじゃなくて、マスターって呼ばなきゃ~。」

「そ、そうだったね…。」

「僕はどっちでも構わないよ。好きなように呼んでくれて大丈夫だからね?」


全員の前に料理が置かれ、それぞれの席につくと手を合わせ目を閉じた。


「ミラ様に感謝して、頂きます。」

「「頂きます。」」


こうして新しい1日が始まるのである。


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