表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/62

絨毯(じゅうたん)と伝統

山下家のご主人にはもう一人おネエの知り合いが居ました


もう一人のおネエにも何年も会った事はありませんでした


そのおネエが突然!山下家を訪れました


開口一番!


元おネエ

俺 おネエやめたの


スーツでネクタイ姿の元おネエが玄関に立っていました


おネエ言葉でした


山下家の御主人は久しぶりの再会を喜びました


山下家の御主人

まあ とにかく上がれよ


家の中に入る事を進めました


元おネエは忙しいのでここで良いと玄関先で話を始めました


元おネエ

「ペルシャ絨毯じゅうたんを販売している大会社に勤めているの」


山下家の御主人

ペルシャ絨毯?大会社


元おネエ

そうよ ただ今 まさに営業中


山下家の御主人

ペルシャ絨毯の売り込み


元おネエ

お宅は良い絨毯があればもっと御自宅が引き立つわよ


山下家のご主人

そう言われるとは思わなかった


元おネエ

なんと言っても家庭を大事にすることよ それには良い物を置かないとね


流れるような元おネエの話を聞いているうちになんとなくあやしげに感じました


元おネエはそんな事にはお構いなしに話を止めません


元おネエ

近くで今まさに絨毯の展示中だから見に来てほしい


見るだけと言いました


山下家の御主人

今 直ぐか


たずねました


元おネエ

今日で終わりだから特別に誘いに来たの


山下家の御主人

そうか 特別になんだ


特別に弱い山下家のやや一般的なご主人は奥さんを誘って特別に見に行くことになりました


元おネエ

私が送り迎えをするわ


自分が乗ってきた車で展示場まで送ってもらいました


到着するとコーヒーに紅茶そしてケーキまで出してくれました


山下家の御主人と奥さんはコーヒーもケーキにも手をつけませんでした


元おネエ

いやだ せっかくだから召し上がれ


そう言った元おネエの後ろからガラガラガラとかなり大きな音が聞こえてきました


山下家の御主人と奥さんは音がした方角を見上げました


車輪の付いた大きな台車の音でした


よく見ると四畳半はありそうな怪しげな絨毯が見えました


台車に乗せた絨毯が良く見えるように乗せてありました


山下家のご主人と奥さんの横まで来ると台車は止まりました


元おネエ

本物のペルシャ絨毯よ


山下家の御主人

本物・・


元おネエ

そうよ ()でたりさわったりしてみて


山下家のご主人と奥さんは撫でたり触ったりしました


そんなに悪いさわり心地ではありませんでした


元おネエ

六畳の洋間に置けばもっと素晴らしいお部屋になるわね


山下家の御主人

六畳の洋間?散らかっているよ


元おネエ

いいわ 私がおかたづけのお手伝いをするわ


山下家の御主人

いや大丈夫 自分でかたづけるから


元おネエ

お部屋の色ともよく会う茶色系がいいわ


山下家のご主人がわざわざ持って来てくれた絨毯をチラッとみると茶系でした


元おネエは今度は山下家の奥さんに向って言いました


元おネエ

家族は一番大事で住まいをキレイに明るくするのは妻の重要な役割よ


山下家の奥さん

ん・・ん


何も言えませんでした


元おネエ

それには良いものが必要なの!安物はダメよ


妻の心構えまで解説され念押しをされた山下家の奥さんはコロリと参りました


次の日には撫でたり触ったりしたペルシャ絨毯が洋間の六畳に設置されてありました


元おネエはローンの契約書に山下家のご主人がサインをするだけにした契約書を取り出しました


元おネエ

良い物は長持ちするの だから長いローンで良いのよ


元おネエは山下家のご主人がサインをすると同時に車に乗ってすぐさま山下家を後にしました


山下家では長い間怪しげなペルシャ絨毯の長いローンを払い続けることになりました


山下家の奥さん

ああ口車絨毯くちぐるまじゅうたん


今にもな走り出しそうな名前で呼びます


山下家のペルシャ絨毯を引いてある六畳の洋間はいつしか必要のない物が山積みされてました


ローンも終わりやれやれと思ったやさき奥さんが物置状態の六畳の部屋を珍しく片付けました


山下家の奥さん

大発見をしました


あわてずにご主人を呼びに来ました


呼ばれたご主人はあわててペルシャ絨毯が引かれている六畳の洋間に行きました


口車絨毯はいつの間にか虫の食事になっていました


山下家のご主人と奥さんは天気の良い日を見計らって口車絨毯を干すことに決めました


それを聞いた小町ママは言いました


小町ママ

細腕だけどお手伝いするわよ


申し出がありました


山下家の奥さん

ありがとう でも大丈夫 そんなに大変ではないから


丁重ていちょうにお断りをしました


小町ママはか弱い私を気遣ってくれた嬉しく思いました


山下家では設置してあった口車絨毯を物を余り片付けづけに引っ張り出すことに成功しました


ご主人と奥さんは成功をとても喜んでました


ジュウタンを見ると虫どもは所々ではなく口車絨毯をほぼ全面的に食い散らかしてありました


喜びも束の間既に口車絨毯はとても使える状態ではありません


口車絨毯は焼却処分となりました


その後山下家の奥さんが言いました


山下家の奥さん

口車絨毯は虫が食べるほどだから本物のペルシャ絨毯だったのね


焼却処分してしばらく後からのするどい意見でした


すでに口車絨毯は山下家にはありません


口車絨毯屋の彼女いや彼は超一流のセールスマンだと感心させられました


風の噂だと元おネエの友達が今度は味噌みそを売り歩いていると聞きました


今度素晴らしい口車に聞きほれて味噌を桶ごと買ってしまうのではないかと心配をしてました


小町ママ

「元おネエでしょ!どこから来るかわかったもんじゃないわ ひひひ・」


山下家のご主人

おいおいあまり脅すなよ


本当に心配そうな山下家のご主人です


小町ママ

あなたは昔から人がいいからね でもそれは優しさとは違うのよ


小町ママはご指南申し上げることにました


小町ママ

今度もし物売りが来たら3日待つよ それでも必要だったら買うのよ


山下家のご主人

3日 3日待つ ん ん


小町ママ

そうよ 分かった 分かったわよね そうすれば必要なくなるの


何度も念押ししました


山下家のご主人

でもいろんなパンフレットが送られて来る どこで調べるのかな


話をしていると山下家の奥さんが言いました


山下家の奥さん

何かお取り寄せしたことがあるからパンフレットを送り届けて来るんですよ


ご主人に説明をしました


なぜか突然


山下家の奥さん


てんもうかいかいそにしてもらさず


難しいことを言いました


山下家のご主人は聡明なる婦人の美しい顔をみました


より一層美しく見えたのはやや一般的なご主人の見間違いでした


山下家の奥さんは小町ママに言いました


山下家の奥さん

これは山下家の由々しき伝統です


山下家のご主人は先祖代々の由々しき伝統から抜け出すために奥さんと娘に言っていました


山下家のご主人

欲しい物を買う人はお金が残らない人 必要な物だけ買う人はお金が残る人


天使のつぶやきのように毎日忘れずに優しくささやいてました


ご主人は山下家の由々しき伝統から抜け出せる日も間近いと糠喜ぬかよろこびをしてました


山下家の奥さんが小町ママに言いました


山下家の奥さん

山下家の伝統は私の家系ではなく主人の家系のぉ〜由々しき伝統でございます


小町ママ

その通りだわ ご自分のお部屋を見て御覧なさい


女同士協力してました


やや一般的なご主人は反論の余地はまったく見当たりません


物があふれかえっている部屋の中を見回しただけで納得しました

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ