ジャンジャン踊りとクツの値段
ペガサスのママ
私はお着物を着ないからゾウリはないのクツは良い物を持っているわよ
葵のママ
クツはいくらで買えるの
ペガサスのママ
そうね 5万位出せばまあまあじゃないかしら
得意そうに答えました
葵のママ
じゃあ十万なのね
葵のママが話すとペガサスのママが葵のママを見て答えました
ペガサスのママ
それじゃ二足買えるわよ
聞いて葵のママは首をかしげました
葵のママ
両足の値段でしょうか?
ペガサスのママ
そうよ 一足だから両足のことよ
ペガサスのママが答えると葵のママは首をかしげたままで言いました
葵のママ
そうなの それじゃあ 私のゾウリもこれから両足の値段を言うことにするわ
ゾウリは片足の値段でした
お花のママが少し怒ったようにペガサスのママに向って言いました
お花のママ
そんなことよりスイカよ
少しむくれていました
他のおネエさん達は出されたコーヒーとトマトラタンの田園調布チーズケーキを食べてました
千ちゃん
おいしいわね〜
リリーさん
チーズのお味が
アンコさん
赤スグリの酸味と素晴らしいハーモニー
オリーブのママ
コーヒーも素晴らしい香りで最高
今日出されたチーズケーキとコーヒーをほめました
それを聞いていたレミママはカレンちゃんと目を合わせてウインクしました
葵のママがやっと行き止まりの路地に生った頑張っているスイカの話を始めました
葵のママ
最後にスイカを見た人は誰~だ
出席者のおネエさん全員に少し大きな声で質問をしました
お花のママが手を上げました
お花のママ
はい 私だと思うの!
葵のママ
何時ごろなの?
お花のママ
夕方よ
すばやく答えて出されたトマトラタンの田園調布チーズケーキを再び食べ始めます
葵のママ
それじゃ スイカはそれから後になくなったてことだね〜
葵のママが言いました
ミコちゃん
夜に消えたのね
ギモンそうに言いました
葵のママ
あんな路地に寄っていく人は居ないと思うけどね〜
小首を傾げて答えると直ぐに気がつきました
葵のママ
そうだ 路地で立小便をしていく奴はいるかしら?
まさか居ないだろうとおネエさん方の顔を見渡します
お姐さん方
そんな下品なお客はおネエ通りには来ないわよ
ほとんど同時に全員が声をそろえて答えました
葵のママ
そうだ!かほる子に占ってもらったら
かほる子のママはどこに座ったのか見渡してもみえません
葵のママ
かほる子はどうしたの!誰か呼びに行ってくれないかしら
葵のママがお願いをしました
気が利いて優しいカレンちゃんが進んで言いました
カレンちゃん
私が見てくるわ!
急いで出かけました
直ぐに戻って来ました
カレンちゃん
かほる子のママ今日は青い顔しているの
葵のママ
具合でも悪いのかしら?
カレンちゃん
お店の隅の方に隠れるように座っていたの
葵のママ
かくれんぼでもしてるの
カレンちゃん
今日は運気が悪くて丑寅子の方角から出られないって言うの
真面目な顔で報告をしました
葵のママ
バカだね~裏口から出ればいいのにね
得意げに言いました
小町ママ
かほる子のお店 裏口無いのよ
裏口はないと葵のママに言いました
その他に愛ちゃんとドレミファソラシドの鈴子ネエさん夕子ネエさんが見当たりません
葵のママ
おやっ愛ちゃんは
紫音ママにたずねました
紫音ママ
愛ちゃんはオコゲが千葉の病院に入院したのでお見舞いに行ったの
葵のママ
夕子ネエさん横浜かしら
レミママ
今日は横浜に行かないって聞いたわ
葵のママ鈴子ネエさんは若い銀行員といちゃついているの
レミママ
きっとそうよ ミーコさんとマルちゃんも見えないわね
レミママが小町ママに聞きました
小町ママ
昨日飲みすぎて二日酔いなのよ
葵のママ
又 お茶ひいたの
ニコニコして再び話をスイカにもどしました
葵のママ
スイカはねカボチャに接ぎ木をしないと育たないのよ
カレンちゃん
えっ〜そうなの
葵のママ
つぎ木してないスイカなんてまずくて食べられないわ
ドレミファソラシドのお店に集まったおネエさん方は一斉に葵のママを見ました
葵のママ
それじゃこれで散会ということで・おネエさん方ご苦労様でした
いい終わるとトマトラタンのチーズケーキとアーモンド入りおかきを食べ始めました
葵のママ
うん うん 美味しいコーヒーも上等の物ねえ〜
相変わらず良く食べて良く飲んで元気な葵のママです
かなりあやふやに御前会議は終了しました
葵のママと紫音ママそれと小町ママが残っていました
カレンちゃんはもう一度コーヒーを入れました
飲み終わると紫音ママが忙しそうに言いました
紫音ママ
そうだ もうお暇するわ
立ち上がりました
小町ママ
今日お店お休みでしょ?
紫音ママ
お・おデートなの・
いかにも嬉しそうに答えてドアの方に向かいました
急に!小町ママが紫音ママにかけ寄りました
小町ママ
行かないで~
小町ママは紫音ママの袖にすがりました
紫音ママは腕組みをして立ち止まりました
紫音ママ
お止め下さるな小町殿 行かねばならぬ!いかねばならんのだ~
着物の袖にすがっていた小町ママと一緒にそのままの姿で出て行ってしまいました
それを見ていた葵のママも立ち上がりました
葵のママ
相変わらず 歌舞くね~私もそろそろ・お止め下さるなレミ殿・
カレンちゃん
葵のママ トマトラタンのチーズケーキもう一つ召し上がらない?
葵のママ
行かねばならぬの・あらそう いただこうかしら
座りなおしてチーズケーキを美味しそうに食べ終わりました
葵のママ
ご馳走になったわ
カレンちゃん
ママコーヒー入れなおすから少し待って
コーヒーを入れようとしているカレンちゃんに言いました
葵のママ
ありがとうね!でもコーヒー飲むと夜眠りすぎるの
レミママとカレンちゃん
ん・ん・・
葵のママ
大急ぎで帰ってお赤飯炊いてジャンジャン踊りね
カレンちゃん
あああジャンジャン
葵のママ
あ それ!ジャン ジャン あ それ!ジャン ジャン ジャン ジャン
両手を上に上げると手の平を上に向けて踊りながらお店のドアに向かって行きました
カレンちゃんは片足三万七千円の雪駄を干してあるのを思い出して外に出てみました
葵のママ
あ それ!ジャンジャン あ それ!ジャン ジャン ジャン
片足三万七千円の雪駄を履いて歌って踊りながら葵のお店に向かって行きました
観ているとそのまま葵のお店に入っていった行きました
カレンちゃんもお店に戻ろうともう一度葵のお店を見ました
葵のママ
あ それ!ジャンジャンあ それ!ジャン ジャン ジャン
再び現れて踊りながらカレンちゃんの顔を見ました
たおやかにっこり笑って楽しそうに葵のお店に再び踊りながら入っていきました
おネエ通りではややあいまいなことや中途半端にすることはもっとも得意です
ジャンジャン踊りはめったに踊りません