表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/62

やさしさとダークブルー

カレンちゃんが使用しているパソコンの画面が出なくなりました


少し歳の離れたメルトモの正一君に相談をしました


正一君の友達 竹男君というパソコンに詳しい薬屋さんに修理を頼んでくれました


パソコンは3日で修理が終わり正一君が届けてくれました


カレンちゃんは正一君に少し恋心が芽生えてました


♪河は流れて〜どこまで行くの〜人は流れて〜♪


カレンちゃんの携帯電話の着歌 新井英一“ 花 ” 歌いだしました


レミママが先に気が付きました


レミママ

カレンちゃん携帯電話が歌っているよ〜♪ンン〜ンン〜〜♪〜


着歌の“花“をハミングしながら呼びました


カレンちゃんは自分の部屋に置いて有った 携帯電話を取りに行きます


開いてみると誰だかわからない電話番号が表示されてました


誰だろう?と思いながら電話に出ました


もしもしパソコン屋です


具合が悪いパソコンを直してくれた竹男君からでした


カレンちゃん

パソコンの修理ありがとう!


まずお礼を言いました


竹男君

その後パソコンのご機嫌は?


直してもらったソニーのパソコンの具合を聞いて来ました


カレンちゃん

すごく良くなりました


竹男君

デフラグかけておきました具合が悪くなったら電話ください!


それだけ言うと忙しそうに電話を切りました


わざわざ連絡をしてくれた正一君 竹男君達の男人(おとこびと)を感じました


それからしばらくした小雨が降る暑い日のかなり遅い時間でした


ドレミファソラシドのお店に中年を過ぎた汚れた黒のウエストポーチをした男が訪れます


さめた茶色のメンパンをはいて古いTシャツを着てました


古いTシャツは真っ白に洗濯せんたくしてありました


ダークブルーのにおいがしました


全体の雰囲気もダークブルーでした


いかにも暗〜い顔をした男でした


入ってきた男をカウンターに案内しました


カレンちゃん

こんばんわ カウンターにどうぞ


ピアノ席はレミママ 鈴子ネエさん 夕子ネエさんはお客さんと大騒ぎをしてます


ダークブルーの匂いをした男は席につくなりため息をつきました


はぁ〜


ため息もダークブルーでした


男は静かにカウンターの席に座ると言いました


竹男君・・


えっ!と聞きなおさないと分らないような小声でした


竹男君と聞こえました


出来るだけやさしく声をかけます


カレンちゃん

何をお飲みになりますか?


ビール え〜と ウイスキー やはり ビール


小さな声で迷いながらビールにしました


カレンちゃんは竹男君の紹介らしいので何時もは一種類のお通しを二種類出しました


ピスタシオと京茄子きょうなすにゆず味噌をのせて焼いた西京焼きを出しました


そしてビールとグラスを出しました


カレンちゃん

どうぞ!


やさしく微笑んで言いました


男は出されたお通しに目もくれず下を向いてました


顔をあげようとしなかったのでカウンターに置いたグラスにビールを注ぎました


気を使ってゆっくりとグラスに流し込みました


グラスの七文目までになると返事をしました


はい


グラスを手に持って一息で飲み干しました


再びカレンちゃんが空いたグラスにビールを注ぐと又七分目で返事をしました


はい


再びグラスを手に持って一息に飲み干しました


繰り返しているとビールがカラになりました


カレンちゃん

お代わりしていいですか?


カレンちゃんはダークブルーの男に聞きます


ウイスキー・・


聞き返しました


カレンちゃん

レミーマルタンだけなの コニャックです


男は心配そうに聞きました

高い・・?


カレンちゃん

良心的なお店だから大丈夫よ


そう


カレンちゃん

VSOPがいいかしら それとも1738年物を飲まれますか?


お店にはレミーマルタン VSOPとエクストラ 1738年XOエクセレンスが置いてあります


それと最高級のルイ十三世がありました


それ以外のウイスキーなどは置いてありません


ビールは置いてあります


安い酒で酔っている様ではろくでもない奴だとレミママの考えでした


ロック・・飲み・・


カレンちゃんはVSOPを取り出すとロック用のグラスを一緒に並べました


カレンちゃんはアイスピックで氷を割ろうとしました


それを見ていた男

氷は入れない


小さな声で言いました


カレンちゃん」

はい そうしますね


開封したレミーマルタンVSOPを男の顔を見ながらグラスに注ぎました


ダークブルーの男はグラスを見てました


はい〜はい〜


ダークブルーの男が答えたのはロックグラスにレミーマルタンを四分の一位注いだ時です


男はいきなりグラスを持ちました


グビィ〜〜〜〜


一息で飲み干してグラスをカウンターの上に置いてもう一度注ぐようにと合図しました


カレンちゃんはあら〜飲めるんのね!思いました


そしてもう一度グラスにレミーマルタンを四分の一位注ぎました


今度は黙ってただ首を立てに振りました


グビィ〜〜〜〜


再び一息で飲み干しました


カレンちゃんは少し心配になり声をかけます


カレンちゃん

大丈夫ですか?


男はやや明るく答えました


何が?


上げた顔を見るとお店に入って来た時のダークブルーの雰囲気が見事に消えていました


男はやや明るくなっていました


はははは!お替りね


カレンちゃんはグラスにレミーマルタンを三分の一ほど再び注ぎました


男はグラスを握り締めるように持つとジィ〜と眺めてました


VSOP 美味しいです


カレンちゃん

お通しを召し上がれ


お店ではお通しもそんなに手の込んだ物はビール用に一品しか作りません


ナッツ類と果物 チョコレート 野菜のステックとロインハムが置いてありました


ロインハムはサイコロ切にして軽く表面を(あぶ)って出してました


今日は残っているお通しはチョコレートだけです


ゴデバのゴールドで包装された薄型のカレアソートメントでした


カレンちゃん

「チョコレートでよろしいですか?」


ていねいに聞くと男はやや明るく答えました


ははは・何でもいいよ


お店に入ってきた時と比べるとテンションが上がってました


赤絵筋丸紋皿あかえすじまるもんざらに入れて出しました


ゴデバのチョコレート ミルク ビターの二種類でした

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ