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逃亡

「久しぶりじゃあないか」

「えぇ、本当に。大体京単位で時間が過ぎてますがね」

「ほぉ。寿命とかはどうした?」

「概念になり果てればそんなものなくなりますよ。分かって聞いてますね?」


ほぉ。ついに完全な概念になり果てたか。まぁ人格が残ってるって事はしっかりと制御は出来てるようだし。


「制御出来てるならいい。まぁ俺に勝てるかっていうと怪しいな。勝負にはなるんじゃないか?」

「勝ち負けにこだわってませんので結構です」

「というか口調変わってね?」

「時間が経てば変わるものですよ。大体のモノはね」


不変のモノはない、とは言うが、物理法則などは変わったら非常に困る物である。法則が変更されるような事態は、大体上位次元の個体による改変だが、まぁたまにブラックホールの特異点とかで変わったりする。


「さて、で、どうする?」

「とりあえずこの惨状をどうにかしてください」


周囲大体100万光年くらい何もないレベルの焼却だが、まぁ流石にあの警備ロボットが壊れていたらなんか後味が悪いので修復しておこう。


「修復」


一瞬で次元の狭間まで貫く螺旋階段状の都市が再建される。


「便利ですねぇ」

「お前もやって出来ない事はないだろうが」

「修復にはあまり向いてないんですよねぇ。だって影ですよ影」

「ああ、影か。そういえば」


影、ありとあらゆるモノの影だ。こいつの正体はな。心の隙間に生まれる影からも登場するし、宇宙の暗黒からでもありとあらゆる場所に偏在し、ありとあらゆる光がなくならない限り、こいつは消えない。光がなくなろうが『影=暗い=暗黒』という連想ゲームから生き残るとは思うが。


「影で形作ってそこに実体溶かしこむの面倒臭いですしねぇ」

「コピペの要領でバックアップ取っておけばいいだろ」

「え~だって記憶だって無限じゃないんですよ?」

「しゃあないなぁ。適当にオメガバース作るからそれ全部記憶媒体にしろ」

「えぇ……相変わらず滅茶苦茶ですねぇ」


とりあえず10個程度のオメガバースを作成する。まぁ作業は簡単だ。空間の量を定義して安定させるだけだし。惑星とかも作らない完全なただの空間だからな。乱数とかも必要ない。


「これ使え」

「うわぁ雑ですねぇ。その癖文句の付けようもないほどに完璧なのが頭にきますねぇ」

「よし、じゃあこの世界はお前に全部任せた!俺は適当に別の場所いくから!去らば!」


とりあえずこのままだと色々面倒くさそうだと気づいたので、俺の自由が侵害されそうなのも問題なのも問題だ。


とりあえず全力で隠蔽をかける。


大量の魔力とか霊力とかばら撒いてジャミングして、俺は隠蔽系統の能力を全て発動させた上でランダムな世界のランダムな場所にワープする。


「相変わらず突拍子もないですねぇ!」

「見つけられるなら見つけてみるといい!」


とりあえず中盤あたりに出てくるそこまで強くない中堅的キャラみたいな台詞を残して逃げ去る。

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