プロローグ ~復活~
感想でモチベ上がったので投稿します。
(暇だ)
次元の狭間に飛び込んでからという物、何もない空間をふらふらと漂っていたのだが、流石に飽きた。
(途中からステータスで遊んでたがなぁ)
ステータスは表記上∞だが内部データ的には未だに上昇中なので、その上昇率をどれだけあげられるか?という暇つぶしをしていたのだが、途中からヤバくなってきたので止めた。
(流石に多重再帰は不味かったか)
多重再帰、というのは簡単に言うと、計算する回数を数え上げる計算だ。まぁ拡張チェーンがやりやすかったので、毎秒ごとに自分のステータスをxとして、
3→x3
という式で増加をさせるのが一番楽で単純に増加率が確保できるという事になったので、それでやめたのだが、そこで問題が発生した。
ステータスの増加速度が遅いとか――ビジービーバー関数とか神託機械とかぶち込んでないとか――そんな話ではない。
封印がステータスの高さ故に意味をなさなくなってしまったのである。
物理的、魔法的な力を一切合切封じ込める封印だったのだが、力が大きすぎてどうやら封印が意味を成しているのは、ほんの涅槃寂静にも満たない一部のみとなってしまったのだ。
(そろそろ外に出るか)
次元の狭間からはいつでも脱出できる。どんな能力も持っているというもうなんかチートすぎて意味不明な存在になってしまったからな。
どんな能力も持っている、と言う事はこれから登場しうるありとあらゆる能力を保持している、という中学生でも考えたような感じである。
(とりあえず瞬間移動)
次元の狭間にいる内はどうやら時間の流れが滅茶苦茶になっているらしい。
転移先は、ダンジョン次元であった。
(俺のダンジョン次元ってこんなんなってたんだなぁ)
ダンジョンが大きくなり過ぎたので自分が適当に10万だっけ?100万だっけ?とりあえずそんぐらい宇宙を作り出して融合させて次元として確立させたヤツである。
まぁ暇な時にちょくちょく拡張して、今はもうオムニバースレベルになってるけどな。
因みにオムニバースっていうのは、すべての可能な属性および様態の集合だ。
もっと端的に言うと、『完全な全宇宙』だ。観測可能だとか、そんなチャチなものではない。3次元だろうが4次元だろうが測定可能だろうが不可能であろうが存在する可能性があるものは全て存在する。
まぁ俺にとっては存在したところでどうだという話なのだが。
例えばそう、宇宙を一瞬で消し炭にできる存在があったとしよう。俺はそいつをそれこそ一瞬さえ必要なく消し飛ばせる。
無敵である。完全なる無敵。文字通り敵となる存在がいる可能性すらない。世界ごと消滅させられても次元の狭間にある因果から肉体や魂は再生成できる。そもそも俺は消滅しないからその仮定は意味はない。
まぁ言ってしまえば神みたいなものである。全能だ。まぁ俺にもいくつかモードみたいなものがあり、人間のような物の捉え方をするモードを基本としている。
全能モードはつまらん。
『何が起きるか』『何が起きたか』『どうやって起きたか』
などありとあらゆる要素、応用が分かるのだ。そしてそのありとあらゆる要素を改変できる。
例えば、『水は飲料』の『水』という要素を改変し、『マグマ』に変更すると、人間は『マグマ』を飲むことが出来る。体はマグマは取り込めるような作りにいつの間にか改変されているし、既存の物語にすらマグマを飲むシーンが登場する。
――閑話休題
ダンジョン次元は、まぁ大量のキラーマシンとかがいる。
大きさは大小様々で人間大の奴から一機で宇宙一つを埋めるくらいにデカいヤツもいる。
何故キラーマシンかと言うと、管理するのが楽そうだからである。食糧とか感情とか生活リズムとか関係ないし。
今の俺にはさして関係はないが、実際能力とかそこまで持っていない時だったので仕方がない。
後、適当にモンスターを作った事もあったので、そいつらもいるかもしれない。まぁ完全自給器官とか一応あるし死んではいないだろう。寿命は知らん。自分で伸ばせるんじゃね?死ぬ気があったらすぐ死ねるしな。
「にしても発展してんなぁ」
何故か次元の狭間前に大量のビル群っぽいのが立ち並んでいるとは思わなんだ。
そして、突如、ブザーのような音が鳴り響いた。
「なんだようっせぇな」
とりあえず音の一部を反射する。というか真空なのに音が響くのか?もしかしたら空気が充填されてるかもしれんが、とりあえず真空だったはずだ。飛び込んだ時は。
「動くな!警察だ!」
(キラーマシンの警察ってなんだよ)
とりあえず手を上げておく。変に抵抗したら面倒な事になりそうだし。
流石に全キラーマシンを相手に回すのはだるいし。次元一つ完全に抹消するのは簡単だが、おそらくその前に何機が脱出するだろうし。
「今すぐ署に連行する!」
なんか手錠つけられて連行されるそうなので普通についていく。
というか今って、飛び込んでから何年たっているのだろうか?