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思春期高校生、神様の弟子になる。  作者: 千葉 京
プロローグ
1/14

1話 兄が死んだ

※2016/11/27 改訂させて頂きました。

  家の近所の遊具が申し訳程度に置いてある公園に俺は前に付き合っていた元カノに呼び出されていた。

 大体の家庭が夕食を食べてる時間にいきなり呼ばれ来てみたはいいが、当の本人はいなくましてやこんな時間なので人っ子1人いない。


「どうせメイクとかで遅れてくるんだろうな」


 溜息と共に女性の身支度についての不満も吐き出す。


 元カノは真由美 まゆみって幼稚園からの幼馴染で高校まで一緒だった、普段は優しく少し天然で顔は美人というよりはショートの黒髪が似合う可愛い顔立ちをしていた。

 が、付き合ってすぐに彼女の悪いところというべきものが出できた、少し束縛が強くはっきりいうと重い女だったのだ、最初は幼馴染だし付き合ってる仲だから別にそれでもいいかと思ったが、真由美は俺の女友達に裏で陰湿ないじめを行なっていた。

 それを知ってすぐに彼女の事を信用できなくなり少し人間不信になりながらも別れた。

 

  そんな事を思い出してる内に後ろから足音がして来た。


「やっと来たな、俺はお前とはもう会うっ……は?」


 振り向きながら話していたが、いきなりの衝撃とからだが熱くなるのを感じながらも状況がよく読み込めず少しパニックになるが体からはどんどん力が抜けていく。


「お前どういう事だよ」

「志露賀には私以外いらないでしょ?ここには邪魔な物が多いから一緒に行こっか?」


 こいつ完全に病んでんじゃねーか。


 幼馴染で元カノが完全にヤンデレ化した。

 只々それを理解するだけで精一杯だった。


  やばいな、なんか頭がぼーっとしてきた…。


「さあ私も一緒に行くから少し先に行っててね」


 俺はその言葉に背筋に寒気を感じながらもどうする事も出来なかった。


 優香は…、妹は泣いてしまうだろうか。


 意識が徐々に失われる中彼女である女性が脳裏をよぎる。


 あいつは、きっと人前では泣かずに1人で泣くんだろうな…ふふっあいつの事を思うと少しは癒されるな。


 頭の中では幸せな光景が浮かぶ、だが目の前では倒れた自分の後を追うように自らの腹に包丁を突き刺そうとする真由美がいた。


 真由美は恍惚な笑みを浮かべ、包丁を自分に突き刺して俺に覆いかぶさって唇を塞いだ。


 側から見れば夜の公園で愛し合っているカップルだが、よく見れば血溜まりが出来た中抱き合って死ぬ悲劇のカップルに見える事だろう。



 頬から一筋の涙が流れた。


 その涙にある意味は流した本人にしかわからないが本人は後悔と憎しみの表情を浮かべていた。





 ーー2人の遺体は明け方まではそのままの状態だった。


 発見され、いち早く来たのは被害者の男性の妹だった。


 彼女はすでに集まっていた数人の近所の人を掻き分け、上に乗っかっていた女性を力一杯押して退かす。


 女性の遺体が反転し仰向きになると、女性の腹から出ている包丁の柄が見えた。


「うわぁ、刺されたのかしら?嫌だわ和谷さん家の人が刺したのかしら?」


 側にいた噂好きのおばさんが何か言ったが、幸いにも妹の耳には届いていなかった。

 もし届く事があったら殺人事件がもう一件出来るところだった…。


 被害者の男性のは既に冷たくなり、表情は穏やかとは言いがたい物をしていた、何よりも先に妹が気づいたのは涙の跡だった。


「兄さんっ!兄さん何してるんですか、真由美さんとは別れたんでしょ?日向(ひな)ちゃんに怒られちゃいますよ


 ……ねぇ兄さん、動いてよ


 …いつもみたいに彼氏出来たとか勉強見てあげるとかいってよ


 ……兄さん死んじゃいやだよぉ……」


 朝の公園に少女の泣く声とパトカーのサイレンが近づいてくる音が鳴り響くのであった。






 享年17歳 和谷 志露賀わやしろか

 高校生で幕を閉じた彼は幼い頃から優しく面倒見のいい子だったが高校に入ってすぐ人間不信になり家族との会話すら一言になっていた、唯一彼が話し相手に許したのが妹の優香だった。


 彼には日向という彼女がいて幼馴染と別れてすぐに彼の力になりたいと引きこもりになりかけた彼を支え元の道に戻してくれ付き合うことになった、なぜ彼が自分を助けたのかと聞かれると彼女は「前に貴方のことを知った時に一目惚れしたから」と顔を赤くして言うが彼自身その記憶がなく毎回曖昧にされてしまい真偽はわからなかった。


 彼は2人のお陰で立ち直れた反面真由美に対してはすごくトラウマになっていたからこのままではダメだと思い会うことにした。


 そして今に至る。






 ーー神聖な神殿の中に何人かいてその中には志露賀も含まれていた。

 その中の1人の水色の瞳をした人物が志露賀を見ると頭の中にこうやって浮かんでくるのだった、そして瞬時に瞳が別の色に切り替わる。

 するとまた別の情報が出てくる。

 体感時間にすればその人物は志露賀の生きて来た17年間と言うだろうが実際には数秒だろう。


「志露賀よ、今日からここで暮らせ」


 その人物が口を開いてそう言ったーー。




 話はその人物と出会う数時間前に戻るのであった。








初投稿で、右も左も分からないまま書いてみました。

小説書くの難しく、更新するのも不定期になるかも知れませんが長くお付き合いお願いします。

ブクマと評価をよければお願いします。



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